静人日記 悼む人II (文春文庫)

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  • 文藝春秋 (2012年10月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (416ページ) / ISBN・EAN: 9784167814038

作品紹介・あらすじ

直木賞受賞作『悼む人』の感動ふたたび!



見知らぬ死者を悼み、全国を放浪する静人。時には拒絶され、理不尽な暴力さえ受ける過酷な旅の中で、一人の女性との運命の出会いが…

『悼む人』舞台化! 2012年10月19日より全国11都市で上演

みんなの感想まとめ

主人公が見知らぬ死者を悼む旅を日記形式で綴るこの作品は、感情の深さと人間の心の動きを丁寧に描いています。前作『悼む人』の続編であり、静人の内面に迫ることで、彼の決意や迷いに共感を呼び起こします。静人の...

感想・レビュー・書評

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  • 悼む人が非常に良かったので、この本も自然に手が伸びていた。

    この本は、坦々と静人の旅を、静人が綴った日記形式で表現されている。
    その為、悼む人を読んでからではないと、何が何だかわかりにくいかもしれない。

    文章が丁寧で品があり、この作家さんの表現はとても好きだ。
    実際にあったらとても受け入れられないような不思議な旅をしている静人も、
    天童さんの筆にかかると、とても魅力的な人間に見える。

    ただ、何分単調に感じられ、★★★にしてしまった。。。

    次回作に期待!!

  • 再読

  • 悼む人の静人がずっとつけていた日記を元にした小説。

    日記形式の前日譚に近いのかもしれない。

    悼む人では第三者目線で静人のことが描かれており、家族や出会った人々によって静人の印象が変わって行き、その人々によって読者の心も動かされていた。

    今度は静人自身の主観で描かれているため、彼の心の動きに合わせて読者側も心動かされるのだけど、あっち行ったりこっち行ったりせず一本通ったものが背景にあるので、悼む人以上に気持ちが入って行き、その決心や迷いに共感させられる。

    悼む人では考えさせられることが多かったが、今作は本能的に涙させられた。

    自分にはその気がなくても、自分が静人と同化したような感覚に陥った。

    これもとても良い作品だった。

  • 『悼む人』が他者視点だったので、静人視点の本作は、前作ファンには興味深いかもしれない。あまり大きなイベントもなく淡々と語られていく印象で、ややもすると退屈だが、それも日記という形を取っているなら仕方ないと思う。
    ただ、これが静人の内面を表したものとすると、ちょっと違和感。本作でも語られている通り、静人は、死者の死に方ではなく生き方を見つめる人であるはずなのに、死者を語る際には、事故の状況とか、犯人が捕まったかどうかとか、死に方の方の記述が多い印象。本にする以上こういう説明的な記述は仕方ないのだとは思うが、やはり前作の静人像とは異なるように思ってしまった。

  • 淡々と悼みの日記が書かれてあります。

  • 「悼む人」が映画化された。「悼む人」は以前読んでいて、天童氏にはいつも驚かされる。なんで、こんな人を思いつくのか。全国を悼んでまわるって、なんなんだ?主人公の静人の日記。映画を観る前にもう一度静人に触れようと読みました。

  • 本編自体は新刊当初に読んで、ボロボロ泣きながらでした。そんな中で、ところどころでほっこりさせてくれた静人のお母さんが日記には全然出て来なかった。そこはちょっと残念。でも思いのほか重過ぎず、サクサク読み切りました。映画も観なくては!

  • 悼む人という作品を愛する私としては、これが静人が文字で記した日記だとは到底思えない。風景描写や心理描写は日記というよりその日の気持ちだと考えて読んだ。

  • 2014.12.17

  • 坂築静人の悼みの日記。

    日記形式なので、思ったほど「重くはない」し、意外にすらすら読み進められることに驚く。
    後半からは悼みとは何か?何のためなのか?の禅問答が続く。
    一定の結論をもってエンディングとなる。

    付録?の東日本大震災の被災者にインタビューする企画が良かった。

  • おまけ的に読んだつもりだったが、坂築静人がなぜ悼みの旅を続けるのか、その背景を垣間見ることができたという店で、この作品は決しておまけではないことに気づくことができた。

  • 前作「悼む人」の後日譚。静人が記した日記の形をとって列挙される、あらゆるかたちの不遇な死。正直、延々と連なる死の記録に、不快で堪らない気持ちにさせられる。その先に希望はあるのか。見知らぬ人を悼むということの尊大さや無意味さにどう折り合いをつけていくのか。世の中のあらゆる不幸や悲しみをどう扱ってよいのか分からないまま、最後まで読む。何かが解決するわけでもないけれども、少なくとも死と、生について考えることはできる。薄くて、重い一冊だった。

  • ちょっと読みきれへんかもしれへん。

  • 悼む人、続篇。
    静人の日記という形で進んでいくので重い重い。
    今日はどういう形で亡くなった人を悼んだ、とか
    どんなことを言われた、とか。
    誰を愛し、誰に愛され、が悼みの基本ではあるけど
    どうしても物語を進めるにあたってでてくるそういう描写。
    読み進めるのつらかったな。
    巻末に著者が被災地にいったときのお話収録。

  • 「悼む人」番外編。
    静人がつけていた日記。舞台で見たので、その時を思い出した。毎日毎日の覚え書きのような物なので、深みにかけてるかなぁ。

  • 今年12冊目。

    直木賞受賞作、「悼む人」の続編。
    どの人の死も平等に悼む、静人の日記である本作品。
    どんな旅をし、何を思いながら、
    様々な死と向かい合っていたのかを綴っている。

