キララ、探偵す。 (文春文庫 た 75-1)

著者 :
  • 文藝春秋
3.32
  • (5)
  • (8)
  • (14)
  • (7)
  • (0)
本棚登録 : 105
感想 : 17
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (421ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167773328

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 図書館で借りた本。
    ある日、変わり者の従兄から送られてきた女の子キララ。彼女はメイドとして精巧に作られたロボットだった。
    読んだのは電子書籍ではなかったが、これしかなかったので、電子書籍で登録。

  • いかに直接的な単語を使わずにそっちの描写ができるか腕の見せ所。またしても偶然の連続。矢吹ジョー(20世紀少年)。

  • 竹本健治氏の著作は匣の中の失楽から読んでいるが、私にとってラノベに近くミステリやSFを読んでいるという印象はない。
    それが氏の持ち味であり、敷居の高さを感じないまま読める歳上の作家であるw
    キララ探偵す1作目もラノベとしか見えない装丁で読後感も竹本色のないマンガのノベライズみたいな感想しか出てこない。
    2作目は図書館で済ませた。それが総評。

  • 4- 

    ここ最近読んだ本の表紙がある特定の傾向に偏っているのだが(別名買うのがちょっと恥ずかしいシリーズ)、そこはご愛嬌。意図的に“片付けている”ようなものなので、どちらかと言えばあまり期待せずに読んでいたのだが、そんな中、本作は意外や面白かった。プロット、筋立て、キャラ造形と単純に上手い。ロボットやエロなど、いろいろと味付けされているが紛れもなく探偵小説であるし、特に2話の犯人を指摘する場面など、“緋色の研究”のシャーロック・ホームズそのものの言い回しでニヤリとさせられる。もしかしてホームズ全集ぐらいはインプット済みか、という深読みを誘発させられて楽しい。
    と言うか思ったほどエロ描写は多くなかった。むしろロボットSF成分多め。ある意味ドラ○もんの亜種。
    各話もう少しコンパクトにして、もう1話ぐらいあるとなお良かったが。

  • メイドロボ探偵もの。
    「乾くるみ氏もイチ押し!」とのことだが,この鬼才の作風はイマイチ合わん。

  • 主人公の周りには美女がよく集まる。
    よくある設定ですが、
    まぁ、単純に羨ましいですね…

    このメイドロイドを開発した研究所は
    ホント、ツボをおさえてますよね。

    次回作もあるみたいですし、
    今後のキララに期待してます!

  • 昨今はミステリの世界もいろいろと変革が起こっているようです。

    その昔、ミステリとは怪奇でした。
    そこから、幻想を排除した事実と現実を主体とした社会派が台頭し。
    そののち、物理的に可能なトリックが隆盛を極めました。
    その後、一度はミステリのブームは去っていったかに見えましたが。
    新本格ミステリが勃興し、パズル要素の強いミステリが主流となる。
    新本格は一気に覇権を取り、ジャンルの垣根を越えて、「あらゆる小説にミステリ的な要素が内包されている」状態が作り上げられ。
    それが行き過ぎた頃、読書子はミステリに対して食傷気味になり、またもやミステリの力が弱まったかに見えた。

    が。

    物理学者が名探偵。
    謎の先輩が名探偵。
    小市民が名探偵。
    執事が名探偵。
    悪魔が名探偵。
    引きこもりが名探偵。
    メイドが名探偵。
    (猫が名探偵、……は、この流れとは違うよ)

    と、謎を作り上げる方ではなく、ライトノベル全盛の昨今、「名探偵そのもの」を新たに創始する方向に腐心し始め。

    メイドが名探偵。しかもロボット。

    というのが、本作。

    いろいろミステリ業界も大変だ……。

    で、本作ですが、ミステリより何より、エロモードの方が若干比重が大きくて、ちょっとどうしていいかわからなかった、というのが率直な感想。
    まあ、一般的な男性が求める理想の女性メイドって、こう言うの、なのかもなあ。
    いまいちヒロインを好きになれなかったことが、ついて行けなかった理由かと思われます。
    残念。

  • ライトノベル。エロがあるとは

  • 平凡な大学生が研究者の従兄からメイドアンドロイドのモニターを頼まれる。この人間そっくりの美少女キララがスイッチが入ると頭脳明晰なキャラに変身し、主人公のまわりで起こる事件を解決するという連作短編集。
    この作者の最近の作品は平凡な男と気の強い美女という取り合わせが多いと思うが、今回はキララ以外にもさまざまな美女が主人公の周りに結集し、まさにオタクの夢のような状態。
    ミステリとしては、アンドロイドを探偵としたことで超人的な観察力や記憶力、運動能力などが不自然ではない設定だが、ミステリでラノベでポルノな変な話。やっぱり竹本健治は昔の作品の方が好きだな。

  • おもしろい。ある意味、とってもツボをおさえた作品ですね。イラストからして(笑)イラストと後ろの解説だけで買っちゃいました。
    そして、予想通りのお話。予想以上ではなかったけれど、水準は、けっこう高い。

    まあ、ロボットが好きなので、ちょっと評価は甘くなりますね。

    しかし、こんなロボットが出てきたら、ますます、人間は人間とつきあうことに耐えられなっていき様な気がしてならないです。

    「ちょびっツ」ですねぇ。

    アレは、人を裏切らないから。

    アレと人間の幸福な関係っていうのは、どういうものなんでしょう。

全17件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

竹本健治:
一九五四年兵庫県生れ。佐賀県在住。中井英夫の推薦を受け、大学在学中に『匣の中の失楽』を探偵小説専門誌「幻影城」上で連載。デビュー作となった同書は三大奇書になぞらえ「第四の奇書」と呼ばれた。
ミステリ・SF・ホラーと作風は幅広く、代表作には『囲碁殺人事件』『将棋殺人事件』『トランプ殺人事件』の「ゲーム三部作」をはじめとする天才囲碁棋士・牧場智久を探偵役としたシリーズや、自身を含む実在の作家たちが登場するメタ小説「ウロボロス」シリーズなどがある。近著に大作『闇に用いる力学』。

「2022年 『竹本健治・選 変格ミステリ傑作選【戦後篇Ⅰ】』 で使われていた紹介文から引用しています。」

竹本健治の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×