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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784167773694
AIがまとめたこの本の要点
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みんなの感想まとめ
鬱屈した少年たちの心の動きをリアルに描いた作品は、狭い学校や家庭の事情から解放され、海へと向かう少年たちの成長を描き出します。埋め立て地での船造りを通じて、彼らの微妙な力関係や個々の性格が丁寧に描かれ...
感想・レビュー・書評
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今年に入り、ややダーティな那須作品をいくつか読んだが、この作品が一番凄かった。
素晴らしいと思った。
鬱屈した少年たちの、それぞれの心の動きがリアル。
狭い学校、教室、プール、塾と、それらの世界から解き放たれた、埋め立て地とそこでの船造り、少年たちの微妙な力関係など、家庭の事情や、それぞれの性格エピソードを丁寧に描き、一人一人が、まさにそこに生きている人間のように見えた。
海へ、船へ、という巨大な動きのエネルギーに、取り憑かれた子も、やや距離を持って見ている子も、何度も飽きたりした子も、それぞれが自分のゴールに向かって全力で走り行くラストに、(展開は苦々しいにも関わらず)私はどこか救われた想いもした。
それぞれの子について
さとし、那須キャラらしい主人公。やや影があるが、そつ無く何でもこなしそう。まさくんと仲良しなのがいい。
まさとし、モーちゃんで、この作品の良心。良くも悪くも、彼の狡さ、動かなさにホッとする。読者の代わり。
いさむ、陽気な流れ者。こういう人、好きだよ。彼は何も知らずに去っていったのだろうか。子供時代の人間関係のドライさもまたリアル。
しろう、ヒロイン(ちがいます)。泣ける。泣けるんだよ。胸が痛い。守ってあげたい。この舞台である80年代にはこんな家庭がまだあったし、たぶん今もある。
やすひこ、出来杉くん。この子の学力は学校内だけのものなの??塾の力関係と、学校の学力の違いがよくわかんなーい。
しげお。ジャイアン。
くにとし。大人。真性ヒロイン(ちがいます)
彼で〆る展開に胸があつくなった。
そうだよ、ダイナマイトだよ。
那州雪絵さんの短編マンガ「冒険者たち」を思い出した。
子供だけの漂流に失敗して、戻ってきた男女が高校生になったときの話。
あれもいいです。
作者はナス違いだけど、ここにメモしておく。 -
男の子の心情がよく解かったような気になれる一冊。[more] けど、山場らしい山場はどこだったのかと首を傾げてしまった。それに児童文学とは思えないショックな結末で胸苦しい。
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ズッコケシリーズ大好きだったのに。
思考が共感できたり、できなかったりギャップが激しいし、最後はファンタジーかのようだし。 -
子どもは形が小さいだけの大人。
教育関連の仕事をしていて、こういうふうなことを語れる人を私は尊敬しており。子どもだって、毎日いやなこともありうれしいこともあり、悩んだり苦しんだり、じょうずにごまかしたりしながらやり過ごすこともあり、いろんな理不尽や矛盾や闇や毒にまみれながら、生きている。
たいていの児童書は、そこを端的に描いて、でも希望があるよ、がんばろうよ!乗り越えたからでこその今だね!笑顔がいいね!なんてなことを書いて終わる。でもこの本はちがう。煮え切らないものを抱えながら言葉や態度にできないもどかしさ、人のもつ、汚い汚い部分に気づいたときの恐ろしさ。そんなものを大人のそれと共に丁寧に描き、最後まで、希望は描かない。あとは自分で考えろ、だ。
読み終わった直後は、なんでこんなものを、那須さんの文庫なんて珍しい!なんてノリだけでブックオフにて買ってしまったんだろう、となんともいえない苦い気持ちになったけど、あさのあつこさんの解説が秀逸で救われた。感じたことが言葉になってて、涙しながら読んだ。
那須正幹といえば「ズッコケ三人組」シリーズだけど、あれだって、すごくリアルな少年を描いているからこそのベストセラーだ。
ときどき、那須さんのダークな児童書に出会う。『そうじ当番』はいまも家にある低学年向けの、毒ある児童書だ。
