私の男 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 5897
レビュー : 756
  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167784010

作品紹介・あらすじ

落ちぶれた貴族のように、惨めでどこか優雅な男・淳悟は、腐野花の養父。孤児となった十歳の花を、若い淳悟が引き取り、親子となった。そして、物語は、アルバムを逆から捲るように、花の結婚から二人の過去へと遡る。内なる空虚を抱え、愛に飢えた親子が超えた禁忌を圧倒的な筆力で描く第138回直木賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • 一言で言えば、近親相姦。まさに、歪んだ愛の形だが、むしろ2人が愛し合う姿は純愛に見えてくる。過去に近づくにつれ、ずっとこの2人を見守っていたいという気分になる。

  • 淳悟と花の歪んだ愛の形を遡っていく。
    歪んだ?本当にゆがんでいるのか?わからないけど
    これも真実の愛の形では?
    最初は何か気持ち悪くて⭐︎2だなと思っていたが、読み進めるうちに2人の愛の深さに共感はできないが感動させられた。
    忘れられない一冊になった。

  • 怖いもの見たさで読んでいるような感覚に陥る なにか見てはいけないヤバイもののような
    読後感重すぎたけど嫌いじゃない

    ただ性描写濃すぎて疲れる笑
    あの飴ちゃんのシーンが忘れられない

  • 10歳で震災孤児となった少女・花
    彼女をひきとったのは25歳の青年・淳悟だった

    24歳となった花の結婚の日から始まり
    過去にさかのぼっていく形式

    壊れて空っぽだった2人の出会い
    禁忌の愛

    とても受け入れられないと思いながらも
    引きつけられて読んでしまう、圧倒的に美しく倒錯した世界

  • 最初は訳が分からず、読むのが大変…だったが、しばらく読んでいって伏線が回収されるともう面白くて止まらない。2人のぬるぬるどろどろした関係に目が離せなくなっていく。

  • いまいち?!
    第138回直木賞受賞作
    「禁断の愛」「切なくも美しい、究極のエンターテイメント」とありましたが、どろどろっと暗く切ないストーリ。
    「利休にたずねよ」同様に、過去にさかのぼって事実が明らかになっていく語り方。

    なので、ストーリを語るのは難しいですが、主人公「花」が結婚するところから始まります。
    その花が語る「私の男」がその花の養父である「淳悟」。
    花と淳悟の関係は?
    花の過去とは
    淳悟の過去とは
    隠された事件とは

    と言ったところが、過去に遡り、明らかになっていく物語。

    ぶっちゃけ、二人は親子の関係を超えた肉体関係なわけですが、淫靡な関係でもあり、切ない関係でもあります。
    結局のところ、花は淳悟の実の娘で、その実娘でありながら、淳悟が花に求めたものは、母親。
    また、花が求める家族像、男像。

    そんな世界観なわけですが、そもそも、9歳の実娘にそういうことする?
    ちょっと受け入れがたい。

    さらに、そんな二人は殺人事件も起こしています。
    しかし、その殺人事件については、二人の関係性を物語るエピソードとして描かれていると思いますが、それでいいの?って感じ。殺人だよ..

    インモラルな世界観とそこで生きる男と女を描いているのだと思いますが、ちょっといまいちでした。

    好きか嫌いかでいうと嫌いな部類です

  • 一気に読みきってしまえるほどぬるっとのめり込める。描写がリアルで情景から人物までまざまざとまぶたに浮かぶ。だだそのリアルさと本作のテーマがマッチしすぎていて中盤から読み進めるのが精神的にキツかった。再読はしないと思う。


  • 久し振りに本に囚われてしまったくらい
    展開が気になって仕方がない本だった。

    花や淳吾が”ふつう”なつまり”そうあるべき”
    親子像からは掛け離れている。

    それは”奇妙”ではあるけれど
    お互いがお互いが無くてはならない存在であり
    むしろ一般的な親娘よりも強固に結ばれていた。

    花は、家族を失っていて
    淳吾も、家族を失っていて

    愛を受ける対象を失ったが故に愛に渇望して
    それを無条件に与えてくれるお互いに
    深く強く依存し合って生きている。

    母、子、女 の役割を担う花と
    父、子、男 の役割を担う淳吾

    愛に飢え、誰かに依存しないと生きて行くことのできないことに、共感を覚える人には是非読んでもらいたい。

    この本が、何処か優しく肯定してくれるような気がする。

  • 再読。最新刊まできた後ここに戻ると、間違いなくこれが代表作だと納得。章ごとに視点を変えながら花の24歳から9歳にさかのぼる時系列構成が素晴らしい。24歳の花がどんな人生を送ってきてここに至ったのか、少しずつ明かされていく事実を読者として追いかけられる。一方何度も読むと9歳から24歳にたどりつく日々を知っているので、花の気持ち冒頭から寄り添えてしまう。こんな物語ですと表現しきれない複雑さが魅力で、花と淳悟の関係を否定しきれない、そのくせ肯定する勇気もなく、幸せなのか悲しいのかもわからなくなってしまう。
    津波から逃げる場面とその後の避難所での周囲の悲嘆の場面は、しつこく記憶に残り続ける。

  • 深い話でした
    面白かった

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著者プロフィール

桜庭 一樹(さくらば かずき)
1971年、島根県生まれの小説家。
1999年「夜空に、満点の星」で第1回ファミ通エンタテインメント大賞小説部門佳作を受賞しデビュー。
『赤朽葉家の伝説』で第60回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編部門)、『私の男』で直木賞を受賞。他の代表作に『GOSICK -ゴシック-』『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』『赤朽葉家の伝説』などがある。
ゲームのノベライズやライトノベル作品や、山田桜丸名義でゲームシナリオを手がけるなど幅広く活躍している。

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