オカマだけどOLやってます。完全版 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2009年8月4日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784167773038

みんなの感想まとめ

多様な視点からの自己探求が描かれた作品で、主人公がオカマとしてOL生活を送る中で直面する葛藤や成長をユーモラスに綴っています。ネクタイを男の象徴として嫌悪しつつも、就職を果たし、最終的に自分に合わない...

感想・レビュー・書評

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  •  ネクタイが、男の象徴という感じがして心底嫌で、そんな思いで消極的な就活をしたもののなんと採用が決まって、もしかしたら面白いこともあるかもしれないしと会社員になったが、一週間で耐えられなくなり、夏には辞職を心に決めていて、なんだかんだで一年経たないくらいで辞めた、というところが一番印象に残った。
     この、耐えられないという感覚は、自分と世界とが絶望的に合ってない(と感じる)時に覚えるもの⋯と捉えたら一般化できるものかな。「こういう居方でなら/この場所になら、健やかな気持ちで居られそうだ」という収まり方を、みんな探りながら生きているのかな。
     また、「性同一性障害」という呼び方への違和感を述べている部分にも深く肯いた。ただ、現状の社会システムでは、精神科でそのように診断してもらうことが、安全を守る一歩目になることも理解しているつもりなので、その一方でこういう違和感、納得のいかなさはちびちびじわじわと表明していくしかない。ものを書く人の使命⋯というと重いけれど「存在意義」とか言ってもますます重いし⋯は、こういう「ちびちびじわじわと表明」するところにあるのかもしれない。
     性がどうということそのものよりも、退きの視点で色々考えられた。

  • 身体が男性であることを隠し、女性としてOL生活を送っていた能町さんのエッセイ。
    男性として女性として、両方を生きてきた能町さんだからこそわかることだなと思った。
    荷物運びを気兼ねなく男性に頼める、女性の生理の話についていけないなど大変なこともモヤモヤしたことも全て等身大で淡々と綴ってらっしゃる。
    きっと裏では苦悩もたくさん経験されているのでしょうけど、鋭いツッコミでズバッと切ってしまう強かさが痛快。

  • 能町さんの存在を初めて知ったのはこの本だった。(正確には、親本の竹書房版)書店員時代、ちょこちょこと地味に売れているこの本が気になりチラ見しては、独特の脱力感が面白そうだとは思っていたが、じっくり読もうとまでは思わなかった。その後、能町さんの著作にハマり出してからも、性を変えるか変えないかのことを綴った初期作品は、まぁいいかな…今の能町さんが好きなのだし…と思っていたが。
    「お家賃ですけど」を読んだら、やっぱりOL時代の能町さんのことをもっと知りたくなった。オカマでOLをしていた若かりし能町さんの日々をユルく綴った日々は、ジェンダーをトランス、なエピソードがユーモラスに語られていて、色々赤裸々ながらもライトに楽しめた。文章の面白さもさることながら、味のあるイラストもまた好きなんです。体を「リフォーム」する前だからこそ直面するドキドキ、例えば着付け、例えば恋愛…。その出来事のひとつひとつがなかなかに興味深くて、まったりと読みたかったのに一気読みしてしまいました。ちょっとトホホっぽかったおかまバーのバイトの話は、若気の至りな感じで印象に残りましたわ。
    今更だけど、もっと早く読んでおけばよかったなぁ。仕事の合間に本書をチラ見していた書店員時代、まさか能町さんがこんなにテレビやラジオまで活躍の場を広げることになるとは思わなかったよ。最近能町さんを知ったという人にも是非読んでほしい。

  • 北大路公子さんの本をほとんど読んでしまい、楽みがなくなってしまう、、、と焦っていた所に出会いました!

    最初は 逃北 を何かで見つけて興味を持ち、この本からスタートしてると知り読んでみたら、おかまの話でした。

    また面白い人見つけた!他の本も読んでみます!

  • ナチュラル篇を単行本で読んで
    今回はオリジナル本編との合本
    ニューハーフショー、普通の女性も混じっている
    骨格や声で分かる
    着物の着付け、腰骨の位置(横の張り出し)で性別がバレる?
    リフォームして作った膣、中に出たのがそこに溜まる。出ていかない

  • 十年以上前のエッセイなのでLGBTQ+に対する捉え方が今とはまた少し違うのかなと思う点もあったのですが、マイノリティかそうでないかは重要ではなく人は誰でも自分らしく自分のしたいように生きればいいしその権利があるべきだと再認識させられました。
    面白く読みやすいです。

  • 元男性(と言えばいいのか?)・能町みね子さんが、まだ女性にならないまま、OLとして働いていた当時のエッセイをまとめた1冊。

    「実は男である」ことを言わないまま、暮らし、働き続ける苦労をおもしろおかしく綴っている。

  • 世の中、セクシャルマイノリティーへの風当たりが弱くなりましたが、身の回りではお会いしたことが有りません。たまたまなのか、じっと息をひそめているのか。
    自分の性がちがうという気持ちってさぞ閉塞しているんだろうなと想像できます。日本も同性同士で結婚出来るようになるといいし、養子も取れるようになるといいと思う。そりゃ色々バッシングとかも有るだろうけど、始めないと一歩も進めないですからね。

