私の男 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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レビュー : 756
  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167784010

感想・レビュー・書評

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  • 「ずっと、逃げてるんだ。そばにいても、離れても、変わらない。俺たちは、これからだって、二人きりで、逃げているんだ……」ーー私の男

    親子のおはなしと言うには、あんまりに汚れていて、きれいじゃない。
    どろどろしていると言うよりは、肉のようにてらてらと光っているようなイメージ。

    私の男は、単純に言ってしまうなら親子の近親相姦のお話。
    幼い頃家族を失った花と、花のほんとうの父親である淳悟が、出会って、別れる。
    彼等の人生をすこしだけ切り取ったアルバムを眺めている様な、そんな作品です。
    話の構成が面白く、花と淳悟の別れから物語は始まります。思い出を振り返るように、アルバムを遡っていくように、ただ淡々と場面が移り変わる様は、まるで他人の走馬灯を見ているようです。
    別れの後に、出会いが書かれるこの小説。
    読みごたえはもちろんあります。他人の人生を見ているようなものですから、内容はすごく濃密です。

    ただ、惜しむらくは、これが親子の近親相姦の話であったことです。
    自分はそのあたり気にせずに読めましたが、嫌な人はほんとうに嫌なのではないかと。
    いや作品は、素晴らしいのですが。
    よくも悪くも、読み手を選ぶ作品かなぁと、思います。

    読後感はとても良いので、オススメです。きっと読めば、彼らのために、祈りたくなるはず。

  • 前々から気になっていて、やっと読み終えました。
    現在から始まり、過去へとさかのぼりながら話は進んでいきます。
    その都度、話の視点も変化して読み手を飽きさせない。

    ストーリーですが、結構生々しいというか、全体的に(ねっとり)した感じです(表現が解りづらいですね。。)
    私は好きな世界でした。

    桜庭一樹さんの本、他にも読んでみたくなりました☆

  • お互いが神様で、希望で、救いで、絶望で、唯一で、親で、こども。父と娘の狂おしい愛の物語。父親は娘に何をしてもいいのよ。

    こんなに巧かったなんて、桜庭一樹。圧倒されて一気に読まされました。

    映像化されるかな、際どいかな、でもされるかな、と思いつつ、淳悟はオダギリくんでどうでしょう。花は、難しいな!吉高さん…とか…

  • 衝撃的な内容なのに、受け入れるしか術がないと
    それを許してしまいそうになってしまった…。
    3時間くらいで読めました。
    こんな、近親相姦の描き方があるのだと、初めて知りました。

  • 賞をとった作品ということで購入。
    出だしは好きなんですが、思ったより迫力を感じなかったなぁ・・・。
    どこがよくて賞とったの?と思いつつ、この感じがすごいのかなぁと。
    もう一回読み直してみよう。

  • 親子でありながら関係をもつこの2人にとって
    それは生きていることを感じるための手段だったのだろう
    生々しく厭らしいものではなく
    痛々しいくてとても切なかった。

  • 2010/4/15読了
    切ない。花にとっての幸せとは何だろう。淳悟も。

    最初は悲しい別れのように感じた。

    でも花と淳悟の二人の間ではそういうものではないんだろうな。
    別れではなく、ただはなれて暮らすだけで、この先もお互いに満たされあって生きていくんだろう。

  • 一言で言えば、近親相姦。まさに、歪んだ愛の形だが、むしろ2人が愛し合う姿は純愛に見えてくる。過去に近づくにつれ、ずっとこの2人を見守っていたいという気分になる。

  • 怖いもの見たさで読んでいるような感覚に陥る なにか見てはいけないヤバイもののような
    読後感重すぎたけど嫌いじゃない

    ただ性描写濃すぎて疲れる笑
    あの飴ちゃんのシーンが忘れられない

  • 最初は訳が分からず、読むのが大変…だったが、しばらく読んでいって伏線が回収されるともう面白くて止まらない。2人のぬるぬるどろどろした関係に目が離せなくなっていく。

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著者プロフィール

桜庭 一樹(さくらば かずき)
1971年、島根県生まれの小説家。
1999年「夜空に、満点の星」で第1回ファミ通エンタテインメント大賞小説部門佳作を受賞しデビュー。
『赤朽葉家の伝説』で第60回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編部門)、『私の男』で直木賞を受賞。他の代表作に『GOSICK -ゴシック-』『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』『赤朽葉家の伝説』などがある。
ゲームのノベライズやライトノベル作品や、山田桜丸名義でゲームシナリオを手がけるなど幅広く活躍している。

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