戸村飯店 青春100連発 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
4.08
  • (200)
  • (296)
  • (119)
  • (14)
  • (0)
本棚登録 : 1692
レビュー : 251
  • Amazon.co.jp ・本 (313ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167768027

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 文庫で再読。

    コテコテすぎるけど、兄のヘイスケが「ごめんください。どなたですか?戸村飯店の長男、戸村ヘイスケです。長い間勝手して迷惑かけました。ほんま、すんません。お帰りなさい。ありがとう。」と言って家に帰るところは、泣かされました。

    「ギャグはタイミングが大事なのだ!」

    ・・・ほんまや!

  • ええわー
    これはええキャラやでー

    って思いながらの一気読み。
    瀬尾まいこさんは、若者を書かせたら天下一品やと思いました。

    今ちょっとしあわせな気分。

  • これから読む人へ
     作品名と表紙に見事に裏切られる熱くてほのぼの泣ける作品です。
    関西人以外の方へ
     ボケとツッコミに隠された悲哀と優しさが分かるでしょう。大阪へ旅したくなります。
    コテコテ大阪人の方へ
     大阪生まれの私も納得する大阪人魂を、いっしょに再確認しましょう。
    すべての皆さんへ
     とてもいいお話しです。

  • 評価は5.

    内容(BOOKデーターベースより)
    大阪の超庶民的中華料理店、戸村飯店の二人の息子。要領も見た目もいい兄、ヘイスケと、ボケがうまく単純な性格の弟、コウスケ。家族や兄弟でも、折り合いが悪かったり波長が違ったり。ヘイスケは高校卒業後、東京に行く。大阪と東京で兄弟が自分をみつめ直す、温かな笑いに満ちた傑作青春小説。坪田譲治文学賞受賞作。

    同じ様に育てても兄弟って違うんだよなぁ~。皆が何気なく交わす会話がクスリと笑え、出てくる人達が皆普通だけど魅力的だった。

  • 瀬尾まいこを読みはじめたのはわりと最近です。映画化された『幸福な食卓』(2006)と『天国はまだ遠く』(2008)はDVD化されてからすぐに観て、どちらも結構好きだったのに、なぜか原作には手が伸びませんでした。しかし、600頁超えの分厚い本に疲れていたころ、300頁を切る厚さ(薄さ)に惹かれて『幸福な食卓』を購入。映画を観て結末は知っていたはずなのに、不幸のどん底に突き落とされる結末に泣かされました。その後読んだ『図書館の神様』、『おしまいのデート』など、いずれも胸キュンキュン。

    今回、タイトルに惹かれて購入したのが『戸村飯店 青春100連発』。4年以上前に文庫化されていたとは知らなんだ。不覚。大阪出身の国語教師、瀬尾まいこのがっつり大阪弁の本はとても楽しい。がっつりだけど、木下半太とはちがって品があるのです(笑)。

    大阪(住之江辺りらしい)の超庶民的中華料理店、戸村飯店。年子の息子がふたり、兄はヘイスケ、弟はコウスケ。兄弟とは思えないほど見た目がちがう。イケメンで勉強もスポーツもできるヘイスケは昔からモテモテ。対するコウスケはゴツゴツした顔でボケだけは上手い。幼いころから父親は料理の真似事を息子たちにさせたがったけど、器用なはずのヘイスケが包丁で指を切り、なぜだかコウスケが店を手伝うことに。コウスケは、ヘイスケがわざと指を切ったのだと確信しています。高校3年生のヘイスケは、卒業したらとっとと東京へ出て行くと言う。店を継ぐ気なんてさらさらない様子だから、コウスケは自分が店を継がざるを得ないと思っています。けれどそれが嫌なわけではないし、ほかに進路の希望があるわけでもなし。

    こんなふたりが章ごとにかわりばんこで語る構成。折り合いの悪かった兄弟が、大阪と東京で自分を見つめ直す時間は、関西人ならばまず間違いなく笑えます。オチのない話をすれば怒られ、吉本新喜劇を見るのは必須。巨人ファンだとでも言おうものなら「関西人の風上にも置けんやつ」と罵られ。東京でヘイスケがバイトをするカフェの料理の話もちょっと面白い。戸村飯店の客たちがチャーハンや餃子をかっくらう姿を「美味しさ以上のあたりまえのものがある」という話も。

