天皇の世紀(10) (文春文庫 お 44-11)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (385ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167799014

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  • 2013.9-2013.10.30
    勝と西郷の談判における英国の役割、山岡鉄太郎のやうな個人の働きが印象的だ。

    他方で、新政府は混乱が避けられない。旧幕府側から多くの新聞が出された事実を指摘し、廃仏毀釈の荒唐無稽を述べる筆者の眼は醒めてゐる。

    五か条の御誓文が作られる過程も興味深い。

  • 明治新政府の産声を記すもの。五箇条のご誓文は木戸のバランス感覚で纏め上げ、当初の想定以上に後世に重きをおくメッセージとなる。
    当時の木戸は、新政府の理と情の礎になっていた感がある。
    新政府が立ち上がる時に唯一機能していたのが神道の浸透であり、外交における開明路線とのアンバランスが、ある意味で面白い。

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著者プロフィール

大佛次郎
一八九七年横浜市生まれ。本名・野尻清彦。兄抱影は天文学者。東京帝大政治学科卒業後、鎌倉高等女学校の教師、外務省嘱託を経て、一九二三年関東大震災を機に文筆に専念。『鞍馬天狗』シリーズで急速に支持を得る。『パリ燃ゆ』『帰郷』『地霊』など歴史と社会に取材した作品も多い。六七年から死の直前まで朝日新聞で『天皇の世紀』を執筆。六四年に文化勲章受章。七三年没。生涯で五百匹の猫を世話したほどの猫好きでも知られる。横浜に大佛次郎記念館がある。

「2023年 『宗方姉妹』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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