    で、この能町みね子さんはどうかと言えばとってもポジティブで、友達にも親にもカミングアウトして受け入れられ、なんだかとっても楽しそう。OLやっていても疑われもしないのだから相当女の人なんでしょうね。
    本の中でなるほどねと思ったのは、くしゃみに男フレーバーが出てしまう事です。分かる気がします。男のくしゃみってずぶといですから。

    既に15年位前の話のようなので、今どんな感じ生活しているのか本読んでみたいですね。

  • タイトルに一瞬ギョッとするけれど、読めば読むほど面白く読めてしまう一冊。性同一性障害と聞くと「差別しちゃいけないぞ」と身構えてしまうけれど、著者の自然体な文章やゆるーいイラストもあってかあっという間にあとがきにたどり着く。男と女の差なんていいかげんなものという言葉がこれほどしっくりくることもなかなかない。著者の次回作「トロピカル性転換ツアー」が気になりました。

  • ●タイトル通り、男性であることを隠して女性社員として働くという特殊な境遇を飄々と語るのが何とも興味深く読める。

  • クスッと笑えて面白かった。LGBTの中でも気軽に言える人、言えない人、色々といるかと思います。ノーマルの人への接し方も人ぞれぞれなので、LGBTへの接し方も人それぞれ。身近にいないのでこういった内実が聞けるのが本当に興味深かった。メイクだったり、銭湯だっったり、「ちん子」のことだったりと、その時の必死さを青春のいたげ的に書かれていて読みやすい。LGBTへの入門編として、読んでみたら少しは理解ができるかも。

  • 普通の女生まれ女育ち、作者様と同世代の今となっては母親です。
    読み始めは、偏見こそないものの半信半疑で読む意味あるんか…?何も得るものなくない?くらいの感じで読み進めていたのだけど、
    読みやすいながら何というか繊細で、フレンドリーで、ても具体的な体験や心情が書かれてて、読み進めるれば進めるほど引き込まれて言った能町ワールド。

    それ相応の大学に行きながらも、スーツ着たくないから美容師にでもなろうとおもってる、なんて親に言い出すかと思えば東大!!!!!うそでしょ!!!!!ってなるしwww、
    自分には理解も体験もし得なかった悩みがたくさんあって(いや、女に産まれたけど全然ブスでもてなくてくすぶってはいたからある意味分かる部分もあったけど)、
    とても親近感を持って読み進められた。
    能町さんの他の本も所持してるので、読んでみようと思う。

  • 能町みね子さんは、お正月に、ヒャダインさんと一緒にゆるーく笑えるトークをしてる人と思っていた。着物も似合ってたし、いい意味でビビッドな女性だという認識だったので面食らった。性的マイノリティを特別なものにしないような付き合いが出来る人になりたい。

  • 女としてolをやってる作者さんのブログをまとめた本(会社にはオカマなのは内緒)
    ※あえてオカマという言葉のチョイスも著者の意思

    ・ブログが元なので1つのお話が短くテンポよく読みやすい
    ・上下巻の2冊で高校時代から女になるまでの日常でのお話

  • 短編集は苦手なはずなのに全く知らない世界とコミカルな文体についつい惹かれて読み進めてしまう。トロピカル性転換ツアーにつづきとても面白くてスラスラ読めた。

  • まあまあ

  • 能町みね子さんのエッセイ。タイトルを見て、頭には?マーク。オカマだったなんて全然知らなかった!手にとり読んでみると、読みやすい文章とコミカルな挿絵が素敵で、すぐ読み終えた。自分の気持ちに素直に、楽しく生きることの大切さを感じた一冊だった。

  • 能町さんは、「ごくふつうの女子」つまり女性である自分自身を勝ち取られたのだと感じました。
    今、文章もイラストもお書きになり、相撲を愛される能町さんが大好きです。

  • 自らを明るく呑気に「オカマ」と言い切る能町さん。ささやかな乙女心も、親近感湧きまくりのだらけっぷりも大好き。どうかそのままでいてください。

  • 元がブログなだけあって、1話1話が短くてめちゃくちゃ読みやすい。
    やっぱり能町さんの本、全部読まないとね。

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著者プロフィール

北海道出身。文筆業。著書に『逃北』(文春文庫)、『雑誌の人格』(文化出版局)、『結婚の奴』(平凡社)、『ほじくりストリートビュー』(交通新聞社)など。大相撲好き。南より北のほうが好きで青森好き。2021年から一年の半分くらい青森に居住している。

「2026年 『デッドエンドで宝探し』 で使われていた紹介文から引用しています。」

能町みね子の作品

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