    コウスケは兄のことを要領のいい、すかした奴と思っているけれど、ヘイスケは常連客の笑いを取るコウスケのことを羨ましく思っています。小学生だったヘイスケがこっそり吉本のギャグを練習するくだりは切ない。おとなになってそれがやっと報われたとき、読んでいる私も思わずニッコリ。

    吉本新喜劇のすばらしいところ。何年も前のギャグが今でも笑える。戸村飯店に集まる人のすばらしいところ。どれだけ勝手して離れていても昔のまま迎えてくれる。

    お気に入りの本になりました。

  • 初めて瀬尾まいこさん読みましたが一気に大好きになりました〜(≧∇≦)とっても素敵な優しいお話でした☆対象的な兄弟のお話で兄のヘイスケ、弟のコウスケ、それぞれに優しいいい子です!私にも姉がいてて同じように外見も性格も対象的なんです。でもとても仲良しです♪読んでいて重なるところがいくつもありました!戸村兄弟、本当にいいです★瀬尾さん大阪の方なので大阪弁も自然で良かったですし、兄弟の会話も面白いです♪第5章、6章で泣いてしまいました(;_;)脇役も素敵です♪とても素敵なお話で読んで本当に良かったと思いました☆

  • 最後うるっときた
    好き、この話!

  • 瀬尾まいこさんの書く物語は、やさしくてあたたかい。その空気が好きなのだけど、でも、ちょっと優等生的なにおいがするな、と思っていた。もちろん、そこも含めて好きだと思っているのだけれど。

    この物語は、とにかくテンポがいい。楽しいことも、悩んでることも、自分で気づいていない自分のことも、関西のノリでポンポン語られるとなんだか笑えてしまうのだ。でも、とても大事なことがいっぱい詰め込まれている。それこそ100連発だ。元ヤンの威勢のいいあんちゃんが、阪神を応援してみんなと騒いでいるけど、本当は巨人ファンなんだとこっそり告白する。いやいやコテコテの大阪で巨人ファンってどうなのよ!と思うと同時に、なんかじわっと大事なことがしみてくる。

    こんなささいなエピソードで、人生ってそういうもんだよな、そういうこともあるよな、なんて共感させられる。たかが阪神、巨人のことで。物語の力って不思議だ。

    ヘイスケの彼女のアリさんがあんまり好きじゃないので減点したくもなるけれど、でもやっぱりこの物語は★5つ。ラストシーン・・・最後の2ページちょいで、なんだかじわじわ泣けた。

    全編通して、何か、ドカンと大きな出来事があるわけじゃない(本人たちにとってはきっと違うだろう)。ただの大阪の中華料理屋の、二人の兄弟のお話だ。誰にでもある、普通の日常みたいなお話だ。だけど、なんだかじんわりくる。この兄弟、それぞれに良い友達がいる。それがすごく納得できる。

    やっぱり瀬尾さんの書く物語が好きだ。やさしくてあったかい。そして、この物語からは、優等生のにおいは消えている。好きな本が増えた。

  • 読んでよかった、と思ったのはひさしぶりかも。大阪弁がかわいくてほっこりして素敵な話だった。兄弟姉妹の関係ってちょっと難しいけど大切だよなーと思った。
    合唱祭の部分が好き。

  • 青春の迷いとか兄弟愛とか故郷愛とか。兄弟がそれぞれほんとの自分を見つける一年。せつなくてほっこり。

著者プロフィール

瀬尾まいこ(せお まいこ)
1974年、大阪府生まれ。大谷女子大学国文科卒。2011年の退職までは、中学校で国語教諭として勤務する傍ら執筆活動を行っていた。2001年『卵の緒』で第7回坊っちゃん文学賞大賞を受賞し、これが翌年単行本デビュー作となる。2005年『幸福な食卓』で第26回吉川英治文学新人賞、2008年『戸村飯店 青春100連発』で坪田譲治文学賞をそれぞれ受賞。これまでに映画化された作品に、代表作『幸福な食卓』、『天国はまだ遠く』『僕らのごはんは明日で待ってる』。『そして、バトンは渡された』は第31回山本周五郎賞候補、2018年「本の雑誌が選ぶ上半期ベストテン」1位、「キノベス2019」1位に選出、さらに2019年本屋大賞を受賞。2019年6月13日、『優しい音楽』(新装版)を刊行。

戸村飯店 青春100連発 (文春文庫)のその他の作品

戸村飯店青春100連発 単行本 戸村飯店青春100連発 瀬尾まいこ

瀬尾まいこの作品

ツイートする