妖談かみそり尼 (文春文庫 か 46-2)

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (347ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167779023

感想・レビュー・書評

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  • 江戸の世でも若い子はブームがお好き!
    ブームを作り大もうけしてきたグループ。
    片方で事件も起こしている。

    金儲けにしてきた裏の事件を表面上はただ不思議な事件で人の噂にしか登らなかったが、、、

    そんな奇妙な事件が人智を超えるものとして片付けらてしまうと、裏に隠された思惑があるはずだ。と

    今回も大活躍。

    青春時代を遊んだ仲間が今回も登場し痛快な作品に。
    また、人には失敗したり悩んだりするのは恥ずかしいことでも無駄なことでもないんだ!と言い切る根岸肥前のかっこよさ!しびれます。

  • 耳袋秘帖妖談編の第2弾。
    元ヤンチャな南町奉行の根岸備前守さんの究極の目的は、お金でどんな殺しも請け負う「闇の者」の組織を解明し、これを抹殺することとみつけたり!

    どうもこの組織は、キリスト教となにかつながりがあるみたいなんだよねぇ…。
    どれくらい続くお話になるのだろう。

    この巻では、物欲がテーマになっているようでした。
    お金儲けのために人為的に作られた流行に振り回されて、あたら若くて美しい娘としての人生を狂わせてしまった尼さんがいろいろあって還俗するまでのお話だったよ。

    若い頃は迷うこともあるし、いろいろ悩んだうえで違ってたらまた別の道に進んでもいいんだね。
    まぁ、それが若さの特権でもあるんだな!

  • 6話構成だが、全体を通してタイトルの話「かみそり尼」が完結する作りになっている。興味深く読み終えた。

  • 昔やんちゃしていて、今はどんな人間にも奥行きがあって見たままではない、と言う根岸奉行の人間観察力と懐の深さと好奇心旺盛なところに乾杯。こんな上司の下で働いてみたい。

  • 新シリーズ第2弾、らしい。
    根岸肥前守がだんだん松浦静山に見えてきた不思議。

    下っ引きのしめさんとか、高田馬場の元陰間の尼さんとか
    また強烈なキャラが増えた。
    そしてイケメン宮尾に剃刀という新たな弱点を与えられるという。
    もしやこれもイケメンゆえか???(笑)

    今回は物欲に支配され振り回される、というのがテーマらしく
    モノに溢れた現代に生きる自分たちにも深く関わる話だったと思う。
    前作はそれで終わったのかと思っていたが
    『闇の者』というテーマが引き継がれていることが読んでいるうちに解ってきた。
    これはシリーズ通して語られる話なのだろうか。

  • 短編集かと思ったら、そうではなく。
    一つ一つの話として成立しつつも、一冊で大きな話となっている。

    脇役がいい。
    それぞれに個性があって・・・・
    実写ドラマを作るなら、このキャラは誰が演じるのがいいだろう、とか考えると又楽し。

    さいごで、あぁ。と、思わせるところがにくい。

    それにしても、猫の鳴き声を聞く度に『呼び捨てにするな』と言おうとする宮尾氏が、個人的には好みのキャラ。

  • 推理小説を時代小説の中で確立したのは
    野村胡堂の銭形平次ですが
    この作品も読者の思惑を二転三転気持ちよく
    裏切る・・・手腕がスゲェ

  • 今回も面白かったです。
    内容は、自分に照らし合わせると、ちょっと耳が痛いです。
    好きなものは好きだし、欲しいものは欲しいけど、
    躍らさせ過ぎないように気をつけたいと思います。

  • 耳袋秘帖妖談2

  • 妖談シリーズ。
    宮尾と椀田のほかに又二人加わってそれぞれ何だか面白い。
    小説の中の二人が気になっているように私も根岸様の過去が気になる。

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著者プロフィール

かぜの・まちお
1951年生まれ。’93年「黒牛と妖怪」で第17回歴史文学賞を受賞してデビュー。主な著書には『わるじい慈剣帖』(双葉文庫)、『姫は、三十一』(角川文庫)『大名やくざ』(幻冬舎時代小説文庫)、『占い同心 鬼堂民斎』(祥伝社文庫)などの文庫書下ろしシリーズのほか、単行本に『卜伝飄々』などがある。『妻は、くノ一』は市川染五郎の主演でテレビドラマ化され人気を博した。2015年、『耳袋秘帖』シリーズ(文春文庫)で第4回歴史時代作家クラブシリーズ賞を、『沙羅沙羅越え』(KADOKAWA)で第21回中山義秀文学賞を受賞した。「この時代小説がすごい! 2016年版」(宝島社)では文庫書下ろし部門作家別ランキング1位。絶大な実力と人気の時代小説家。本作は「潜入 味見方同心」シリーズの完結作。



「2023年 『潜入 味見方同心(六) 肉欲もりもり不精進料理』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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