オカマだけどOLやってます。完全版 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 1090
レビュー : 170
  • Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167773038

作品紹介・あらすじ

能町みね子、2×歳。都内の某会社でOLとして働き始めて3年、実はまだ「チン子」がついています。会社の人は誰もそのことを知りません…。オトコ時代について、恋愛のお話、ドキドキOL生活など、大人気脱力系イラストエッセイ本『オカマだけどOLやってます。』シリーズを再構成し、一冊にまとめた完全版。

感想・レビュー・書評

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  • 能町さんの存在を初めて知ったのはこの本だった。(正確には、親本の竹書房版)書店員時代、ちょこちょこと地味に売れているこの本が気になりチラ見しては、独特の脱力感が面白そうだとは思っていたが、じっくり読もうとまでは思わなかった。その後、能町さんの著作にハマり出してからも、性を変えるか変えないかのことを綴った初期作品は、まぁいいかな…今の能町さんが好きなのだし…と思っていたが。
    「お家賃ですけど」を読んだら、やっぱりOL時代の能町さんのことをもっと知りたくなった。オカマでOLをしていた若かりし能町さんの日々をユルく綴った日々は、ジェンダーをトランス、なエピソードがユーモラスに語られていて、色々赤裸々ながらもライトに楽しめた。文章の面白さもさることながら、味のあるイラストもまた好きなんです。体を「リフォーム」する前だからこそ直面するドキドキ、例えば着付け、例えば恋愛…。その出来事のひとつひとつがなかなかに興味深くて、まったりと読みたかったのに一気読みしてしまいました。ちょっとトホホっぽかったおかまバーのバイトの話は、若気の至りな感じで印象に残りましたわ。
    今更だけど、もっと早く読んでおけばよかったなぁ。仕事の合間に本書をチラ見していた書店員時代、まさか能町さんがこんなにテレビやラジオまで活躍の場を広げることになるとは思わなかったよ。最近能町さんを知ったという人にも是非読んでほしい。

  • 世の中、セクシャルマイノリティーへの風当たりが弱くなりましたが、身の回りではお会いしたことが有りません。たまたまなのか、じっと息をひそめているのか。
    自分の性がちがうという気持ちってさぞ閉塞しているんだろうなと想像できます。日本も同性同士で結婚出来るようになるといいし、養子も取れるようになるといいと思う。そりゃ色々バッシングとかも有るだろうけど、始めないと一歩も進めないですからね。

    で、この能町みね子さんはどうかと言えばとってもポジティブで、友達にも親にもカミングアウトして受け入れられ、なんだかとっても楽しそう。OLやっていても疑われもしないのだから相当女の人なんでしょうね。
    本の中でなるほどねと思ったのは、くしゃみに男フレーバーが出てしまう事です。分かる気がします。男のくしゃみってずぶといですから。

    既に15年位前の話のようなので、今どんな感じ生活しているのか本読んでみたいですね。

  • タイトル通りのノンフィクション。
    「性同一性障害って診断されたけど、なんか暗くてイヤだから【オカマ】を名乗るよ!」っていう素敵な考えの能町みね子さんの体験記。

    男から女になる道は波乱万丈ですね。私、「女性ホルモン」ってもっと万能で、打てばヒゲ薄くなるんだと思ってた。
    ヒゲもなくならず、子供が作れなくなって、身体の丸みは女性らしく・・・う~ん、もっと効率的な薬が出れば良いのに;

    あと名前変えるには裁判所に提出すればいいけど、「新しい名前で数年過ごした経歴が必要」って??よく分からない。調べてみるか。私は自分の名前が気に入ってるから変えないけど、雑学はいくらでも欲しい。

    『四巨頭会談―男好きの男と女好きの女と女だった男と男だった女』も興味深いですね。ゲイ・ビアン・FTM・MTFによる対談らしくて。自分の周囲にいないタイプが多い。そういう人の話こそ聞きたい。
    ああ、読書って最高だなあ。

    • ダイコン読者さん
      そうですね。カタイ部分に助けられることもある。
      昔は花街で堂々と売春OKだったわけで、今は青少年の体は昔より守られている気もします。

      法改...
      そうですね。カタイ部分に助けられることもある。
      昔は花街で堂々と売春OKだったわけで、今は青少年の体は昔より守られている気もします。

      法改正は面倒でしょうね・・・大体「同性婚OKにしようぜ!」って言い出した国会議員がいたら、「え、こいつがゲイ(ビアン)じゃないの?」って思われるのは必至ですし、それを「世間体が悪い」とする人たちが国のTOPに多そうなのも確か。
      ゲイ、ビアン、FTM、MTFを堂々と名乗っている人が選挙に勝ってくれると手っ取り早いんですけどね(^^;)
      2012/07/05
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「今は青少年の体は昔より」
      んー、今でも「特殊浴場」と名前を変えて存続しているので、、、何とも言えないですし。
      日本人の海外旅行については、...
      「今は青少年の体は昔より」
      んー、今でも「特殊浴場」と名前を変えて存続しているので、、、何とも言えないですし。
      日本人の海外旅行については、「JALパック」の「JA」を「ヤ」と読ませるくらいに有名らしいですから。。。
      ですから、守られているものがあるとすれば、安易に身を売らずに済む女性かな?

