強運の持ち主 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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レビュー : 588
  • Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167768010

感想・レビュー・書評

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  • R1.6.24 読了。

    デパートなどのフロアーの片隅で時々見かける占い屋が舞台のお話。ルイーズさんと彼氏の通彦さんの関係や占いの師匠であるジュリエ青柳さんとの関係が、良いなあと思った。占いは人生の分岐点などで、悩んでいる人の背中をそっと押してくれるものって、考え方もありだなあ。

  • 休日前の夜に思い切って購入し、1日で一気に読みきった。

    人の悩みには冷静なのに、いざ自分の悩みになると、答えそのものをつい求めたがる。そんな占い師の主人公に思わず共感。

    正しいことを言うことも必要だけど、相手の背中をそっと押してあげるのがアドバイス。

    そんな大切なことをふわっとした気持ちで知ることができる、いい本だと思う。

    • ikedazuさん
      「思い切って購入」ってのがイイ
      「思い切って購入」ってのがイイ
      2019/08/08
    • 旅する本好きさん
      コメントありがとうございます!
      コメントありがとうございます!
      2019/08/09
  • 縁起のよさそうなタイトルだったので、図書館で借りました。
    インチキ占い師に就職したルイーズ吉田こと私と恋人の通彦をめぐる連作短編集です。

    『ニベア』
    なぜかお小遣いをたくさん持って、何度もやってくる小学生の男の子がお客です。とっても好きなお話しでした。よかったです。

    『ファミリーセンター』
    好きな男子に振り向いてもらいたいという、女子高生がお客です。いくら占いが外れても、「次はどうすればいい」とやってきます。ちょっとしたどんでん返しがあります。

    『おしまい予言』
    これは何でも他人のおしまいが見えてしまうという大学生の男の子武田くんとのお話し。

    『強運の持ち主』
    ルイーズがアシスタントに竹子さんという女性を雇います。竹子さんは占い上すごい「強運の持ち主」であるはずの通彦を占うことになりますが・・・。

    ルイーズはインチキ占い師だけどインチキなりに(実は占いはできないので)逆にどうしたら問題が解決するか、お客さんのために考えます。
    もちろん、世の中にはどうしても解決できない問題や大変なこともあると思います。
    でも、このお話は、自分でどうしたらいいか考えて、行動すれば、よりよい方向に進んだり、人生を少し変えてみることはできるんだよ。というメッセージを発しているように私はかんじました。
    強運の持ち主とは、自分で、自分の道を切りひらいていこうと、考えたり、行動したりすることのできる人のことではないかと思いました。

  • 乙一ワールドにぞくぞくした後は、瀬尾さんの小説でほっと温まるひとときを。

    元OLが、営業の仕事で鍛えた話術を生かし、占い師に転身。
    「ルイーズ吉田」と名乗って、星だの運命だのに関連させながらお客さんの人生相談、恋愛相談に耳を傾ける。
    お父さんとお母さんどっちを選ぶべきか聞く小学生、
    ある人に気にしてほしいと、何度外れても足を運ぶ女子高生、
    ときどき人の「終わり」が見えるという男子大学生の武田くん、
    アシスタントとして雇ったシングルマザーの竹子さん…。

    占いってほんとに眉唾ものというか、胡散臭いものですね~!
    占いの楽屋裏が面白すぎた。占いで言うネタ考えて女性雑誌をめくる占い師…!本当にいそう(笑)。
    そんな適当な主人公だけど、
    「先生どうしましょう、この人結婚運ゼロで、手相も人相も悪いんですよ!」
    なんてことをお客さんに面と向かって言っちゃうアシスタント竹子さんに対して、上手にフォロー入れるあたりはすごい。

    「大事なのは正しく占うことじゃなくて、相手の背中を押すことだから」
    これは師匠の言葉だけど、本当にそのとおりだなぁと思った。
    当たるも八卦、当たらぬも八卦。でも占いに来る人は何かしら、背中を押してほしいことがあるのであって、悪いことを聞きに行くわけじゃない。
    かくいう私も、当たるとか言われるとためしにやっちゃったりするし、星占いもテレビでやってたら一応チェックするし、この間は旅行ついでに15分3000円の占い行っちゃったりね・・・!
    (それによると、35歳か36歳あたりのとき、消化器系に気をつけた方がいいらしい。しかしどう気をつけろというのだろう。)

