Run!Run!Run! (文春文庫)

Kindle版

β運用中です。
もし違うアイテムのリンクの場合はヘルプセンターへお問い合わせください

  • 文藝春秋 (2009年7月10日発売)
3.42
  • (14)
  • (54)
  • (65)
  • (10)
  • (5)
本棚登録 : 381
感想 : 62
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784167771010

みんなの感想まとめ

夢を追い続ける長距離ランナーの成長と家族の崩壊を描いた物語は、主人公の岡崎優がオリンピック金メダルを目指す姿を通じて、自己のアイデンティティや人間関係の葛藤を浮き彫りにします。優は、才能や経済的恵まれ...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 長距離ランナーとしての才能に溢れる岡崎優は、科学的根拠に基づいた指導法と設備の整った大学を進学先に選ぶ。彼は起床時のバイタルデータから練習の記録まで、10年間にわたって記録を続けている。生活のすべてをオリンピックのマラソンで金メダルをとるという自分の夢をかなえるために費やし、努力を重ねてきた。

    会社経営者の父親。兄を溺愛する母親。優秀な医大生の兄。
    経済的にも恵まれ、何不自由なく暮らしていたが、兄の死をきっかけに家族はあっけなく壊れていく。

    優が入学した大学の陸上部で彼と対極にいる岩本に出会う。
    地方の高校でそこそこの記録を出したが、優から見れば才能もなく記録も頭打ちで将来性も感じられないランナー。気力や仲間意識など優にとっては全く価値のない精神性を大切にする岩本やコーチの小松。

    ある秘密を知り、駅伝に出場しないと決めた優が陸上部の監督から命じられ岩本のサポートをするうちに、傲慢で身勝手な態度だった優の様子に変化が・・・。

    自分は親に愛されているのか疑い、肯定できない優。
    自分の求める子供をデザインし溺愛する母親。
    いつまでたっても達成できなかった自分の夢を子に背負わせ、自分の気持ちに折り合いをつけられない父親。
    兄の死によって人格が崩壊していく母親もコワイが、身勝手な理由で優を自分の代償としてコントロールする父親も相当コワイ。
    それに比べ、岩本や小松の平凡さがむしろ非凡に思えてきて、結局踏ん張れるのはこういう人たちなのかもと、ありきたりな感想を持つ。

    辛うじて、優が10年後、人並みの感情を持って振り返るシーンを読んでほっとする。田舎に戻り教師となった岩本が優を心配して、母親の手料理を持って上京したと話す回想シーンに2人の笑顔が浮かんでジーンとする。

    最近デザイナーベビーについての新聞記事を読んだ。ドーピングが遺伝子レベルで行われる日もそう遠くないのか・・・。
    もしかして、既に動き出している?

    • だいさん
      nico314さん
      こんにちは
      現在の自分の考えでは、アウトのほうかなぁ。
      昔・遺伝的なハンデを持った人たちには、周りの人たちが助け合...
      nico314さん
      こんにちは
      現在の自分の考えでは、アウトのほうかなぁ。
      昔・遺伝的なハンデを持った人たちには、周りの人たちが助け合い、サポートしていた。
      現在・技術的に治療が可能になったが、お金かかるのじゃないですか?(一例ですが、別な負担となりそうだ)。
      未来・デザインするとしたら、それって「ヒト」なんでしょうかね?

      話が本題とそれちゃってますね。スイマセン。
      2013/11/21
    • nico314さん
      だいさん、こんばんは。

      >未来・デザインするとしたら、それって「ヒト」なんでしょうかね?

      私もそう思っていたところです。1つだけ...
      だいさん、こんばんは。

      >未来・デザインするとしたら、それって「ヒト」なんでしょうかね?

      私もそう思っていたところです。1つだけ求めたつもりが、それだけで終わらなくなって、この本の母親のように自分の思いのままにしてしまう。工業製品のようです・・・。

      「走る」ストーリーもあったのですが、私にはこちらの方が頭にこびりついてしまいました。
      こんな読み方ってきっと少数派だと思うのですが・・・。
      2013/11/21
    • nico314さん
      iii76385さん、こんにちは。

      >しをんさんの某駅伝小説が好きすぎて、陸上系の話が気になるのはもちろんなのですが、

      そうなん...
      iii76385さん、こんにちは。

      >しをんさんの某駅伝小説が好きすぎて、陸上系の話が気になるのはもちろんなのですが、

      そうなんですよ。わたしもしおんさんの本以来、陸上系の話に食指が動いてしまうんですよね。
      でも、これはちょっと違いました。というか、私がそちらに引っかかったと言うべきか・・・。

      読み手の背景や興味の在りかによって読み方もずいぶん違いそうですね。
      2013/12/20
  • 岡崎優
    全国高校駅伝競走大会の東京都代表選手として三回出走し、自分の出した区間最高記録を、走る度に塗り替えた。S大学に進学。

    弘子
    優の母。パンを焼くのが趣味。


    優の兄。ストレートでG大学医学部に合格。新宿駅のホームから転落して死んだ。

    秀光
    優の父。ネット広告の代理店を経営。M大学在学中は長距離選手で、3年生のときには箱根駅伝で華の二区を走ったが途中棄権した。

    小泉
    学生。

    岩本海人
    優とは高校駅伝で一緒に走ったことがある。

    村木遼太
    陸上部監督。優の父の母校、M大学で二十年以上陸上部監督をしていたが、練習方法や運営方針が上層部と合わず、三年前に退職。三年前にS大学が開校したとき、現職に就任した。