子どものリアルが、ここにもあった。
そして大事なこと。文章が美しい。 -
久々の星5つ本。『君たちはどう生きるか』みたいにぐさっとくる本。読み進めると止まらなくなって、終わり方が衝撃的過ぎて思わず「まじか」とつぶやいてしまう。
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子供に薦めたいとは思えないほどの衝撃。
作中の校長は現代日本の縮図のような人だった。
責任逃れをする大人と、ひれ伏すしかない大人、それを見ている子供。
ひたすらマイナスな気持ちが続いてしまう。 -
好きなお話。
でも、作者は何故このお話を書くエネルギーがあったのだろう -
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小学生の大人への気持ちが痛いほどわかる、思い出した本。
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生まれた年代が微妙に主人公とかぶる
子供のころ秘密基地や自分たちで大人に内緒で何か作ったり、
あのころのドキドキ感を思い出させてくれる1冊
約30年前の作品、自分の中にストンと落ちた・・ -
児童文学というには畏れ多い。人間関係の機微を少年たちの船造りが軸となって描き出される。それは子供の世界だけじゃ無く大人の世界も存分にえぐり出す。最期虚無的になって行く二人に悪霊のスタヴローギンを感じなくもない。
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最初、児童文学とは知らずに読み始めたので、
「少年、海、筏」とお題が揃ったところで、
イヤ~な予感を持ちつつビクビク読んだ。
そのうち、子供たちだけで海にのりだして筏が転覆して、
な展開があるんじゃないかと思うと、
少年たちが無邪気(でもないか)に筏づくりを進めて行くシーンも、
単純には楽しめない。
でも、子供同士の縦・横の関係や、
それぞれの性格や家の事情などの背景を読み進めながら
学校を超えた場所で、
一緒になってものを作る中で生まれるもの、は良いなあと思う。
終盤、自分の予想を超えたところの事件と、経過と、最終章は
衝撃的だったけれど、
読み終えた後はどこか気持ちの良さもあり。
そのあと、あとがき・解説を読んで
これが児童文学として発表されたと知り、そう思って読んだ人にとっては
ちょっとどころではないインパクトがあったんじゃないかと。
さらに、この作家が「ずっこけ三人組」の人だと知って、さらにビックリ。
私はそのシリーズを読んだことはないけど、
それだけの著名な人が書いた作品としても
問題作なんではないかなあ。
読み終わって、
そういえばパーソナルな電気機器が一つも出てこなかったなと気がついた。
子供たちは家・学校・塾・その他の場所で、
それぞれの人間関係を作り悩んでいる。
今は個人の家電のせいで、
別の人格になれる場所はどんどん少なくなっているような気がする。
まあ子供がいないので、ただの憶測ですが。 -
すごい。自分たちだけで船を作る。この少年時代のワクワク起動の活力感と、どうしようもなく目の前にある現実に冷めている部分を同時に描きつつ…。あとがきのあさのあつこさんが書いていたアンビバレンツな感情を抱くのは、この小説が答えを書いていないからだろう。ラストの少年達は見つからない。見つけるのは読者か、それより未来の人間か。
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夏休みのオススメコーナーでたまたま見かけて読んでみた。工事現場で船を作り海へ漕ぎ出すワクワク感、それぞれの家庭事情の困り感に共感できる。子どもの頃に感じた、なんとかならないかという憤りのようなものを思い出す。
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かつての児童文学の不文律を多いに無視した作品ですが、逆に文学の不文律は遵守しているように思われます。児童文学とは何か、文学とは何か、或いはそうしたカテゴライズの不毛さを痛感させられます。ただ、この作品が子供たちに訴える何らかの力を持った作品である事は確かです。
著者プロフィール
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