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Amazon.co.jp ・本 (576ページ) / ISBN・EAN: 9784167809027
作品紹介・あらすじ
幼稚園児と老人がタッグを組んで、闘う相手は?
隣接する老人ホーム「ひまわり苑」と「ひまわり幼稚園」。園児と老人の交流を大人の事情が邪魔するが……。勇気あふれる熱血幼老物語!
みんなの感想まとめ
世代間の交流がテーマとなったこの物語は、幼稚園児と老人が共に力を合わせ、さまざまな困難に立ち向かう姿を描いています。隣接する老人ホームと幼稚園の関係が、大人の事情によって複雑に絡み合う中、子供たちの純...
感想・レビュー・書評
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2020年7月30日読了。
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有料老人ホーム『ひまわり苑』と『ひまわり幼稚園』は同じ理事長が経営する隣り合う施設。
ある日突然、その2つの施設の境界であったコンクリート塀が取り払われ、お互いに行き来自由な状態に。
『お年寄りに明るさと活力を、子どもたちにいたわりの心と人生の知恵を。』
という謳い文句で打ち出された『園・苑一体化施策』だが、その実情は県議会議員も務めている理事長の次期選挙に向けての人気取りでしかなかった。
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経営側の勝手な思いつきによって、現場で働く職員達は様々な変更に頭を悩ませる事に。
そして、一番迷惑を被ったのは『ひまわり苑』の入所者の老人達と『ひまわり幼稚園』の園児達だ。
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年の差70以上の老人達と園児達。
老人から見た幼児は猿の群れ、はたまた宇宙人以上の不可解な生き物。
園児から見た老人は、自分たちの何十倍も生きているゾンビや妖怪のような恐ろしい存在。
そんな両者がいきなり仲良く分かり合えるはずもなく、お互いにどのように接して良いのか分からずギクシャクとした状態が続いていた。
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そんな中、園庭で遊んでいた園児の晴也達のボールがひまわり苑の花壇の中へ転がっていってしまう。
入所者の誠次がその花壇で育てていた植物の芽がボールに潰されてしまった。
怒った誠次は晴也を叱ると同時に、植物が生き物であること、命の尊さというものを教えるために、亡き妻が好きだったひまわりの種を一緒に植える事を提案する。
その一件から、お互いに不器用ながら交流を深め、徐々に打ち解けていく老人たちと園児たち。
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しかし、ある事をきっかけに思いもよらない騒動が巻き起こる…。
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長く、陰鬱な梅雨の時期を夏らしく爽やかな本で乗り切ろうと選んだ一冊。
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老人たちと園児たちの掛け合いは、コミカルでユーモラスでとても笑える。
初めは『子供なんて嫌いだ』、『ジジババ達は怖い』と互いに敬遠していた両者が次第に打ち解けていく様子は読んでいてほのぼのとさせてくれる。
誠次が晴也の事を、本当の孫でもないのにとても心配し、あの子を怒らせたり悲しませたりしている者がいたら許せないと思う所や、
怖くてまともに話をすることも出来なかった晴也が、誠次に肩車をされて蝉を取って笑っている所などは胸が熱くなった。
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ただ老人たちと園児たちの触れ合いストーリーだけではなく、
亡き妻、亡き父への想い・死生観・家族愛・介護施設のあり方・自分の想いを我慢する事なく、権力に立ち向かえというメッセージ等とてもテーマも多く深い作品だった。
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3万本のひまわりは、さぞかし雄大であるだろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
まるで「森友学園」のような舞台で繰り広げられる“老人と子供のポルカ”。子供の描き方の巧さはさすがで、年の差70歳以上、世代間ギャップの大き過ぎる交流が笑える。戦争を知らない子供が爺さんになり、今度は学生運動の語り部となる…ことには時代の流れを感じた。
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「ひまわり幼稚園」と隣接する老人ホームの「ひまわり苑」。
園児たちから見る老人の描写がそこまで?と思ってしまうのだけど…
老人にとっての幼稚園児ってそんなふうに感じるものなのか…
「幼稚園児 VS ホーム入居者」か?と思いつつ読み進めると、この対決を一緒に育てたひまわりの花が溶かしてくれ、「ホーム入居者+幼稚園児 VS 経営者」となるのだが。
ここまで来るのがものすごく長く感じて…
後半になってようやく面白い!とスピードアップ。
ラストはちょっと良かった。 -
元気なジジババ小説好きな私としてはとても楽しめました。序盤がちょっと長く感じたけど、後半は、さすがの荻原浩といった感じ。色々書いてるけど、こういうドタバタっぽいのがうまいよねぇ。
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ユーモアのオブラートに包まれた、ちょっと切ない、でも心の暖かくなる物語。
やっぱりこういうお話は荻原さんの真骨頂ですね。 -
荻原 浩
(2012/7/10) (文春文庫)
我が家の近くに「ひまわり保育園」があります。同じ敷地に高齢者マンション。誕生会とか合同でやるそうです。
ほのぼのしますが実際はどうなのでしょうか?
