インシテミル (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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レビュー : 1452
  • Amazon.co.jp ・本 (528ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167773700

感想・レビュー・書評

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  • 破格のバイト料につられて、とある建物の地下に集った男女12人。
    そこは特殊なルールによって支配された場所「暗鬼館」。
    ここでは殺人が起きても構わない。
    ・・・どころか、殺人者は特別に報酬を得ることができる。
    12人はそれぞれ種類の違う武器をもつ。
    12人には個室が与えられているが、扉に鍵はついていない。
    夜間、部屋の外に出る事は禁じられており、それを「ガード」という機械に見つけられるとペナルティとなる。
    この建物には抜け道がある。
    など。
    別に人を殺さなくても「暗鬼館」に7日間いるだけで時給11万2千円という破格のバイト料を手にする事ができる。
    つまり、そこで何をしなくても莫大なお金を手にする事ができる・・・のに、最初の殺人が起きた。
    そして、犯人が分からないまま続いて殺人事件が起きていく・・・。

    多分、この話は映画化されていると思う。
    それを観たけど、つまらなくて途中で寝てしまった。
    それと全く同じ感想をこの本を読んでいてもった。
    読んでも、読んでも、中に入れなくてつまらないので寝てしまう。
    かなり苦痛な思いで最後まで読み切った。
    映画でも最後がどうだったか覚えてないので、真相が知りたいというただ一つの思いで・・・。
    そして、読み終えて、「ああ、これはこの結末、また忘れるわ」と思った。

    この本は単行本で読んだけど、内容の割にあまりに表紙が可愛らしいイメージ。
    ざっとあらすじを見ていたので、あってないな・・・と思ったけど、読んでいると、「ああ、これならあってるわ」となった。
    内容はディープなのに、ストーリーの印象は軽い。
    それは主人公の男の子が楽天家という設定で、殺人が起きてもあまり人が死んだ・・・という衝撃を感じない体で書かれているから。
    これはこういう風に書こうとしたものだろうから、それはそれでいい。
    それにしても、殺人者の設定、理由など、あまりに深みがないし、12人もの人が出てくるのに、人のつながりが薄くて、キャラがいかにも架空の人間という感じだった。
    軽く読むにはいいかもしれないけど、私にはあまりに荒唐無稽で退屈で苦痛な本だった。

  • 登場人物を覚えるのに大変でしたが、続きが知りたいし、面白いしで途中からは一気に読みました。
    私的に関水の理由が意味わからなかったのと、須和名もいまいちよくわからない人物のままで、結局この実験の目的や主人もハッキリされず(それがいいのかもしれないけど)、後半までー面白かったのに最後でうーん、、、、という感じでした。
    映画はどーなのかなー、DVDを借りるべきか、、、

  • 先が気になって一気読みだった。
    こういう枠組み(ルールとか)を考えるのっておもしろそう。
    結城がなんか違和感があるというか、不自然な感じがしてたけどそういうことかー。終わり方が意外な感じだった。

  • うまい話には裏がある、まさしく阿藤先生が言った通りだなと……。(読んだ方ならわかるはず)

    時給十一万という破格の給料且つミステリーゲームに参加できるなんて面白そうだが、誰が敵で誰が味方か、むしろ自分以外全員敵だなんて空間に七日間もいるなんて耐えられないし、自分が生き残ることはできなさそう。

    唯一残念なのは、関水が十億必要な理由がわからなかったことだが、下手なお涙頂戴話を書かれるよりはいいのかもしれない。

    それにしても結城はとんでもない人物に目を付けられたと思う。
    「疑心暗鬼」の次は「明鏡止水」だなんて悪趣味にも程がある。

    所々随所にちりばめられた様式美のミステリーモチーフは好き。

    最後まで読んでから、最初のどのような目的でバイトに参加したかを読むと、多分あの人がこれだと思うことができて面白い。

  • 「とある人文科学的な実験」のために、破格の報酬で集められた12人の男女。作り出されたクローズドサークルにネイティブ・アメリカン人形……ときたところで、「そして誰もいなくな」るんだろうな、という気がしてくる。

    それどころか、ノックスの十戒からまだらの紐から、ミステリ的小道具がオンパレード。ぼくの知ってたものだけでこれだけあったのだから、ミステリ好きならあちらこちらでニヤリとさせられるに違いない。


