ワーキング・ホリデー (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 2979
レビュー : 335
  • Amazon.co.jp ・本 (326ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167773335

作品紹介・あらすじ

「初めまして、お父さん」。元ヤンでホストの沖田大和の生活が、しっかり者の小学生・進の爆弾宣言で一変!突然現れた息子と暮らすことになった大和は宅配便ドライバーに転身するが、荷物の世界も親子の世界も謎とトラブルの連続で…!?ぎこちない父子のひと夏の交流を、爽やかに描きだす。文庫版あとがき&掌編を収録。

感想・レビュー・書評

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  • 夏の眩しく力強い太陽と、空へぐんぐん茎を伸ばす向日葵。そんなイメージの父子でした。
    二人が過ごすハートウォーミングなひと夏の物語に元気がもらえます。
    どこかに行かなきゃ、ご馳走食べなきゃ、だって今日は記念日だもん!いえいえ、優しい思い出をつくるのに特別なことなんて必要ないようです。毎日のなんてことのないやり取りや会話が、実は忘れられない思い出となっていることに、いつか気づくときがきます。

    カンカン照りの夏のお日さま。ベランダから取り入れたばかりのお日さまの匂いがするお布団。ほかほかふかふかのお布団に飛び込む子どもたち。そんな何気ない夏のひとときに幸せを感じていたことを思い出させてくれました。

    そして、宅配便のドライバーの皆さん。いつもありがとうございます。だんだん暑くなってきましたが、どうぞお体にはお気をつけて……

  • 元ヤンキーで、元ホストの沖田大和、ある日、突然訪ねてきた進の出現によって、突然父親に

    普通なら逃げてしまいそうなところ、大和さんは、逃げなかった

    大丈夫かいな?と私も不安に思ったが、この大和さんすごかった
    真正面から進に向き合い、全力でぶつかっていった

    ハニービー・キャリー(リヤカー ) を引きながら、荷物を配達する姿を進に見られそうになり、大和はとっさにリヤカーの陰にウンコ座りをする
    息子に気づかれなかった安心感と訳のわからないむかつきにいらつく
    隠れなきゃならないほど俺は悪いことをしたのか?
    いや、してねえ
    じゃあなんで隠れたりするんだ?
    そりゃあ、息子に見せたいような姿じゃないからに決まってる

    (どんな食い物も食い物に変わりはない、なんて言ってたのはどこのどいつだって話だよ)
    食べ物に上下がないように、仕事にも上下はないはずだ。そのことがわかるまで、ちょっとばかり時間がかかった。けど今なら分かる。この仕事はカッコ悪くない。リヤカーだってダサくはあるが、カッコ悪くない。本当にカッコ悪いのは、てめえの息子に嘘をつくような心。それだけだ

    もう取り繕う気もなくなった俺は、窓の向こうの進に軽く手を振ってみた。無視されるかな。それともそっぽを向かれるのかな

    雨のカーテンで遮られた進の表情は見えにくい。けれど大きく両手を丸にした姿は、離れていてもよくわかった

    息子に何を伝えるべきなのかを考え、葛藤する大和さんが、カッコいい その真っ正直さは、嘘偽りがない

    そして、その心をしっかり受け止める進

    まだ、始まったばかりのこの親子としての交流は、読んでいても、危なっかしいが、ほのぼのとして、幸福を運んでくれる

    進は、夏休みを終え、母親の元に帰っていったが、また、次回作で再会するだろう 楽しみだ

  • 大人になりきれない主人公が、突然父親になって頑張る所も、大人びた息子君が、なんのかんの言っそんなて父親を見ている所もいい。でも一番好きなのはホストクラブのオカマのオーナーかな?

  • ホストの大和の前に突然現れた、息子を名乗る進との夏休み。うまく行き過ぎではあるけど、大和も進もいい男だし、周囲を取り巻く人々も暖かくていい人ばかりなので、読んでいて癒された。
    宅配便には、各社とも大変お世話になっているので感謝の気持ちと時間指定を忘れないようにしようとおもった。

  • 「ウインターホリデー」を先に読んだので話の流れはだいだい分かっていましたが、父と息子の交流はハートウォーミングです。

  • 心が軽くなる!その一言。
    元ホストと突然現れた男の子。夏休みの間の父と子の日常を笑って、最後は泣いて、気持ち良い気分。
    著者は美味しいものと人間の良さをうまく引き出すなぁとつくづく思う。

  • ウィンターホリディの後に読むことになってしまったが、それでも楽しく、ほのぼのと読ませてもらいました。
    小学生になる息子が突然,あらわれて、二人の生活が始まる。
    この息子は、よくできた息子で小姑のよう!
    親父と言えば、元ヤンキーで前職がホスト。今は宅配ドライバーでリヤカーを曳いている。そんな二人の夏休み期間の物語です

  • とても読みやすかった。
    ドラマにしたら面白そう!と思って読んでいたら、映画になっている作品だったんですネ。

    主人公の「大和」と「進」もさることながら、脇を固める面々が、とにかくいい味だしている。
    ありがちなストーリーにも関わらず飽きさせず、先へ先へと読者を誘う(笑)。
    すっかりハマってしまいました♪

    坂木さんの作品、ちょっと追ってみようと思います!

  • お仕事ミステリかと思っていたら違った。
    喧嘩したり悩んだりしながらもしっかり向き合っていて、なかなか良い親子だった。
    最近の配達業者のニュースを見ていると本当に感謝しかない。
    続きもあるみたいなので探そう。

  • 初対面の親子の一夏の物語。
    仕事関係とわかっていても、沖田、ヤマト、進、由希子と出てくる固有名詞に喜んだ航海班長ファンの私なのでした。

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著者プロフィール

1969年東京都生まれ。2002年『青空の卵』で<覆面作家>としてデビュー。続く「ひきこもり探偵」シリーズとして人気を得る。ナイーヴで魅力的な人間像、緻密に描かれ、爽快に解かれる日常の不思議とこころの謎が圧倒的な支持を集めている。13年『和菓子のアン』で第2回静岡書店大賞・映像化したい文庫部門大賞を受賞。他の著作に『ワーキング・ホリデー』『ホテルジューシー』『大きな音が聞こえるか』『僕と先生』『肉小説集』『女子的生活』などがある。

「2017年 『鶏小説集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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