- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167781019
感想・レビュー・書評
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葉室さんの本は3冊目。
こういうのすき。
十蔵はほんとかっこいいな。
身分や立場は違っても、3人が最後まで友情で結ばれているのがよかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
久しぶりに本を読んで久しぶりに良い本に出会えた事に感謝。この本はまた読んでもいいと思う。爽やかでありながら深く、そして読む年代によって感じ方も異なりそう。満足。
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友情の継続。友人なしでは人生何事も成し得ないように思える。自分の損得なしで相手のことを考えられる、そのような友人の有無で、人の価値は決まる。
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帯に「玲瓏にして清冽なる時代小説」ってあって、どういう事なのかなあ…って思って読み始めました。
幼き時に出会い交流した3人の男たち。成長してそれぞれ行く道が違い、仲違いする事もあったけれど、芯にゆるぎなきものを持つ者たちの生き様は、幼き時そのままに…
カッコええ~ -
家老の将監と郡方の源吾。立場が異なれど幼馴染の友情は心の支え。時代物らしいやや重く感じられる文章表現が主人公たちの心意気を感じさせてくれる名作。
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「花というものは自然に咲いておってきれいなものだと思いますが、やはり葉は切らねばならぬものですか」
と聞いた。千鶴はにこりと笑って、
「源五殿は、人は皆、生まれたままで美しい心を持っているとお思いですか」
「いや、それはー」
源五が頭をかくと、
「人も花も同じです。生まれ持ったものは尊いでしょうが、それを美しくするためにはおのずと切らなければならないものがあります。花は鋏を入れますが、人は勉学や武術で鍛錬して自分の心を美しくするのです」
千鶴は静かに石蕗に鋏を入れながら、
「花の美しさは形にありますが、人の美しさは覚悟と心映えではないでしょうか」
と言うのだった。 -
蜩ノ記で著者を気に入っての二作目。個人的には直木賞受賞作の蜩ノ記 より、こちらの方が好み。
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重厚でいて後味も良い作品です(時代小説文学)
良かった・・・表紙も又良し! -
初読みの"蜩の記"に続いての著者二作目。竹馬を越える銀漢の友…思いやる三人の距離感と、それぞれの義と潔い生きざま。終盤の風越峠での戦いでは熱いモノが目頭に込み上げてきた。女性陣の清廉かつ慎ましい色彩が所々に滲むのがまた粋に映る。