贄の夜会 上 (文春文庫 か 41-1)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (406ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167769017

感想・レビュー・書評

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  • 《犯罪被害者家族の集い》に参加した女性2人の惨殺死体が東中野の教会で発見された。捜査に当たる刑事たちは《集い》に参加していた中条弁護士が、20年程前、14歳の時に同級生を殺害し首を学校の門にさらした猟奇殺人犯だったことを知り驚愕する。

    犯人を追う刑事たち、過去の猟奇殺人犯で今は弁護士の男、日常生活に完全に溶け込んで仕事をする殺し屋。各々の思惑が交差し、時にぶつかりながら進んでいく物語は長さを感じさせません。

  • 上下巻ある長編。
    下巻になると読むのを止められなくなる出来事の数々。
    サイコミステリーとはいいきれない現実感もあり、なかなかの作品でした。

  • とても硬派なサスペンス。
    読みごたえあり。

  • 帯に惹かれて読みだしたが。下巻に期待。

  • 本の帯には、「サイコ・キラーVSスナイパーVSローン・ウルフ」と銘を打ってあります。
    <犯罪被害者家族の集い>からの帰宅途中、目取間 南美は、惨殺される。その殺され方は、異常きわまるサイコキラーの仕業か?
    手掛かりも無く調査は始まるのだが・・・。
    痕跡を残さず淡々と仕事を進めるスナイパー、そして猟奇的殺人者、その2人を追う孤独な警察官の三つ巴の闘いが・・・。

    香納さんの作品は初めて読みました。本屋で平積みされて気になって手に取りました。
    最初から衝撃的な始まりで、いろんなものがミックスされた読み応えのある作品です。良くこれだけの話を一つにまとめたなと思います。
    ボリュームありますが面白い。

  • ぐいぐい引きこまれるクライム小説でした。仕事の先輩からいただいたものですが、上下巻とも一気でした。
    読んでいて気持ち悪くなるくらいの描写だと思うということは、作者に筆力があるということでしょう。本当に気持ち悪くなった場面がいくつかありました。
    こちらも心理的なものが軸になっているので、この手のものが好きな人はいいかもー。

  • 短篇の美しさと技に定評のある作者の渾身の力作。


    長さが気にならない程、テンポのよい展開。
    妻を殺されてしまったプロフェッショナルの殺し屋、ノンキャリアの疲れた刑事、
    少年の頃に殺人を犯しながらも弁護士として社会に帰ってきた男、そして男のいう「透明な友人」とは?

    それぞれが重厚に書き込まれ、時にヒットマン小説を読むような、時に刑事ドラマを読むような、
    いわゆる一粒で数回楽しめる作品。

    その縦のストーリーにやわらかな色を加えるのが、刑事の妻や殺し屋の亡き妻への思い。

    ほんの少しだけ不満があるとするならば、刑事の部下の死は必要だったのか?という点
    (もちろんこれと次に続く従兄弟の死によって、妻へのかかわりに信憑性が出たともいえるのだが)と、
    心理学者の女性が最後に登場したときのまとめかたというか書かれかたが少し、
    雑だったように見えたところ?


    深読みしすぎかもしれないけどもしかしたら、予定外の長期連載になり、
    むりくり山場を持ってきてのつぎはぎ?なんて少し思っちゃった。


    なので悩みつつも、★4つ。

  • 2009/5/8 ジュンク堂住吉シーア店にて購入
    2011/5/9〜5/12

    久しぶりに読む、香納作品。
    「犯罪被害者家族の集い」に参加した女性2人が帰路に惨殺される。捜査線上には、集いに参加していた弁護士、中条が浮かぶが、中条は14歳のとき、同級生を殺害し、首を校門に掲げた猟奇殺人犯だった。果たして、真犯人は誰なのか。幾線もの事件が重層的に織りなす極上のサスペンス。
     刑事の大河内や、被害者の夫、目取真渉などキャラもたっていて、ぐいぐい引き込まれる。下巻も楽しみだ。

  • 犯罪被害者家族女性2人が殺された事件を追いかけるうちに、いろいろな方向へ話が進んで行く、ジャンル分け不可能なごった煮のような小説。
    非常に長いが、じっくり味わって楽しめそうだ。

  • 緊張感のある骨太な上巻。
    この先の展開に目が離せない。

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著者プロフィール

1963年、横浜市出身。早稲田大学卒業後、出版社に勤務。91年「ハミングで二番まで」で第13回小説推理新人賞を受賞。翌年『時よ夜の海に瞑れ』(祥伝社)で長篇デビュー。99年『幻の女』(角川書店)で第52回日本推理作家協会賞を受賞。主にハードボイルド、ミステリー、警察小説のジャンルで旺盛な執筆活動をおこない、その実力を高く評価される。

「2023年 『孤独なき地 K・S・P 〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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