この本、そういう意味でもすっごく面白かったです
年配者も幼児も みんな人間
どろどろいらいら でも一所懸命生きてるんですね
タイトルとおり ひまわりが印象的でした
≪ おひさまに わらってむかう ひまわりと ≫ -
隣り合う老人ホーム「ひまわり苑」の4名のはみ出し老人と「ひまわり幼稚園」の4名のはみ出し園児の交流が騒動を引き起こす。
自分がままならない老人と何をやろうとしても”大人”に「ダメ」といわれてしまう幼稚園児の対比があたたかい目で描かれている。
そしてその現場に13年ぶりに訪れるメンバは、そこに3万本のひまわりを植える。13年前を思い出してもらうために。 -
学生運動とか、よく分からんしなぁ・・・。でもまぁ、園児と老人の両方の感性とか、和歌子のおっぱいがにじむところ(母性)とか、よく研究してるなぁと思うし、園児がひゃあひゃあ騒ぐとか、この擬音表現は荻原さんならではと、いつもながら感心する。
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隣合わせの幼稚園と老人ホーム。ちょっとグレた園児と老人の起こす事件と、そこに至るまでの延々と続く序章のような日常が描かれる。全ては最後の数ページの為なんだろうな。文中のある人物のセリフ。
「安全な場所で他人を笑うな」その通りだな。 -
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老人と子供、まるで異星人同士の交流を描く前半、
園と苑をとりまく状況が予期せぬ事件へ発展する後半、
全体を通してとても面白い。
自分はこんな子供だったか、
自分の子供もこんな風に育つのか、
自分はこんな老人になるのか、
自分の親を大切に想えているか・・・
なんて、いろいろ思い浮かべながら読み進めて
読み終えたときには前向きな気持ちをいただきました。
ごちそうさまです。いい作品に出会えました。 -
幼稚園児と老人それぞれの台詞にはところどころボケが組まれており「愉快なお話」にしたいのかと思うが、正直あまりおもしろくなく、物語を冗長にさせている。終盤は1ページ読むごとに眠気がきてしまい、数日かけてやっと読み終えた…
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序盤は視点の変更や流れの単調さに詰まらなさを感じるが、中盤以降勢いに乗ってくると面白い。子供、老人それぞれの感情表現がはっきりしていて移入しやすい。
エピローグもさっぱりとした形で夏の終わりを彷彿とさせる。 -
隣接するひまわり幼稚園とひまわり苑の交流が始まったことで出会った園児たちと老人たちの物語です。一緒にひまわりの種をまいたり麻雀をしたり(笑)
それまでお互いに接点も興味もなかった園児と老人たちの距離がだんだん近づいていくのがほほえましいです。すぐに下ネタをいうエロじじい寿司辰がいい味出してます。 -
いやぁ、最高だった。
荻原浩は、複数の《語り手》が、それぞれの立場で語るという描き方が上手いのだけれど、この作品では、特にそれが冴え渡っている。
老人の視点、幼児の視点、幼稚園の先生の視点。それぞれが見事に書きわけられていて、見事というしかない。
いつもながらのユーモアセンスも冴えまくっていて、僕は、何度も声を出して笑ってしまった。
エピソードひとつひとつが、細かく繋げられているため、読みやすさも抜群。
長めの小説ではあるが、全く飽きずに、通勤時間中、毎日楽しみながら読了した。
どうやらもともとは、新聞連載小説だったらしく、納得。
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隣接する老人ホームと幼稚園、交流を深めるために間の壁を取り払うことになるのだが園児も老人たちも乗り気ではない。そんな中主人公たちイタズラっ子4人と老人達の交流が深まっていく。いちいち文章が笑える感じに書いてあって面白い。子供も老人も一緒だなと思う。
そんな中で両施設の怪しい経営が目につくようになり次第に大きな事件となっていく…。
温かい気持ちにもなるし、ウルッとくる場面もある良い話でした。 -
夏の終わりに、なにかこの夏に残るものが読みたくてタイトルだけで選んで読んだ一冊。
ほのぼのとした話が続くと思いきや、終盤からの急展開に驚き。
様々なユーモアが散りばめられた物語ではあるが、時折ほろっとさせられるようなフレーズを残していくのが荻原さんらしくて、とてもいい雰囲気の作品。
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