    面白かったしほんわかもした、ただ、何となくだけれど主人公があまり好きになれなかったのです。
    「インチキ占い」なんて自分で言っちゃういい加減なところは面白くもあるのだけど、占いの結果だと言って、お客さんの彼氏を強引にもぎとって悪びれないようなところが。。
    占い師はお客さんを幸せにしないといけないとは思わないが、でも自分のお客さんを積極的に不幸にしてどうすんねん、と真面目なことを思っちゃいました(笑)

    • まろんさん
      そうそう、お話そのものはほんわか温かいし、
      女性誌の占いコーナーをはじめとして、各種の占い本からいいところを寄せ集めて
      なぜかしっかりお客を...
      そうそう、お話そのものはほんわか温かいし、
      女性誌の占いコーナーをはじめとして、各種の占い本からいいところを寄せ集めて
      なぜかしっかりお客を満足させてしまうルイーズのゆるさも楽しいのだけれど、
      瀬尾さん作品のヒロインとしては、かなり図太い感じが異色でしたね!

      私も、どう気をつけたらいいのかはよくわかりませんが、
      マリモさん、35歳~36歳にかけては、
      とりあえず新鮮で消化のよいものを召しあがってくださいね(*'-')フフ♪
      2012/11/29
    • マリモさん
      まろんさん♪

      あはは、図太い!まさにその通りですね~。
      でもトキメキポイントが「強運」というところが、占い師らしいというかなんというか。
      ...
      まろんさん♪

      あはは、図太い!まさにその通りですね~。
      でもトキメキポイントが「強運」というところが、占い師らしいというかなんというか。

      消化器系云々以外にも、占いで他にも色々言われたのですが、あまり覚えていられないタチで、ほぼ忘れてしまいました。
      食い意地が祟って食中毒というのがありそうな線なので、できるだけ気をつけますねー!(笑)
      ありがとうございます!
      2012/11/29
  • 久々の瀬尾さん。OLから転身した占い師が主人公。主人公・ルイーズの占いは、どちらかと言えば人生相談のような感じ。
    占い師の師匠がそれっぽいこと言ってたけど、たぶんルイーズは客観的に人を見る目があるんだと思う。
    占いに来るときって迷ってるので「貴方はこうなんだよ」とズバッと言ってもらえると心強い。
    私の場合だけど、占い師然としてるより、ルイーズくらいユルい方がなんか説得力あるんですよね。
    ただ、そういう人って、人の嫌なところまで丸わかりだから、あまり人に心を許せなくて一人を好む。
    そういうある種殻のようなものを、ルイーズは武田くんの「おしまい予言」がきっかけで破り、他者とのかかわりによって新たな気づきも得ることになる。

    4つの短編からなっていますが、話が進むにつれ、ルイーズが通彦と別れるんじゃないかとハラハラ。
    終盤まで(というか最後まで読み終わっても)、通彦とルイーズがお似合いだと思えなかった。
    でもそれは恋人としてお似合いではないということで、夫婦になるんだったらこれがベストな関係なのかもしれない。
    話中にあったように、スーパーに行くのが楽しいと思える関係が。

    終盤「おしまい予言」に出てきた関西弁男子・武田くんがいいキャラでした。ルイーズとくっつくと思ったくらい。
    武田くん周りの話もちょっと読んでみたいですね。

  • 元OLが営業の仕事で鍛えた話術を活かし、ルイーズ吉田という名前の占い師に転身。ショッピングセンターの片隅で、行列のできる占い師として生きる。
    恋人の通彦は星回り的には強運の持ち主。のはずだけど、今のところはとても平凡な公務員だ。
    占い師という仕事を通じて出逢う様々な人とのエピソードと、ちょっとずれてる通彦との面白おかしい生活を描いた物語。

