風をつかまえて (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2011年7月8日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784167801397

感想・レビュー・書評

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  • 風力発電にまつわる物語
    町の鉄工所が風力発電機をつくる物語ですが、下町ロケットのような熱い話ではなく(笑)、どちらかというとほのぼのした感じ(笑)
    しかし、こんな設定ってあるのかな...

    北海道の海沿いの町で、町の復興目的で、風車を作ることに。そして、その風車を作るのは町の鉄工所。その鉄工所の長男優輝の再生の物語。

    ベタな展開です。
    なんとか小さな風車は作れましたが、突風にあおられ破壊事故。その際に姉の足が挟まれ、姉は足を失います。
    失意の中、再び、今度は本物の風車(ビジネスとして成り立つ風車)を作ろうと、周りの助けを借りながら、お金を集めプロジェクトを立ち上げていきます。
    新たな風車は回るのか..

    熱くもなく、ウエットにもならず(笑)、さらりと読み進めることができます。

  • 2011年7月、震災後に書かれた本。

    冒頭から無知で愚かな田舎の議員達が、十分な検証も計画性もなしに「風車を利用した町おこし」を企て、町の小さな鉄工屋に風車建設を依頼する所から始まります。

    21世紀に入り10年以上経った今、日本にこんな村があり得ると思っているのでしょうか?地方をバカにするにも程があるでしょう。異世界ファンタジーライトノベルの村人でもあるまいし、まさかこんなしょうもない設定を持ってくるとは。この辺りでかなり読む気がなくなります。

    他の登場人物も、「昔、親友を事故で亡くした元暴走族の主人公」「職人気質の不器用な父」「父を支える事に精一杯で、美人で気立ても良いのに嫁にいき遅れた姉」「元暴走族だけれど今は更生し、むしろ一芸に秀でた友人達」等々、驚く程ステレオタイプなキャラクターばかり。

    更にストーリーも、どこかで見た事のある印象的なシーンをつなぎ合わせたかのような既視感の連続。しかし文章に魅力がない上にリアリティの欠如したストーリーなので、白々しさしか残りません。

    辛辣な酷評になってしまいましたが、非常に残念です。3.11の後、著者はこの作品をもって何を訴えたかったのでしょうか?ましてや注目を集める自然エネルギーを取り扱った小説で。繰り返しになりますが、残念でなりません。

    ポスト原発だなんて、間違っても語って欲しくありませんね。

  • 2024/3/20 絶版になっていたためBOOKOFF 43号東灘住吉南店にて350円で購入。

  • 田舎の鉄工所が風力発電の風車を作る話。
    中身的には下町ロケット的な。突っ張ってた鉄工所の二代目が家に帰って新しい風車造りに真面目に向き合うという結構長くなりそうな話がさくっと短く読みやすくまとまってる。
    結構ヘビーな展開も多いんだけど、あんまりウェットにならないで、くどくなく、みんないい人っぽい感じで展開していく。全然出てこないけど、都会にお兄さんがいるって言うところで、なんとなく後の展開はひっそり読めたけど、なかなか面白かったです。
    本当に読みやすくて短時間で読めます。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    青空に立つ一本の白い風車。小学生が空想で描いた絵がなんの特色もない北海道の海沿いの町を揺るがした。観光客をあてこむ町の発注した無謀な風車の計画が、荒れ果てた鉄工所に活気を、親友や肉親の死から行き場を失った青年・優輝の心にも新しい希望を点していく。大災害小説の第一人者による、「ポスト原発」時代の再生物語。

    ビジネスモデルとして成立するかはともかく、エコなエネルギーとして風力発電を推奨しない日本はなんなんだろうかとは思っていた。原発にこだわらず民間を巻き込んでwinwinになるように持っていけばいいのにと思いますが、結局利権が絡んでその辺りは全く進まないが日本ですね。
    胸熱くなるエネルギー問題の名作真山仁の「マグマ」があるのでそれを頭に描いて読んだのでちょっと物足りなかったのは現実。風力発電について少し知る事が出来たのはとても良かった。もうちょっとエピソードを掘り下げるか群雄劇にした方が楽しめたかも知れない。

  • 著者の理想像なのか、女性の登場人物が全員女神様のように寛容で優しい人ばかりですね。
    あと、北海道なのに内知(内地)町とはこれいかに?(笑
    もうちょっとちゃんとアイヌ語地名ぽくつければいいのに。
    そういえば風車の名前、北海道の某スポーツチームと被ってますね。
    テーマや着想は嫌いじゃないけど、読み返すことはないかな。

  • ポスト原発
    本作のテーマは再生
    エネルギーだけではない。家族、友人、、
    そして日本復興

  • 著者のストーリーが作品を追うごとに優しくなっていくのは気のせいだろうか。こうした技術ものを書かせたら今や方を並べる作家は国内にいないだから、そうした作者がストーリーに力を入れたら直木賞もそう遠くないであろう。下町ロケットに比べて足りないものはシンパシーの違いだけなのだから時間の問題であろう。次回作に期待して厳し目の評価にしました。でも是非たくさんの人に読んでもらいたい作品です。

  • (欲しい!)/文庫

  • とてもシンプルで、とてもイイ話。
    大概このテのものは鼻についたりするものですが・・。

    時節柄(?)ってこともあってか、読む方も物凄く素直に物語に浸れました。

  • 風力発電は、日本では、建設費の数十%を補助金で補てんし、さらに「政策的な」RPS証書プレミアを電力会社の買い取り価格に上乗せしてもらって、ようやっと採算に乗るか乗らないかというレベルであった。
    今後、全量買い取りの新しい制度になったところで、大きく変わるわけではない。
    そして何よりも、自然エネルギー発電もハードウェアを使って実際にエネルギーを作るというものである以上、建設して終わりではない。今後の十数年にわたって、メンテナンスや非常時の運用に気を配りつづけることが必要だ。それこそが発電プロジェクトを立ち上げることの正義であり、使命であるはずだ。途中で壊れてしまうようなものをつくったり投げ出したりするのであれば、金の無駄遣いである。経済への乗数効果と地域の活性化を楯に公共投資として無駄に高価な建設費をつっこんできたハコモノ行政となんら変わりない。
    この本にあるようなことが、実際に起こるのであればそれはそれで素晴らしいが、環境イメージへの共感だけでは、十数年にわたって稼働させるための事業の原資・サポートを得るのは難しいだろう。風力発電の推進体制を今よりもドライブさせたいと思うのであれば、建設コストが今の半分にならなくては無理だ。

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著者プロフィール

一九四九年、岡山県玉野市生まれ。九四年「メルト・ダウン」で第1回小説現代推理新人賞、九九年「イントゥルーダー」で第16回サントリーミステリー大賞・読者賞を受賞。他に『ダーティー・ユー』『ミッドナイトイーグル』『M8』『TSUNAMI津波』『東京大洪水』『風をつかまえて』『乱神』『衆愚の果て』『首都感染』『首都崩壊』『富士山噴火』『日本核武装』『神童』『ハリケーン』『官邸襲撃』『紅い砂』『決戦は日曜日』など著書多数

「2022年 『落葉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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