怪談和尚の京都怪奇譚 (文春文庫)

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  • 文藝春秋 (2011年7月8日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (176ページ) / ISBN・EAN: 9784167801519

作品紹介・あらすじ

死者からの電話、人形の怨念、線路にしゃがむ老婆、自動販売機から伸びる手、死神に救われた話……京都の古刹・蓮久寺の三木大雲住職が相談を受けた怖~い出来事、不思議な話、怪奇譚の数々。テレビの「怪談グランプリ」で堂々準優勝の名人が語る現代版「耳袋」。見えない世界に触れることで、あなたの人生は変わる――。

怨霊、輪廻、冥界、京の闇……
ゾ~! 現代版「耳袋の世界」

「足が欲しい」
扇風機もなく、蒸し暑い日でした。私はタオルケット一枚を胸に掛け、両足を出して寝ていました。
耳元で誰かのつぶやく声がしました。次の瞬間、冷たい手が、私の両足首を掴んで「ズルズルッ」。足元を見ると……(本文より)

みんなの感想まとめ

身近なシチュエーションを背景に、実際の体験談を通して語られる不可思議な話が魅力の一冊です。著者は京都のお寺で修行を重ねた和尚で、恐怖や怨霊、輪廻といったテーマに沿った物語の中に、仏教の教えを巧みに織り...

感想・レビュー・書評

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  • 和尚さんのお話は、もちろん怖いものもありますが、お話の中に仏教の教えも取り入れてくれるので、とても勉強になります。確かにインパクトに残ったのは、鬼子母神からの人肉はザクロの味でした。また、続編も読みます。

  • 2019/9/4 読了
    いつのまにか信じなくなった迷信、言い伝えを改めて見直すきっかけになる。昔は信じていたのに、何も思わなくなった。大人になったのか、感情がにぶくなったのか、、。

  • ★特長
    筆者は、京都のお寺の次男として生まれ、東京の仏教系大学を卒業後、いろいろなお寺で修行を積むかたわら、公園にたむろする暴走族の子たちに怪談話をつかみに布教をし、相談を受けるようになられたお坊さん。
    ご自身のたくさんの不可思議な体験を、各テーマに沿ってまとめられています。
    「恐怖」「怨霊」「輪廻」「邪気」「冥界」「京の闇」
    各章の最初と最後にテーマに沿ったやさしい法話とまとめがあり、心がほっこりします。
    不可思議な体験談は、一瞬鳥肌が立つものもありますが、多くは「怖い」というより「ほっこり」するお話が多いです。
    本文171ページ。

    ★感想
    それぞれの不可思議な体験談はいずれも身近なお話で、とても興味深く読めました。
    単に不可思議な話を集めているだけでなく、仏法を通した教訓も添えられているので、心が楽になったり、勉強になったりしました。
    長さも程よくとっても読みやすいです。

    ★魅力
    出てくる話が実話で、身近なシチュエーションのお話であること。
    「怖い」より「安心」させてくれる話が多いこと。
    仏教を通した心の勉強にもなる。
    読みやすい。

    ★おすすめの人
    作り話の怪談ではなく、実話の怖い話や不可思議な話を楽しみたい方。
    不可思議な現象に興味がある方。
    心が楽になりたい方。
    不可思議な現象に悩まされた経験のある方。

  • この和尚さんは絶対絶対やさしいひとやわ、と読んでいて感じた。内容も恐さももちろんあるけどそれよりいい話が多かった印象。過去と現在と未来はやっぱり地続きなんだなと思った。

  • 京都のわりと有名な寺で法要や納骨の手続業務をしていた経験があるので、仏教に関するコラム部分、特に「四有」の話は非常に興味深かったです。
    無宗教でも、信心深くなくとも、身近な人を弔わなければならない機会は来ます。
    本書をきっかけに、その来るべき時のために「死」というものにちょっと関心を寄せてもらいたいという著者の気持ちを感じました。

    おまけ。
    私は特に霊感はなく、幽霊の存在を信じているわけでもないけれど、この本を読んでいる間、私にもたれて寝そべっていた飼い猫が時々空を見つめてフリーズしている姿を見た時は、ちょっと怖かったです。

