- 文藝春秋 (2011年1月7日発売)
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感想 : 25件
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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784167801212
感想・レビュー・書評
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離婚した元妻が入院した事で12歳の実娘を預かる事になった元夫とその娘の生活をそれぞれの視点で順番に描いた作品。ベラベラと容赦のない関西弁が爽快!前半は話の展開もあり面白く読んだが、後半は祭りや病院のシーンなど単調になってしまっていたのが残念。
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正人と晶、離れ離れで暮らしてきた親子がだんだんと距離を縮めていく様子がすごく微笑ましい。
辛いことを乗り越えて成長していく晶と、晶の存在によって親として成長していく正人の未来はきっと素敵なものになるよね。なんてことを思った一冊でした。 -
2020.8.8
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伊藤たかみ氏、初読みです。2006年角田光代さんと結婚、2008年離婚、現在は2人とも別の相手と再婚してるそうです。「フラミンゴの家」、2008.1刊行、2011.1文庫化。妻翔子36歳と離婚して東京にいる片瀬正人36歳(あや子と同棲)に突然、大阪に住んでる元妻から娘晶12歳(小6)をひと夏預かって欲しいとの連絡が。翔子は子宮癌で入院、手術と。恋人との生活から一転して娘との生活に! 呼称が「片瀬さん」から「ねえ、パパ」に変わるまでの父と娘を描いた物語です。翔子との寂しい別れもあります。不思議な物語でした。
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マズい…、かなり想定外に超感動してしまいました。やっぱり家族愛、夫婦愛、そして親子愛と3拍子揃ったら、そりゃあ無敵ですよね。別れた妻「翔子」からのお願いで小6の娘「晶」を預かることになった飲食店経営者の「正人」は悪友たちのフォローに支えながらも、離れていた娘との関係をゆっくりと緩和させていきます。しかし、「翔子」は病に侵されており、「正人」の振る舞いが涙を誘います。自分に正直に、まっすぐに娘を、友人を、そして家族を愛する「正人」に涙が止まりません。数ある伊藤たかみさん作品でも、最も好きな作品になりました。
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伊藤たかみが書く人間が好きです。
力の抜け加減が絶妙なのです。
本当の人間はそうそうのことがない限り大声をあげては泣かないし歯茎を剥き出しにしては怒らない。
実際私は泣いているときだってアクビは我慢できないし
怒っていたって心の隅にいるもう一人の自分が時間を気にしていたりする。
そういう説明のつかない人間のおかしなところが作中に散りばめられているから伊藤たかみの書く人間は魅力的でリアルな個性を持つのだと思う。
この物語は人との別れ、親子の再生、と簡単な言葉で本筋は説明できてしまう。
よくある話をそう感じさせないのはやはり出てくる人々が生きていると思えるリアルさがあるからなのかな。 -
伊藤たかみの本二冊目。「カンランシャ」が面白かったので読んでみました。元妻・翔子の入院を機に、幼い頃に別れた娘・晶を正人が預かる話。悲しい話なのだけど、話の進展と共に晶と正人、そして周囲の人間関係が深まっていくのが読んでいて気持ちいい。大人になったヤンキーの日常がリアルに感じられるのも興味深い。それにしても作家が男性だったとは本当に意外。文体からてっきり女性作者だと思っていましたが・・・
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関西らしき田舎町で暮らす元ヤン達の物語。
離婚して妻に引き取られた娘がいきなりやって来るところから話はスタートするが、情景描写がリアルで、まるで実体験のよう。
それにも増して、飾らずに本気でぶつけ合う言葉の一つ一つの切れ味が凄まじい。 -
うんうん素敵。なんだかほっこりする話でした。悲しい結末も含まれているけれど、家族って親子っていいなって。血のつながりもきっと大事やけど、心の繋がりって素敵やなと思いました。
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よかったんだけど・・・言動やふるまいや職業がちょっと怖くて、そういう環境を垣間見るのも怖くて、引きながら読んでました。
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面白かった〜関西弁が軽妙で、荒っぽい言葉の中に温もりがある。笑って泣いて、子供と大人の成長物語。
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H24/5/27
離婚した元妻が入院したため、元夫が小6の娘を預かる話し。
最初はぎこちない親子関係だったが次第と商店街の人達と馴染んでくる。母親との離別と新たな出会いと発見の物語。読み始めは田舎のヤンキーみたいな人達が出て来てちょっとふるくさくて嫌だったが、そのうちまあ人柄がでてきて馴染んできた。 -
離婚により別居していた父親と娘が
一緒に暮らし始めるところから話は始まる。
父親は離婚後、
地元に戻りチンピラのような生活を送っていた。
娘と暮らすことになり、
生活や身の回りを取り繕ってみるが、、、
娘にはバレバレ。
娘は、苦手な元妻譲りの厳しい性格でもあり…。
現代っ子でクールな娘は、
そんな父親に呆れながらも、気になっている。
(でも簡単には認めるつもりはない…)
父親と娘の
違った形の愛情が見える作品。
一番印象的な場面は
父親の実家から帰る車の場面。
父が娘の気持ちを読み取れない不器用な感じ、
娘の少しずつ変わり始めた家族への感情と、
そんな繊細な思いをぶっ飛ばすような
父親の実家の温かさと…
いろんなものを乗っけて走る、
等身大で、キラキラした素敵な場面。
なんか、好きで印象的。
温かいいいお話だった。 -
人の心は元は真っ白、とピュアすぎる感想をもってしまうほど、あったかい小説。いい色に染めていかねばね。
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久しぶりに伊藤たかみ。
巻末の解説にも書いてあったけれど、少年少女の成長過程と喪失する様が描かれるのは、あるいみたかみの集大成なんだな。
向き合いたくないけれど、必ず対面する「喪失」の瞬間を描く力はさすが。
伊藤たかみファンだけれど、とても良い作品と、そんなにしっくり来ないなあ…って作品の二極化になりがちな作家だと思う。 -
出てくる人々はいろいろな別れを体験している。離婚・死別。そして主人公とも言える娘は今まさに母を失おうとしている。人生にはいろいろな喪失があって皆それを乗り越え生きている。そんな当たり前のことに改めて気がつかされる。
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離婚と人の死という重いテーマだけど、関西弁でうまく重くなくしている。関西の人がみんなそうではないだろうけど、でもありそうで納得。ちょっと、ホロッと。
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喪失と成長の物語を大阪弁であっけらかんとつづったお話。久しぶりに泣けた。決して湿っぽくなく、ギャグをかましながら、それでもつぼは押さえて読ませる。上手いなあ。さすが芥川賞受賞作家。
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「片瀬さん」とぎこちなかった正人への呼びかけが「パパ」と自然に代わっていくことで晶の心の動きがわかる。
キャバレー云々という人間関係が中途半端に取り残されてしまったようで、スッキリしなかった
著者プロフィール
伊藤たかみの作品
