オカマだけどOLやってます。完全版 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 1090
レビュー : 170
  • Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167773038

感想・レビュー・書評

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  • タイトルと挿絵に惹かれて購入。
    面白いし、読みやすくて一気に読破!

    悲観的にならない考え方の
    能町さんが素敵だな〜と思いました。

  • 僕は、自分の知らない世界に理解がある…と思っています。
    しかしそれは、見下しているに過ぎないのではと考えてしまいました。

    「僕はあなたとは違うよ。でも理解したい」と書くと、お前は何様だの一言に尽きますが、もしかしたら今までもそうだったのかもしれないと青くなります。
    僕自身がコンプレックスの宝庫(?)なので、同類相憐れむのような気持ちなのか。
    人は人、僕は僕という、無関心が呼び起こす考えなのか…、と、あれこれと頭をひねりますが、どうにも答えが見つからずにいます。

    席を同じくすると好奇心がまさって、あれこれとたずねてしまいます。
    とくにお酒が入れば、相手の気持ちもろくに考えず聞いてしまうのです。
    初対面の人でも変わりません。

    その人にとってはそれが自然なのだなと思うので、尊重したいです。
    しかしさきに書いたように、裏には黒い感情があるのかもしれないと嫌になります。

    いろいろなマイノリティな方とお付き合いさせていたただくことも多いですが、僕が大抵おもしろがって聞いているので、あっけらかんとしたところがいい…の…かも。
    (無神経ともいう)
    何だかいつもありがとうね…と、いつもの僕の行動に赤くなるやら青くなるやらでした。

  • 能町みね子のエッセイ?ブログ?

    ってか、能町みね子がそうだとは知らなかった
    タモリ倶楽部で地理回とかに出てるのを見る限り普通にこんなおばちゃんいるよな~って感じで思ってたけど
    でも、そうだという目で見れば、まぁそう言われれれば見えるって感じ

    世の中、男女を明確になっていない身分証明書って意外とあるようだ

    あと、改名には新しい名前で生活している実績が必要とかって、それまでの偽名を使う行為ってどういう捉え方なんだろうか?
    場合によっては不法行為になったりしない?
    と思わないでもない

    で、性同一性障害の診断の理由が、本人がそう思うんならそうなんだろうなって感じで結構適当に見える
    でも、本人がそう思ってるんならそうだと言うのは必要十分条件なのではなかろうか?

  • 約2か月前に順番を考えず、「オカマだけどOLやってます。ナチュラル篇」を読んだ。
    これより前に出たやつ読んでから、ナチュラル篇を読みたかった。。。と少し後悔しつつ、面白かったので、この完全版を読んだ。

    能町さんの文章って本当に面白い。読んでいてあっという間。
    くすって笑えるところが多く、電車内で読んでいた私は変態だったと思う。

  • チン子と書くのが面白かった。

    「私ってなんか違う!」ってなって性の違和に気づくものではないというのが、なるほどと感じた。違和を感じる瞬間があるものだという偏見を持っていた自分に気付かされた。

    解説にもあったように能町さんの軽妙な文体で淡々とコミカルに綴られるストーリーに引き込まれる。添えられたイラストでさらに想像が膨らむ。バレるバレない問題や、告白返しなど、本当ドラマとして面白かった。

    マイノリティは可哀想でもなければ辛くもないし、哀れに思われたくないという気持ちが強く感じられた。でもそれは当事者が言うことであり、著者が他人に「おかま」と言われることを嫌うように、他者がどう思いどう接するかはまた違う問題なのかもしれない。

  • 『お家賃ですけど』を読んで「良い!」と感じた能町みね子さんの本をさっそくkindleにて。

    学生時代からOL時代までの彼女の人生を、特に深刻になるでもなく語ってくれる。

    その頃の彼女はまだ体は男で、中身は自分でもどちらか考えたことなかった→男ではないっぽい→女であり、体も女になりたい!みたいな変遷をたどっている。

    たぶん、辛かったりしんどかったりする部分を書いていないだけだと思うけれど、両親含め理解のある良き人にも恵まれていたのか、ことさらに深刻な書き方をしていないためこちらも気負わずに読めて、それって大事かも、と思った。