  • この人の怪談話が好き&これの続編が面白かったので、購入。この人自身も色々な経験しているんだなあ。

  •  三木大雲「怪談和尚の京都怪奇譚」だ。著者の三木大雲氏は京都の蓮久寺という古刹の住職をされていて、怪談を交えた説法で知られている。

     彼が怪談による説法を好むのには、あるわけがある。というのも、お坊さんの説法というのはなんとも退屈に感じられて、一部の熱心な仏教徒は耳を傾けても、さほど仏教に縁のない大勢の人は耳を貸さないのである。

     そこで、彼が発掘した話術というのが、大衆が興味を抱きやすい怪談を交えた、怪談説法だった。

     本作ではそんな怪談説法や、著者が実際に体験したと語る短いエピソードがまとめられ、全六章に分けて描かれる。



     第一章 恐怖

     第二章 怨霊

     第三章 輪廻

     第四章 邪気

     第五章 冥界

     第六章 京の闇



     の六章である。彼の軽快な口調と、内容の軽重が小気味良くて、とても読みやすく教訓のある書であった。

     どうしたって人間は、成長する過程で理性を養うと、幽霊とか神仏というものが妙に白々しく、幼稚に感じられるようになる。仕事やら、課題やら、日々の生活やら、目に見えるものだけでも精一杯なのに、目に見えないものまで意識するのは、なんとも面倒なのだろう。

     そこで著者は、読者にある問いかけをする。「あなたは心を持っていますか」と言い放つのである。

     なるほどどうして、不思議な響きをもつ問いかけだ。人は誰しも心があり、そこに疑う余地はないと思うが、ではどこにどのような形であるのかと質されても、なかなか答えようはないのではないか。

     これこそが、俺に目に見えないものの実在を確信させる所以である。夏季に似合った怪談に、仏教の含蓄も込められた良書であった。またいつか、続編を読みたいと思う。

  • 怖い

  • ぞーっ!とする怖い話。でも最後にスッキリする怪談話!

  • 人肉はザクロの味

  • 現役の住職が見聞きした怪談の短編集。
    なかなか怖かった。

  • 正直なを言えば個人的に期待ハズレだったのですが、それは期待していたのが「怪異」や「不可解な恐怖」であったがゆえで、和尚さんが語る怪談ですので教訓が得られますし、世の中悪いことをすると必ず罰が下るというお話があるので、ホラーや不思議な話に興味がある小学生くらいのお子さんに高い道徳観念や倫理観を身につけて欲しいという大人の願望からすれば、これ以上なく適材適所。素晴らしい教材だと思いました。でも怖くはないです…

  • 所有している物はすべて、生きている間だけ、借りているということになります。今ある身体も、借り物に過ぎないわけです。

  • 怪談よりも所々に挟まれる法話に色々考えさせられます。過去の私の行いか今の私をつくり、今の私の行いが未来の私をつくる。当たり前っちゃ当たり前なんだけど今私が病に苦しんでいるのは過去の私の行いのせいなのかと思うと...うん。何がよくなかったんだろうね。子供たちの幽霊の話はしんみりしてしまった。幽体離脱が出きるようになった人の話は今まで聞いたことのないタイプの話だった。空っぽになった体を狙う話しは聞いたことあるけど紛らわしいことするな!って怒られるのは初ですね

  • 心霊体験や供養など様々な悩みを抱えし人々が助けを求めてやってくる「蓮久寺」。その寺の住職は怪談グランプリで準優勝という変わった経歴の持ち主だった。そんな住職が語る、怖くて不思議なホントの話です。




    あっという間に読み終わってしまったほど面白い本だった。なんだか見たことある人だと思っていたら、怪談番組に出ていたような……。住職で怪談好きというやや変わった方。そんな住職さんが仏法と絡ませながら紹介する話は、怖いのだが他の怪談本の様にただひたすら怖いばかりではなく、読んでいて、物悲しくなったり、切なくなったり、逆に心がほっこりしたりするような話だった。(怖い話はしっかり怖い)多くの怪談本では幽霊はただ恐ろしく、害意があり、脅威。というような感じであるが、こちらの本は「幽霊とは何たるや」と説法含め、各体験談を紹介しているため、まるで良き隣人のようだった。幽霊にも遺した家族や友人に伝えたい、恨み辛み以外の想いがあり、それが非常に人間臭く人情味があって心を打たれた。 また、京都が古き良き風習が残っているため、そういうった不思議なものをすんなり受け入れており、非常に素敵だなと思った。