    そもそもパロディを理解できる、ということは、それだけで高度な「文化資本」だ。パロディがパロディとして成立するためには、それを皆が知っていて、理解してくれるだろう、という前提(「教養」とも呼ばれる)が必要になる。枕草子「雪のいと高う降りたるを〜」の段をひいてくるまでもなく、パロディとは、知る者同士でなされる排他的な(そして伝統的な)コミュニケーションなのである。


    けれどこれは本質ではなくて、前提知識が全く無くても、そこそこちゃんと楽しめる(知ってればもっと推理できたのに、と悔しくはあるが)。でなければ映像化するほど売れてもないだろうしね。

  • この作品には脱帽。
    語彙が貧困で申し訳ないが
    エンターテイメントとしての小説の
    ほとんど全てを備えていると感じた。

    その論拠はあくまでも
    自分が読了後に得た
    満足感の強さでしかないのは
    心許なくも申し訳なくもあるのだが。

    関水の向かった先は知りたいのだが
    4時間以上ぶっ通しでこの作品の中に
    没入していた私の頭は疲労困憊。

    ミステリーである限り 私もずっと
    独自の推理を展開しながら読んでいたが
    この作者には到底太刀打ちできなかった。

    私が好きになれなかったジャンルにおいて
    これまでのところ私を最も唸らせた作品。

  • 多額の時給で集められた12人の男女。とある地下施設に閉じ込められ、より多くの報酬をめぐって、参加者同士で殺し合い犯人を当てるよう要求されるのだった。
    今更という感じもありますな。米澤作品はデビュー当初に数作読んで、何故か遠ざかっていました。今回ふと気になり手に取ってみると、これが滅法面白い。何故今まで読んでいなかったのかという思いです。
    いわゆるクローズドサークルもので、他にもあれこれとミステリのお膳立てが整えられているのですが、ことごとく肩すかしのようになるのです。あれ? と思っていると、そのこと自体が物語の骨格を為すものに直結していることがわかり、俄然面白味に拍車がかかるのです。物語終盤にミステリに慣れた目で俯瞰視されることで見えてくるズレ、それをもう一度包括する主人公の思考という構造の面白さにうなりました。
    そうかミステリに興味ない人だと、探偵の推理も届かないのだなと当たり前のことですが目から鱗が落ちる思いで、それを物語の展開に活かすことに驚きました。これはまさにミステリ愛に満ちた作品ではないでしょうか。今更ではありますが、米澤作品を読んでいきます。

  • 本作、前々から気をなっていたのだが、やっと読んだ。 タイトルからは内容が全く予想出来なかったが読み始めると面白くて止まらなくなってしまった。 途中から「そして誰もいなくなった」を彷彿させるクローズドサークル物と明らかになってきたが、最後まで十分楽しめる作品だった。 暫く米澤穂信にハマってみたくなる。

  • 「ある人文科学的実験の被験者」になるだけで時給十一万二千円がもらえるという破格の仕事に応募した十二人の男女。とある施設に閉じ込められた彼らは、実験の内容を知り驚愕する。それはより多くの報酬を巡って参加者同士が殺し合う犯人当てゲームだった―。いま注目の俊英が放つ新感覚ミステリー登場。

  • 少ない登場人物、移らない場所、時間の変化もない。
    このような状況の小説が個人的には好きだ。
    十分楽しめた。

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著者プロフィール

米澤 穂信(よねざわ ほのぶ)
1978年、岐阜県生まれの小説家、推理作家。金沢大学文学部卒業。
大学在学中から、ネット小説サイト「汎夢殿(はんむでん)」を運営し、作品を発表。大学卒業後に岐阜県高山市で書店員として勤めながら、2001年『氷菓』で第5回角川学園小説大賞ヤングミステリー&ホラー部門奨励賞を受賞し、デビューに到る。同作は「古典部」シリーズとして大人気に。2011年『折れた竜骨』で第64回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)、2014年『満願』で第27回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。『満願』は2018年にドラマ化された。直木賞候補にも度々名が挙がる。
その他代表作として週刊文春ミステリーベスト10・このミステリーがすごい!・ミステリが読みたい!各1位となった『王とサーカス』がある。2018年12月14日、集英社から新刊『本と鍵の季節』を刊行。

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