月を鏡に (文春文庫 い 79-4 樽屋三四郎言上帳)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (295ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167807047

作品紹介・あらすじ

借金を返せない武士が連れて行かれたのは寺子屋。「子どもたちを教えろ」という貸主の裏には幾重もの計画が蠢いて-町年寄・樽屋には今日も、江戸中から庶民同士の揉め事が持ち込まれる。若き当主・三四郎は『人は善なるもの』と信じて行動するが…。闇の町人組織・百眼と三四郎が江戸を守る!ますます熱いシリーズ第四弾。

感想・レビュー・書評

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  •  町奉行は何かあってから動き始めるが、町年寄は何事も起こらないように最善を尽くして町人を守る。素晴らしいです。井川香四郎「月を鏡に」、樽屋三四郎言上録シリーズ№4、2011.11発行。物語のコンセプトは素晴らしいです。でも、説明が長いからか、テンポが悪く、読み辛いのが難点です。失礼しました。

  • 「五分の魂」最初は勘助が良い人とは思えなかったので、学問はすごいなぁと思った。徳右衛門のように元々性根が悪い人間もいるのだという教えも面白かった。
    「月を鏡に」親の強さを知った。お繭は本当に昇太を大切に思っていたのだと思った。それが最後は昇太にも伝わって良かった。
    「赤縄の契り」これは現代でも同じ問題だなぁと思った。結婚でお金をとるか愛を取るか。親としては子供に安定した暮らしをして欲しいし、子供は好きな人と結婚したい。どちらも正しく、登場人物もとても優しい人が多くて良かった。
    「阿弥陀の光」百眼でも仲間割れがあるのだと驚いた。最後の裁判では三四郎の決断に賛成しかねるが、百眼を守るためには仕方がないのかもしれない。松風が絵草紙の中に妻への気持ちを書いたとあるが、そこはどうしても共感できなかった。これも今も同じだが、家族に言葉で感謝を伝えるべきだと思った。

  • 樽屋三四郎言上帳4作目

    「五分の神」
    どんな悪人でも、教えられれば、天命が変じて善人となる
    勘助のは活躍が心地よく

    「阿弥陀の光」
    夫殺しで捕まった女が女牢に入ってから字を覚え、自分のアリバイを証明できる屋号の人を思い出し…

    無学故に罪を犯したものの学んだことで新たな生活を得て…

    良かった良かった

  • 町年寄 三四郎が信じる善根がわかる
    良い作品です

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著者プロフィール

一九五七年愛媛県生まれ。主なシリーズに「船手奉行うたかた日記」(幻冬舎時代小説文庫)、「くらがり同心裁許帳」(光文社文庫)、「暴れ旗本天下御免」(徳間文庫)、「梟与力吟味帳」(講談社文庫)、「樽屋三四郎言上帳」(文春文庫)、「神楽坂咲花堂」(祥伝社文庫)、「ご隠居は福の神」(二見時代小説文庫)、「桃太郎姫」(実業之日本社文庫)など多数。

「2023年 『番所医はちきん先生 休診録五 悪い奴ら』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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