  • 200ページもない薄い本だが、紹介されている話が思いの外多いので、ページ数以上のものを読んだ気になれるという。
    ページ数に対するコスパがいい。
    (ページ数に対するお値段は少し高めだが)
    お寺に持ち込まれた話から、住職ご自身が体験された不思議体験まで、百物語を聞いている感じで手軽に、それでいてぞっと怖い話を堪能できる。
    中には怖いながらも感動できる話(泣ける話)もあって、怪異譚にも様々な種類があるなと興味深かった。
    実際に語り掛けるような口調で書かれているので、そういう意味でも読みやすい。
    思わず叫び声を上げたくなるほどの恐怖話はあまりないが、暑い夏に楽しむ怪談としては、割と万人にオススメできる作品だと思う。
    考えさせられる話もあるので(供養はちゃんとしよう、うん)

    シリーズ化されているようなので、機会があったら続刊も読もうと思う。

  • <目次>
    はじめに
    第1章  恐怖
    第2章  怨霊
    第3章  輪廻
    第4章  邪気
    第5章  冥界
    第6章  京の闇
    あとがき

    <内容>
    夏になると読みたくなる怪談集。『新耳袋』や『九十九怪談』が終わってしまい、中山さんなどの本が切れてしまった中、本屋で発見した1冊。京都連久寺の住職による怪談集。僧侶だけに、ちょっとした仏教オチがついているが、実話っぽい内容がいいし、淡々と怖がらせようとしていないところがよかった。172㌻と薄いわりに、中身は濃かった!

  • お坊さんによる怪談。
    お坊さんなだけあって、怖い話も仏の教えと絡ませている。

    このお坊さんは夢に死んだ人が出てきたりする。
    そんなことってあるんだ。
    すごい…。

    話し言葉のせいかどころ文章がおかしいように思える部分もあった。

  •  現役のお坊さんが語り、記した怪談集だけあって、近所のお寺で怪談を聴いているような趣があり、他所の作品と比べて温かみがあり、恐怖感よりも親近感が持てる作品。

     第一章の冒頭で【色即是空 空即是色】の話があります。『色』とは「物質(有るもの)」、『空』とは「空虚(無いもの)」のこと。「有るものは無いもの 無いものは有るもの」つまり、「有るものと無いものは同じもの」という仏教用語です。
     例えば「心」は物質(色)ではありません。では「心」は無いもの(空)かと問われれば、問われた者全員が「いいえ」と答えるでしょう。この時点でその人は「有るものと無いものは同じもの」、同等のものと認識していることになります。

     「物質(有るもの)」を『目に見えるもの』、「空虚(無いもの)」を『目に見えないもの』に置き換えれば、「見えるものと見えないものは同じもの」ということになります。
     例えば、『物質』は「元素の塊」ということを学校では教わります。更に元素は原子の塊で、原子は更に陽子、電子、中性子の塊、そして陽子と電子は素粒子の塊と教わります(中性子は寿命を迎えるとベータ崩壊を起こし陽子に変化します)。つまり、『物質』は「素粒子の塊」だということです。「物質」は目には見えますが、「素粒子」は目には見えません。ですが、素粒子は原子を形作り、原子は元素を形作り、元素は物質を形作る。正に「見えるものと見えないものは同じもの」です。「自分には見えない。だから存在していない。」という認識は誤っているということになります。
     
     『見えるもの』は「自分が体験したこと」、『見えないもの』は「自分が体験していないこと」に置き換えることもできます。「自分は体験していない。だから心霊はない。」という認識は、決して悪いことではありませんが、こうした怪談集を読むことで、「自分には見えないもの」「自分は体験していないこと」を知り、感じ、認識し、大切にすることは、心に潤いを与え、視野を広くする。私は、そう思います。

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著者プロフィール

京都市で寺の次男として生まれる。
実家は兄が継いだため、各地を流浪した。2005年、蓮久寺の第38代住職となる。
怪談を切り口にわかりやすく説法を説く「怪談説法」を確立。
実際にあった相談に基づく怪奇現象、自身の体験など、現代の怪談を説法へと繋ぎ、考え方や生き方、死生観が変わる仏教の教えを説く活動をしている。

「2023年 『三木大雲 人生を豊かにする日めくり 〜三木住職が大切にしている31の戒め〜』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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