落下する花 “月読” (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2011年3月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784167801281

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

人の死とその背後にある思いをテーマにした作品は、独特の世界観を持ち、読者を深く引き込む魅力があります。死者の最後の思いが「月導」として現れ、それを読み解く「月読」と呼ばれる者たちの存在が描かれています...

感想・レビュー・書評

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  • 前作に引き続き読みましたが、この世界観は何とも言えませんよね
    堪能させていただきました

  • 人の死から明らかになっていく、残された人たちのお話。短編4つの構成で、いずれも朔夜に月導を読んでもらうことで状況が一変していく過程が面白かった。ただ、悲しい程泥沼な人間関係とは真逆の、スマートに難なく解決してしまう朔夜は浮いているような印象を受けた。

    落下する花
    浮気、ダメ、絶対。

    溶けない氷
    ドロドロの愛憎劇を繰り広げる人達のお陰で、叔母さんの密かな恋がとても素敵に感じられた。

    般若の涙
    淡々と進む話の最後に、ぶわっと涙が出る結末で犯人が許せない。この話は本当は月導読んじゃだめだったのではと思う。

    そこにない手
    大事人が死んでしまうと、思い出も含めて独り占めしようと死を選ぶ人がいるなんて。私は生きてるうちに大切な人を後悔なく大切にします。

  • 月導という存在自体もさることながら、それが表すメッセージの中途半端さ、一般人があるがままに受け入れてさほど重視されていないという描き方など、力が入り過ぎていないところがいい。
    面白いのにシリーズが続かず2冊で終わっているのが残念です。

  • 人が死ぬと≪月導(ツキシルベ)≫なるものが現れる。
    それには死者が最後に思った気持ちが遺され、それを読めるのは≪月読≫と呼ばれる者たちだけ--。

    ≪月導≫に遺されるのは、その人の人生の総決算の言葉などではなく
    死の瞬間にふと思った言葉でしかない。
    私は何を思うだろうか。
    何を思ったとしても、誰かに知られたいとは思わないけれど。

  • 「月読」の続編。
    こちらは4編の短編集。
    前作の世界観はそのままに。

    月読である朔夜さんを表して、月導を読み解くだけでなく人の心の綾をも解きほぐすのかも、というくだりがありますが、正にそういった点を楽しめる短編集でした。
    月読という生まれながらに逃れられない運命を背負った彼だからこそ、解き明かせるものがあるのかもしれません。
    「般若の涙」が特に印象深く心に残りました。
    前作の解説で、著者自身に続作への気持ちがあると書かれておりましたので、再びこの世界のお話を読めることを楽しみに待ちたいと思います。

  • あまり有名でないのがもったいない、いい小説でした。

    設定が奇抜すぎず、かといってありふれている訳でもなく、日常の中にSFが溶け込んでいる。

    こちらは短編でしたけど、先に出版されている方も読んでみたいです。

  • シリーズ2作目ですが、私はこのシリーズは初めて

    そんなにインパクトはないんだけど、じわじわ癖になりそうな感じですね

    よくこんな設定を思いつくこと

  • 人が死ぬと月導なるものが現れ、月読だけが、そこから死者の最期の思いを読むことができる。
    先輩に借りて読んだが、こういうパラレルワールドを舞台にした話はかなり自分好み。4篇あるけど、登場人物が重複してくるつくりも好き。
    前作の『月読』も読みたくなった。

  • 文庫化したので再読。前作「月読」の続編の短編集です。人が死ぬ時には必ず月導を残し、その月導に残った死者の最後の思いを読み取る月読が存在する世界の話。あくまでも月導は思いの一面でしかないけれども、残された人々の心を救う月読の朔夜がいいです。お気に入りは「般若の涙」、般若の形に見える月導を巡る話。「そこにない手」では刑事の河井さんが再登場し、前作のその後が垣間見えて嬉しかったです。でも、炯子のその後は分からなかったので、続きが出てほしいな。

  • 人が死ぬとき現れる現象「月導」
    これを読み、込められた意思を読み取る「月読」

    現代日本に、この2点だけ入れた世界のお話。
    死ぬとき出るゆえに、探偵役となる「月読」のお話。

    とはいえ、
    ・「月導」を読んでも、警察の証拠にならない。
    ・「月導」は”ラーメン食べたい”って意思でも現れる。
    って、面白いルールがある為、
    ミステリとしても必殺技ではなく、スパイスとして使われて
    世界観とミステリが上手くあっていて面白い。

  • 死んだ後に一つ奇跡が起るパラレルワールドの話。その奇跡は月導と言われる。月導を読める月読みが依頼を受けて故人の最期の想いを伝える。月導を頼りに警察が事件や真相を解決したりするのは心霊探偵八雲と似ているが、起きている事件はもう少し軽め。一応ミステリーだと思うけど、展開は読みやすく、予定調和。月導という設定は面白いし、ハッピーエンドで、すいすい読めるので、気軽に読むにはいいと思う。雰囲気は好きな作品。

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著者プロフィール

1959年名古屋市生まれ。名古屋工業大学電気工学科卒業。81年「星新一ショート・ショートコンテスト」で「帰郷」が優秀作に選ばれる。その後、会社勤めをしながら「ショートショートランド」「IN★POCKET」にショートショートを掲載。1990年、長編ミステリー『僕の殺人』を上梓してデビュー。2022年『麻倉玲一は信頼できない語り手』が徳間文庫大賞2022に選ばれる。

「2022年 『喪を明ける』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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