一朝の夢 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 99
レビュー : 11
  • Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167824013

作品紹介・あらすじ

北町奉行所同心の中根興三郎は、朝顔栽培を唯一の生きがいとしている。世の中は井伊大老と水戸徳川家の確執や、尊王攘夷の機運が高まり不穏だが、無縁だ。だが江戸朝顔界の重鎮、鍋島直孝を通じ宗観と呼ばれる壮年の武家と知り合ったことから、興三郎は思いも寄らぬ形で政情に係わっていく。松本清張賞受賞。

感想・レビュー・書評

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  • 「夢の花、咲く」の朝顔同心もの!
    幼い頃の秘結(便秘)の為にお世話になった黒く苦い丸薬が、朝顔の種から作られていたことを成長してから知った興三郎。
    今回は、魅せられたのが何故変化朝顔だったのかについて、母や兄弟のエピソードと共に書かれ、自分こそが変化物だと思っていたとのこと。
    後半は井伊大老絡みとなり、いつもの江戸物とは異なり私は感情移入し難く‥だったかな⁉

  • 閑職を務めながらも、朝顔にだけ情熱を傾けられる「朝顔同心」の興三郎。幼馴染の女性が金策に困っているのを知り、朝顔を渡したことから、事件に巻き込まれ始める……。
    あまり時代小説に歴史ネタが入るのが好きではないので、そこはちょっと……でしたが、そういうのが入るのが好きな人にはすごく面白いかも。私にでもそのほかの部分は面白かったです。思いっきり草食系男子で朝顔オタクの興三郎ののんびりさ加減、でもみんなに好かれている感じとか、やるせなさとか。おすすめです。

  • 江戸末期、ひたすら朝顔栽培を愛する只の同心が朝顔を通じて伊井大老と知り合い、事件に巻き込まれていくストーリー。朝顔栽培に情熱を傾けるだけの内容と思いきや、当時の動乱に向かう情勢や大老の思いも上手く取り入れられていて、結構感動的に面白かったです。

  • 掘り出し物の一冊!!
    朝顔が中心の時代小説は珍しそう、そう思い図書館で手に取っただけだったのが、意外にも幕末の騒動が絡んで来るとは全くの予想外!
    何となく悪役として見られがちな井伊大老の意外な一面。あくまでも小説上の想像の世界の人物像なのだとは思うけれど、歴史的に英雄だとか悪役だとか見られる人物も、描き手の意思によって作り上げれれるもので、鵜呑みには出来ないのだと改めて痛感。
    梶さんの描くい井伊直弼の人物像はとても思慮深い素晴らしい人でした。
    偶然手にした掘り出し物の一冊。こういう出会いは本当に嬉しいです!

  • 2008年6月刊。2011年10月文庫化。140回(2008年下半期)直木賞大衆選考会ノミネート。北町奉行所で名簿作成役の興三郎の生きがいは、朝顔の栽培。江戸人情たっぷりな話から桜田門外の変へと進んで行く展開に目が離せなくなり、一気に読みきってしまいました。

  • いわゆるチャンバラものとは違って
    同心でありながら、朝顔栽培が趣味という一風変わった興三郎のキャラが新鮮。でも朝顔栽培が縁で人脈ができていき、
    あの桜田門外の変へとつながっていく。
    里恵さんとは結ばれてほしかったなあ。。。

  • L

    朝顔栽培だけが生き甲斐の閑職同心。
    花がメインで本人も朝顔以外は我関せずなので、そんなゆったりした気持ちで読み進めていくと、あの歴史上有名な事件の端っこに絡んだ話だった。

  • 同心の中根興三郎は朝顔栽培を唯一の生き甲斐とする。
    朝顔を通じて宗観と呼ばれる武家と知り合った事から興三郎は幕末という時代の波に飲み込まれていく。
    自らの信念に基づき生きていく男達に涙しました。

  • 朝顔の交雑の方に気がいってしまって、政情のトラブルが邪魔な気持ちで読んでしまう(笑)
    それぐらい主人公が朝顔に対しての気持ちが深かったけれど、後半は朝顔の陰が薄暗いなってしまいました。

    それにしても、出てくる人皆隠しごとして出てくる話ですわ。

  • 幕末が舞台の時代小説ってあんまり読んでなかったなぁ。

    朝顔の栽培がこんなに人を惹きつけていたとは。

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著者プロフィール

東京都生まれ。05年「い草の花」で九州さが大衆文学賞大賞を受賞。08年「一朝の夢」で松本清張賞を受賞し、同作で単行本デビューを果たす。’15年、幕末に浮世絵を守り抜こうとした絵師たちの姿を描いた『ヨイ豊』で第154回直木賞候補になり、歴史小説家として大いに注目さる。その他の著書に『花しぐれ 御薬園同心 水上草介』『連鶴』『墨の香』『父子ゆえ 摺師安次郎人情暦』『赤い風』『はしからはしまで みとや・お瑛仕入帖』『番付屋新次郎世直し綴り』『お茶壺道中』『とむらい屋颯太』などがある。

「2019年 『北斎まんだら』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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