  • 女の世界に途中参加した筆者によって、女の生活や性質を客観的に感じることができた。性同一障害という言葉を避け、あくまでシリアスではなく、自然と女として暮らす筆者に衝撃を受けた。テレビでは性転換などをネタにした人たちも増える中でごく普通に過ごしている筆者は性を超越し、自分を含め相手を受け入れる心の広さを持っている人だと感じた。本書で述べられているように、ネットで検索したところ見た目が綺麗で驚いた。安い化粧品とのことなので生まれ持った美しさが羨ましい。ちょっとしたイラストも可愛らしかった。

  •  著者は性同一性障害をもつ元・男性で、現在は性転換手術を受けて戸籍上も女性となり、エッセイスト/ライター/イラストレーターとして活躍している。

     本書は、著者がまだOLとして働いていたころ(そしてまだ男性だったころ)に書いていたブログをまとめたデビュー作。元は竹書房から2冊の単行本として出ていたものを、文庫化にあたって1冊にしている(といっても正味300ページほど)。
     いわゆる「コミックエッセイ」ではなく、エッセイ1本ごとに1~2点のイラストを添えたイラストエッセイである。

     著者の本を読んだのはこれが初めてだが、たいへん面白かった。
     男性であることを隠してOL生活をつづけていたがゆえの苦労話がいちいち興味深いし、少・青年期の思い出を綴ったエッセイ群は性同一性障害のドキュメンタリーとして秀逸だ。著者が自分の性的アイデンティティに気づき、戸惑い、受け入れ、女性になろうと悪戦苦闘を重ねていく過程が、生々しくも軽快に振り返られているのだ。

     単行本あとがきには、こんな一節がある。

    《どうも「性同一性障害」に居心地の悪さを感じてしまいます。ずいぶんマスコミでも取り上げられたし、「がんばってる苦労人」扱いはもういいじゃん。お笑い系のオカマか、オンナ顔負けの美形ニューハーフか、苦労を重ねて世間と戦う性同一性障害か、3つしか選択肢がないなんてイヤですよ。私はそのどれでもないところで、ごくふつうの女子になっちゃいますからね。》

     著者が書名にあえて「オカマ」という言葉を用いたのも、「性同一性障害」という言葉に感じる「居心地の悪さ」ゆえだろう。
     そして、「ごくふつうの女子になっちゃいますからね」との言葉どおり、本書は従来の「性同一性障害もの」の本にはなかった淡々とした「ふつう」さに、最大の特長がある。

     文庫版あとがきによれば、著者にとって本書は未熟な「若書き」で、不満点もあるようだ。いわく――。

    《ブログという手段であるがゆえに、本になるという実感もないまま書いているのでまあいーかげんな書き散らしかただ。全体的に妙にうわっついたテンションで、元来が根暗でイヤミなはずなのにキャラ違いも甚だしく、個々の文のまとめ方もてきとーだし、読みながら「ギシャー!」と奇声をあげて頭蓋骨で爪を研ぎたくなる衝動が何度も起こりました。》

     が、私は「妙にうわっついたテンション」という印象は受けなかった。むしろ、抑制の効いた、静かにつぶやくような文章のタッチが好ましいと感じた。

     タイトルのインパクトで食わず嫌いしてしまう人も多いだろうが、エッセイとしてふつうに楽しめる一冊だ。

  • 分類上は文学なんだけど,一般件名は性同一性障害。
    シブ5時で面白い人だなぁと思ってた。

  • 「久保みねヒャダこじらせナイト」が好きで、能町さんの著作を読んでみたくて読んだ本。能町さんの著作の中で初めて読んだ本。笑えて面白かった。175ページの「カレシいないの?」が1番笑えた。能町さんの他の著作も読みたくなった。

著者プロフィール

北海道出身、茨城県育ち。文章やイラストの仕事のほうが多い漫画家。他称好角家。雑誌やネット媒体でコラムなどの連載多数。2006年、イラストエッセイ『オカマだけどOLやってます。』(竹書房)でデビュー。著書に『くすぶれ!モテない系』(文春文庫)、『ドリカム層とモテない系』(ブックマン社)、『逃北〜つかれた時は北へ逃げます』(文春文庫)、『「能町みね子のときめきデートスポット」略して能スポ』(講談社文庫)、『雑誌の人格 2冊目』(文化出版局)、『うっかり鉄道』(幻冬者文庫)など。『「能町みね子のときめきサッカーうどんサポーター」、略して能スポ』(講談社文庫)がサッカー本大賞2017の大賞を受賞。ラジオやテレビなどでも活躍している。

「2018年 『中野の森BAND』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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