    前作“悼む人”で、
    静人の行動はもちろん心動かされるものだったけれど、
    やはり静人を見守る家族に感動したことを鮮明に覚えている。

    今回、“静人日記”で
    家族への思いや、
    身近な死への静人の思い、
    前作への答えを語ってくれることを期待していたが、
    そんな物語性を持たすのではなく、
    平等に黙々と死を悼む静人を描く作者。

    この小説の最後には
    “可視と不可視のはざまで…”
    というタイトルで
    作者自身が悼む人として
    2011年6月1日に東日本大震災の被災地を訪れた時のことを
    記している。

    「本物の想像力が欲しい。」
    と締めくくる最後の一文こそ、この物語の真髄なのかもしれない。

  • 現実の事件事故と少しかぶってる

  • 亡くなった人々の姿を思い、“悼む”旅を続ける青年のお話。前作(?)「悼む人」と違って本作は日記形式で綴られているので、主人公の思いがよりダイレクトに伝わってくるような気がします。

    その日記は(ほとんど)毎日違った人を悼む内容になっていて、短い日記の中に死者一人一人の人生や、残された人たちの死者に対する思い、考えが詰まっています。それを日替わりで連続的に読み続けて行くと、畏敬の念に打たれたような気持ちになりました。なんというか…日々、多くの命が生まれ出る反面、失われて行く多くの命もあるということや、「無名」の人生にも記憶に残すべき何かがあるんじゃないかとか、自分の”今”はそうした命の積み重ねの上にあるんだろうとか… 普段考えないようなことをイロイロ思い巡らせられました。

    本作は1月1日から6月30日分の日記が書かれていますが、7月1日から12月31日の日記を書く予定があるなら、早く読んでみたいですね。

    巻末には作者が東日本大震災の被災地を訪ね、現地の人たちにインタビューした時の記録が掲載されています。自分も被災地を何度か訪れているのですが、そのときに遭遇した様々な出来事を思い出すと同時に、「膨大な数字の底には、一人一人の命のすがたがあり、歴史があり、彼や彼女らを愛している人々がいる」ことを改めて意識させられました。

    いろんな意味で気持ちを引き締めさせられた作品でした。

  • 天童荒太の直木賞受賞作品『悼む人』。
    その続編が文庫化され、書店に平積みされていたので、読んでみることにしました。
    『悼む人』の主人公、坂築静人。
    新聞記事や人との会話を通じて得た情報をもとに、人が亡くなった場所に行き、悼む。
    悼む前には、まわりの人に話を聞いて、対象者がどのような人に愛され、感謝されたかを聞く。
    ”宗教的苦行”のようにも解釈される旅を続ける主人公の、日々の行動と思考を、半年に渡って日記的に綴っているのが、この作品です。
    話を聞こうとして、変人扱いされたり、遺族から厳しい反応を示されたりしてしまう主人公。
    それでも、人の死を悼まないではいられない彼の、心の葛藤と、死というものや悼むという行為に対する思考の経緯が、一人称で描写されています。
    主人公の行為については、作中にも描かれている通り、様々な意見・反応があるかと思います。
    でも僕は、この作品を通じて「他者の死に対する」ということがどういうことなのかを考える、貴重な機会を与えてもらえたと、受け取りました。
    作中で、静人が様々な辛い目にあいながらも、行動に共感してくれる人にめぐり合うというのも、この作品のポイントの一つかと思います。
    人の死とはどういうものなのか、生きるということはどういうことなのか、改めて考えさせてもらった作品でした。

  • お経をあげる。瞑目する。花を供える。思い出話とともに夜を明かす。だれかを悼むにはいろいろな方法があって、それはいつも憎しみと無縁だ。

    ニュースが○人死亡と伝えるとき、多くの人にとってそれらは記号に近い情報にすぎない。本人を知らないから、生身の重みが抜けている。そして、そんな知らない人ばかりを悼む旅を続けてきた主人公・静人。タイトル通り今作は日記形式だ。

    亡くなった人が誰を愛し、誰に愛されたのか。死亡現場を訪れ、伝え聞いた故人の優しさや善い思い出をひたすら自分の心に刻む。でもそれは誰のため、何のためか。自身、繰り返し問う。さらに、死者全員を悼めるわけではないという無力感。大勢が飢えているときに目の前のひとりに食事を分け与えられるかの葛藤に似る。答えは人それぞれあるだろう。

    死者2万人弱とのニュースを、自分に関わりのない記号としてしまってはならないと、静人はその行動で訴える。単行本は2009年に刊行された。文庫は東日本大震災の被災地を訪れて昨年8月に発表した作品も収録されている。

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著者プロフィール

天童 荒太(てんどう・あらた):1960年、愛媛県生れ。1986 年、「白の家族」で野性時代新人文学賞受賞、1993年、『孤独の歌声』が日本推理サスペンス大賞優秀作となる。1996 年、『家族狩り』で山本周五郎賞受賞。2000 年、『永遠の仔』で日本推理作家協会賞、2009 年、『悼む人』で直木賞、2013 年、『歓喜の仔』で毎日出版文化賞を受賞する。他に『静人日記』『ペインレス』『巡礼の家』『青嵐の旅人』『昭和探偵物語 平和村殺人事件』などがある。前作『包帯クラブ』は2006 年ベストセラーになり、映画化もされた。

「2025年 『包帯クラブ ルック・アット・ミー!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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