まほろ駅前多田便利軒 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
3.80
  • (1395)
  • (2727)
  • (2081)
  • (244)
  • (51)
本棚登録 : 15849
レビュー : 1978
  • Amazon.co.jp ・本 (351ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167761011

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 直木賞もとったし、と一度読んでみたかった三浦しをんさん。
    エッセイは何度か読んだことあったのですが、小説は全然違うんですね。

    脱力系な話かと思わせておきながら、多田も行天も「暗さ」を抱えている。
    特に行天はいったいぜんたいまったく理解できない。
    突然優しくなったり、おせっかいともいえることをしたり。
    多田の内面は明かされるのですが、それだって十分暗いのに、それ以上を想像させるつくり。

    小説の素晴らしさ、を感じました。しかし、怖いものは怖い。

  • 映画未見。

    近いうちに見る。

    これはねえ、語弊があるかもしれないけど、そりゃあ、直木賞とります、とりますよ。

    とても良くできている。

    人物設定も、描写も、プロットも、丁寧に丁寧に折りたたまれて作られている。

    ウェルメイドとはこのことか。

    しかしその分、三浦しをんの最も面白い、「生の女の部分」が、少し大人しめだったのが、むしろもったいなく感じたくらい。

    三浦しをんの真骨頂は、「女」にあり。

  • まほろ市で便利屋を一人で営む多田啓介と、とあるきっかけで多田の家に居候することになった行天春彦の物語。

    二人は高校の元同級生で、お互いバツイチという共通点はあるものの、性格はまさに正反対。
    でもそんな二人の会話にもなっていないような会話や(笑)やりとりを見て、何度も頬が緩んでしまいました。
    多田たちがチンピラに絡まれて、とんだ事件に巻き込まれる危ない場面もありますが、全体の雰囲気はすごくゆるいです。
    そのゆるさが心地よくて面白くてあったかくて‥とっても和みました。


    多田や行天たちの過去の話を聞いた時は、あまりに複雑な内容だったので胸が苦しくなってしまいましたが、
    どんな過去があっても最終的にはそれを全て受け入れて、
    「もう変えられないものはどうしようもないけど、今からでも変えられるものは沢山ある」という思いで生きているまほろ市の住民の姿には、生きていくうえで本当に大事なものを柔らかく、でもはっきりと、見せ付けられたかのように感じました。


    ゆるい雰囲気の作品が好きな方には是非ぜひお薦めしたいです。まさに、騙されたと思って読んで!と言いたい気持ちです。
    個人的には今年読んだものの中で一番好きな作品です。それと‥行天のキャラクターには思わずきゅんとしてしまいました。母性本能をくすぐられます‥笑


    作中の言葉で好きな言葉は沢山あるのですが、その中でもこのフレーズには思わず胸を掴まれました。

    行天「だれかに必要とされるってことは、だれかの希望になるってことだ」(105ページ)

    • S-Mileさん
      これ三浦しをんだったのかー!
      これ三浦しをんだったのかー!
      2011/09/07
  • 根底にあるテーマは「親と子」なのかと思った。主人公の一人が親から虐待うけていた過去を持っていたり、両親を殺した女子高生が出てきたり、親に感心を持たれない小学生が登場したり。特にラストの主人公の告白は切ない気持ちにさせられた。
    ストーリーがやや重い事件、設定を取り扱っているのに作品は明るい印象がある。

  • 面白い!!


    読みやすくあっという間でした
    さらっといい言葉が書いてあって
    それもいいです


    続編が届くまで
    2回目読みます。

    ドラマ等は見たことないですが
    メインのキャストは知ってて
    イメージしながら読んでました。

    読み終わってから調べたら
    瑛太さんと松田さん
    まさかの逆のキャスティングでした!笑

  • 破茶滅茶とおとぼけ感が小気味好いバディ物。「あぶない刑事」みたいなノリ。さて、どっちがタカでユージだろう?

  • 一度離れたもの。
    これがこの本のテーマで、行天の指を象徴としながら、多田と行天、マリちゃんとチワワ、行天と凪子さん、多田と別れた妻、などがこのテーマに沿って描かれている。決して元に戻るようなハッピーエンドが全てではないのだけど。それでも幸福は再生する、とこの本は言うのだ。

  • 「いくら期待しても、お前の親が、おまえの望む形であいしてくれることはないだろう」
    「だけど、まだだれかを愛するチャンスはある。与えられなかったものを、おまえは新しくだれかに与えることができるんだ。そのチャンスは残されている。」
    絶望を受け入れろというのではなく、愛することは愛されることと等しく素敵なことだと言われた気持ちになった。そうだよな。チャンスはあるな。って。

  • うちの母が「あんなぁ、この前おもろい本読んでんけどな、松田龍平が出てて、まぼろし~、みたいな題名やねん」と言う。この本かと推理。便利屋を営む多田と、ある日転がり込んだ同級生の行天の、連作短編集。真面目でツッコミ役の多田。ひょうひょうとしていて変人風の行天。二人の軽妙なやり取りが楽しいが、どこか二人ともに見え隠れする暗い闇。そのせいか本の雰囲気は、軽妙なのに何故か不穏感が漂う。瑛太と松田龍平の配役は本当にピッタリ。なかなか面白かったが、さぁ、即続編へ!というほどにはハマらず。また機会があれば読んでみようと。

  • 有名な三浦しをんさんですが、初読みの作家さんでした。 いやぁ面白かった!そして泣けました!映像化されていることは知っていましたがみたことはありません。にも関わらず、目の前に映像が出てくる感じですね。すごいなと☆ それにしても瑛太と松田龍平、ピッタリの配役ですね。 とにかくおもしろくて一気読みでした☆

全1978件中 31 - 40件を表示

著者プロフィール

三浦 しをん(みうら しをん)。
1976年、東京生まれの小説家。出版社の就職活動中、早川書房入社試験の作文を読んだ担当面接者の編集者・村上達朗が執筆の才を見出し、それが執筆活動のきっかけになった。小説家の専業になるまで、外資系出版社の事務、町田駅前の古書店高原書店でアルバイトを経験。
2006年『まほろ駅前多田便利軒』で直木賞受賞。2012年『舟を編む』が本屋大賞に選ばれ、翌年映画化された。2015年『あの家に暮らす四人の女』が織田作之助賞受賞。また、『風が強く吹いている』が第一回ブクログ大賞の文庫部門大賞を、2018年『ののはな通信』が第8回新井賞を受賞している。
Cobalt短編小説賞、太宰治賞、手塚治虫文化賞、R-18文学賞の選考委員を務める。最新刊に、『愛なき世界』。

まほろ駅前多田便利軒 (文春文庫)のその他の作品

まほろ駅前多田便利軒 単行本 まほろ駅前多田便利軒 三浦しをん

三浦しをんの作品

ツイートする