      「堂々と名乗っている人が選挙に勝ってくれると」
      いつか出て来られるでしょうね!
      でも自分と異質なモノに対して警戒感を持ち、押さえ込もうとする人間の性はなくならないかも・・・
      2012/07/05
    • ダイコン読者さん
      やるぱっく(==;)それはそれは。
      公然の場で人身売買はされないけれど、海外流出も堪ったもんじゃないですね。

      ね~いつか出て来はるんだろう...
      やるぱっく(==;)それはそれは。
      公然の場で人身売買はされないけれど、海外流出も堪ったもんじゃないですね。

      ね~いつか出て来はるんだろうなあと。
      一回受け入れりゃあ何とかなるんですけどね。少しずつでも自分の苦手意識を取り除いて、許容範囲を広めていければと。
      2012/07/08
  • タイトルと挿絵に惹かれて購入。
    面白いし、読みやすくて一気に読破!

    悲観的にならない考え方の
    能町さんが素敵だな〜と思いました。

  • 僕は、自分の知らない世界に理解がある…と思っています。
    しかしそれは、見下しているに過ぎないのではと考えてしまいました。

    「僕はあなたとは違うよ。でも理解したい」と書くと、お前は何様だの一言に尽きますが、もしかしたら今までもそうだったのかもしれないと青くなります。
    僕自身がコンプレックスの宝庫(?)なので、同類相憐れむのような気持ちなのか。
    人は人、僕は僕という、無関心が呼び起こす考えなのか…、と、あれこれと頭をひねりますが、どうにも答えが見つからずにいます。

    席を同じくすると好奇心がまさって、あれこれとたずねてしまいます。
    とくにお酒が入れば、相手の気持ちもろくに考えず聞いてしまうのです。
    初対面の人でも変わりません。

    その人にとってはそれが自然なのだなと思うので、尊重したいです。
    しかしさきに書いたように、裏には黒い感情があるのかもしれないと嫌になります。

    いろいろなマイノリティな方とお付き合いさせていたただくことも多いですが、僕が大抵おもしろがって聞いているので、あっけらかんとしたところがいい…の…かも。
    (無神経ともいう)
    何だかいつもありがとうね…と、いつもの僕の行動に赤くなるやら青くなるやらでした。

  • 能町さんには悪いけど、読んでて楽しい。可笑しい。

  • 能町みね子のエッセイ?ブログ?

    ってか、能町みね子がそうだとは知らなかった
    タモリ倶楽部で地理回とかに出てるのを見る限り普通にこんなおばちゃんいるよな~って感じで思ってたけど
    でも、そうだという目で見れば、まぁそう言われれれば見えるって感じ

    世の中、男女を明確になっていない身分証明書って意外とあるようだ

    あと、改名には新しい名前で生活している実績が必要とかって、それまでの偽名を使う行為ってどういう捉え方なんだろうか?
    場合によっては不法行為になったりしない?
    と思わないでもない

    で、性同一性障害の診断の理由が、本人がそう思うんならそうなんだろうなって感じで結構適当に見える
    でも、本人がそう思ってるんならそうだと言うのは必要十分条件なのではなかろうか?

  • 約2か月前に順番を考えず、「オカマだけどOLやってます。ナチュラル篇」を読んだ。
    これより前に出たやつ読んでから、ナチュラル篇を読みたかった。。。と少し後悔しつつ、面白かったので、この完全版を読んだ。

    能町さんの文章って本当に面白い。読んでいてあっという間。
    くすって笑えるところが多く、電車内で読んでいた私は変態だったと思う。

  • チン子と書くのが面白かった。

    「私ってなんか違う!」ってなって性の違和に気づくものではないというのが、なるほどと感じた。違和を感じる瞬間があるものだという偏見を持っていた自分に気付かされた。

    解説にもあったように能町さんの軽妙な文体で淡々とコミカルに綴られるストーリーに引き込まれる。添えられたイラストでさらに想像が膨らむ。バレるバレない問題や、告白返しなど、本当ドラマとして面白かった。

    マイノリティは可哀想でもなければ辛くもないし、哀れに思われたくないという気持ちが強く感じられた。でもそれは当事者が言うことであり、著者が他人に「おかま」と言われることを嫌うように、他者がどう思いどう接するかはまた違う問題なのかもしれない。

  • 『お家賃ですけど』を読んで「良い!」と感じた能町みね子さんの本をさっそくkindleにて。

    学生時代からOL時代までの彼女の人生を、特に深刻になるでもなく語ってくれる。

    その頃の彼女はまだ体は男で、中身は自分でもどちらか考えたことなかった→男ではないっぽい→女であり、体も女になりたい!みたいな変遷をたどっている。

    たぶん、辛かったりしんどかったりする部分を書いていないだけだと思うけれど、両親含め理解のある良き人にも恵まれていたのか、ことさらに深刻な書き方をしていないためこちらも気負わずに読めて、それって大事かも、と思った。

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著者プロフィール

北海道出身、茨城県育ち。文章やイラストの仕事のほうが多い漫画家。他称好角家。雑誌やネット媒体でコラムなどの連載多数。2006年、イラストエッセイ『オカマだけどOLやってます。』(竹書房)でデビュー。著書に『くすぶれ!モテない系』(文春文庫)、『ドリカム層とモテない系』(ブックマン社)、『逃北〜つかれた時は北へ逃げます』(文春文庫)、『「能町みね子のときめきデートスポット」略して能スポ』(講談社文庫)、『雑誌の人格 2冊目』(文化出版局)、『うっかり鉄道』(幻冬者文庫)など。『「能町みね子のときめきサッカーうどんサポーター」、略して能スポ』(講談社文庫)がサッカー本大賞2017の大賞を受賞。ラジオやテレビなどでも活躍している。

「2018年 『中野の森BAND』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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