    占い師って、占いの才能が第一に必要なわけではなくて、相手の話を否定せずに聞くことや、悪い結果だとしてもそれをいかにして傷つけないように相手に伝えること、が必要でそれが適性というものなのだと思う。
    そういう意味ではカウンセラーにも通じるような仕事で、占ってもらう側は、自分の悩みを聞いて背中を押してもらいたいと望む人が多い。
    ルイーズ吉田は占い自体はけっこう適当だけど(笑)、そういう適性はものすごく高い。占いからかなり外れた部分で相手の悩みを聞いてあげちゃったりする。
    でも必死感はなくて、どことなくのほほんとしている。
    人の悩みを吸収せずにある程度受け流せる。そういう人じゃないと出来ない仕事だ。

    全体的に幸福感が漂う小説だった。
    ルイーズ吉田(本名は吉田幸子)と恋人の通彦のおかしなやり取りや、強運なはずなのに全然そうは見えない通彦が作る変すぎる料理の数々。
    占いにやってくる人のエピソードもよくよく考えてみればけっこう重いものもあるのだけど、何となくほっこりと感じられるのは、温かみと少しのおかしみがある文章の力なのかも。

    生きていれば色んな辛さや悲しみがあるけれど、それに触れて救いの手を差しのべてくれる人もいて成り立っているのだということ。ひどい人間も確かにいるけれど、そういう人ばかりじゃない。人生捨てたもんじゃない、と思える出来事だって、実はけっこうある。
    占い自体は、当たるも八卦当たらぬも八卦くらいに捉えるのが正解だと思うけれど、聞いてくれる人がいるというのがきっと重要なんだ。
    ルイーズ吉田が実際にいたら、適当な占い、してもらいたい。笑

  • なんとなくで占いをしている人のお話。世の中占いに頼る人は多い。私の友人もよく占いに行っている。私はあまり占いを信じないのだけれど、この話の主人公・ルイーズ吉田のような占いの仕方だったら、信じてみようと思うかもしれない。でも、占いはちょっと背中を押してもらう程度で、結局良いことも悪いことも自分次第なのかなと思った。

  • 瀬尾まいこさんの本はやっぱり家族について考え直させてくれる本が多いなあ、、今回もそういう本なんだろうけど自分が高校生なのもあって登場人物と自分を照らし合わせることができなかったから、卵の緒とかよりかはあまり響かなかったなと思う。
    でもいろんな人が出てきて読んでて楽しかった ♪

  • 占いに頼りたいっていうこと、結構あるかもしれない。
    結局、最後に決めるのは自分自身なのかもしれないけれど、何か理由付けすることによって安心する材料になったり…
    ルイーズ吉田の占いは、占いとしてはどうかなぁと思うこともあるが、背中を押してくるならこんな占いもありだよね。

  • テーマは「占い」、といっても神秘な世界とはちがって、何だかほのぼのとした空気に包まれている。
    悩んでいる人の心を軽くしてくれたり、迷っている人の背中を押してあげたり、言葉ひとつで聞く人の気持ちも変わるんですね。
    話術って奥が深い。
    そして、一番大事なのは、他人の意見よりも、自分の率直な気持ちだということ。

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著者プロフィール

瀬尾まいこ(せお まいこ)
1974年、大阪府生まれ。大谷女子大学国文科卒。2011年の退職までは、中学校で国語教諭として勤務する傍ら執筆活動を行っていた。2001年『卵の緒』で第7回坊っちゃん文学賞大賞を受賞し、これが翌年単行本デビュー作となる。2005年『幸福な食卓』で第26回吉川英治文学新人賞、2008年『戸村飯店 青春100連発』で坪田譲治文学賞をそれぞれ受賞。これまでに映画化された作品に、代表作『幸福な食卓』、『天国はまだ遠く』『僕らのごはんは明日で待ってる』。『そして、バトンは渡された』は第31回山本周五郎賞候補、2018年「本の雑誌が選ぶ上半期ベストテン」1位、「キノベス2019」1位に選出、さらに2019年本屋大賞を受賞。2019年6月13日、『優しい音楽』(新装版)を刊行。

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