    佐野克秀
    陸上部ヘッドコーチ。

    小松卓三
    陸上部コーチ。

    宮尾佑磨
    陸上部部長。

    永田
    翼の中学の友達。ジョッキーになった。

    秋田正昭
    N大学で遺伝子研究をしている。秀光と小学生、中学、高校で同窓だった。

    水野あさ美
    保健師。

    安達裕次郎
    マッサージ師。

    関口英輔
    一年生部員のリーダーを名乗る。

    清水亮太
    四年。一度も箱根を走れなかった。

    川瀬健司
    大学専属ドクター。

    成宮隆
    ライター。


  • 良かった。

    後半、岩本が走り出したあたりから、グッときた。

    電車内じゃなかったら、泣いていた可能性もある。

    ただのスポーツ小説ではない。
    もう少し、家族との関係と優のその後を深く描いてくれても良かったのではなかろうか。

  • 面白く読めましたが、一つだけ。この主人公の性格がこんなに変わるかな。対人関係でこれほど論理的でドライな考え方をする奴に仲間意識など芽生えないと思うが。

  • 親のエゴには戦慄すら覚えるけど、オリンピックという目標を失いながらも得られたものの大きさ重要さは計り知れない。感動的なストーリーですし解かりやすいけど、個々の素材の厚み (深み?) が足りない気がする。

  • 余りにも後半が端折り過ぎなのでギリギリ4点といったところか。次第に熱くなる展開だっただけに、残念。

  • なぜ走るのか…。
    考えたこともなかった。というか、走ることを気持ち良いと思えない、できるだけ走らないようにと考えている自分にはちょっとわかりにくいテーマでした。

  • なんか、必然性のない登場人物が多いような気がする。最後もイマイチ不思議な終わり方…

  • 風強みある〜と読んでいたら遺伝子操作?とか言い出してん?ん?んんん???ってなっていって、主人公は箱根駅伝を走らなかった。予想外の展開。面白かった。

  • 偶然、マラソン大会を意識していたころに手にした1冊。

    『県庁の星』の著者とは知らずに読了。

    なんとなく、『風がつよく吹いている』を予感させるもテイストはまったく異なる、予想外の展開の作品。

    一気に読ませた。

    ありがとう。

    面白かった。

  • 内容薄いですね・・・。キャラクターにもリアリティなし。
    長距離がテーマなのでついつい手に取ってしまったが・・・、この人の本って読む必要ないと思いましたね。

  • 駅伝、好きです。どのチームにも様々なドラマがあるんだろうな。

  • いわゆる王道パターンではないスポーツ小説。
    次の箱根駅伝から例年より面白く見れそうです。

  • 陸上一本でオリンピックで金メダルを取ることだけを目標に生きてきた優。自分が遺伝子を意図的に操作されて生まれたと知り揺らぐ。
    序盤あれほど自分中心だったのに遺伝子操作を知り変わる過程がよくわからず入り込めなかった。友達がいたから救われたというのもなんだか腑に落ちず…。とにかく、変化の過程がよくわからなかった。

  • タイトルからして軽いスポーツものかなと手に取った。
    しかし、こんな性格の悪い主人公のスポーツもの、あり?
    と思って読むのをやめなくてよかった。

    単なる少年の成長物語ではなかった。

  • 201646

  • 年末年始に、必ず駅伝物を読もうと決めているので(去年からですが…)2014年は新年に手に。

    面白い!
    だって、主人公の天才ランナー、箱根走らないんだもの。そこまでの過程、そしてラスト。良かったです。
    こんなスポーツ物もありですね。

    桂望実さん、「県庁の星」に続いて2冊目ですが、この方は終わりかたが好きだなぁ。

  • 主人公が走らない箱根駅伝小説。持って生まれた資質や才能がほとんどを占める短距離と違って、努力がある程度報われる長距離競技とはいかにメンタルのスポーツかということ。だからこそストイックにハマる輩が多いのだろう。長距離を扱った小説には「人はなぜ走るのか。辛い思いをして」が必ずキーワードとして出てくることが多いが、「マッサージでイタぎもちいいのと同じで、辛いのと楽しいのが同時に来てる感じ」は言い得て妙かも。辛いと楽しいは紙一重なのか。辛いと思った先に楽しさが待っているのか。一般市民ランナーとトップを目指すアスリートは勿論全然違うだろうが、テニスやサッカーをすることに対して疑問を抱く人は少ないが、長距離ほど「なぜ走るのか?」を問われるスポーツはない。そんなことを思わず考えてしまう一冊。

  • 幼いころから才能があって、将来を嘱望されて、でも嫌な奴で、という主人公の青春小説。

    ストーリーはどこかで聞いたことありそうなんですが、ちょっとスパイスを利かせて、でも、それだけではなく、考えさせられます。
    走ることとは?というだけではなく、生きることとは?と。
    ありがち、と言えばありがちなのかもしれませんが、読んでよかったな、と思います。

  • ただの体育会系スポ根小説じゃないので、さすがだなと。
    後半、どうなっていくんだ?やーっぱり青春しちゃう?と、悪い意味で期待してたのに、いい意味で裏切ってもらえた。

全54件中 1 - 20件を表示

著者プロフィール

一九六五年東京都生まれ。大妻女子大学卒業後、会社員、フリーライターを経て、二〇〇三年『死日記』で「作家への道!」優秀賞を受賞し、デビュー。著書に『県庁の星』『嫌な女』『ハタラクオトメ』『頼むから、ほっといてくれ』『残された人が編む物語』『息をつめて』など。

「2023年 『じゃない方の渡辺』 で使われていた紹介文から引用しています。」

桂望実の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×