神様のいない日本シリーズ (文春文庫)

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  • 文藝春秋 (2012年4月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (176ページ) / ISBN・EAN: 9784167835019

みんなの感想まとめ

父と子の複雑な関係を描くこの作品は、父性や男性性の再定義をテーマにしながら、変則的な青春小説としても楽しめる内容です。一方的に父が息子に語りかける独特な形式が印象的で、三世代の思いや感情が巧みに織り交...

感想・レビュー・書評

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  • 父が一方的に息子に話し続けるという、かなり挑戦的で独特な形式で書かれている。

    三世代それぞれの思いや感情の連鎖が伝わってくる。かなり面白いと感じた。

  •  野球クラブでいじめに遭い、部屋に閉じこもってしまった息子に父親が語る父(息子にとっては祖父)との野球をめぐる物語…。というと何かハートウォーミングな話を期待してしまいそうだけど、全然そういう話じゃない。
     父は実家の困窮のために中卒で働くことになり、野球を諦めた。仕事が決まった日、父は愛用のバットで自宅で飼っていた豚をなぐり殺して川に捨てる。野球への執着は野球賭博というかたちであらわれ、賭博のせいで身上を持ち崩して家を出る。妻と幼い子どもを置いて。その子どもが中学生になる頃、家を出た父から「野球をやっているか」という手紙がくる。ちょうどその頃、プロ野球の日本シリーズでは奇跡が起きようとしていた…。
     田中慎弥と野球はどうしても結びつきにくいけど、父と子の物語という軸はしっかりしていて著者らしい。他の作品比べれるとさわやかな印象が残った。

  • 待っているとき。時間は勝手に流れるし、何もしなくてもいいのにたまに辛いときがある。
    「待つ」という行為がなんで苦痛なのか少しだけわかった気がする。

    田中先生の作品を読むのはこれが二つめ。
    まさに男が書いた小説!といった感じです。とても面白かったです。

  • 野球賭博で失踪した父親からの息子へのメッセージ。モノローグとはいえ、ストライクゾーンだったが、野球がテーマじゃなければ読み続けられなかったかも。芥川賞受賞時のコメント以上の情報を持っていない作家だったが、結構好印象。

  • 失踪した父親から届く手紙と、ある男を待ち続けるだけのお芝居。
    どちらももう来ないかもしれないし、また来るのかもしれない。その狭間に立つ少年の思い出話。
    何ひとつ劇的な出来事は起こらない、平たく言えばただ待つだけの物語。でも、温かくて寂しい、そんな物語。

  • 三世代の親子の確執や、血筋を野球を軸に描いた作品。もう少し2つの日本シリーズの詳細を読みたかったけど、父子のやりとりはよかった

  • 最近話題になったプロ野球選手が賭博に関わった問題。読み終わってから間もなくのことだっただけに妙な縁と呼ぶのか、奇妙な繋がりもあるものだと思う。

    サミュエル・ベケットの「ゴドーを待ちながら」を下地に、野球という色彩。更には最初から最後まで父親が子供に語りかける口語体で文章が綴られるという構成。かなり実験作的な一冊である。
    読み始めは口語体であることにクドさを感じ、胸焼けの様な気分を覚え、なかなか読み進めるのには苦労した。
    半ばほどで、野球観戦が好きな者であれば、現役を知らずとも名前は知っている選手について語られ、その部分は面白く読めた。
    あくまでメインは主人公である父親の、父に対する思い、息子に対する思いが描かれているため、野球が中心でもなければ、「ゴドーを待ちながら」もその要素でしかない。結局は完結しない、主人公自身のための物語であった。

  • 2015年6月29日読了。

  • 母が憎悪する父、あの男。会いたいと渇望するのは単なる義務感なのか。いつか必ず現れる筈の父を待つ、子の役目をうまく演じようとしているだけではないのか。自分の子に語りかけながら、真実は何なのか、自らの思いを追い求める。相も変わらず結論はない。

  • よくわからなかった…(苦笑)

  • 1986年日本シリーズ。この年限りで引退する広島の四番山本浩二、涙のドラフトから西武入りして高卒ルーキーながら四番に座る清原和博。
    象徴的な二人がチームの柱である両チームの闘いは、野球の神様が奇跡的な運命を起こした。
    あの日あの時こうであればというのは、野球も人生も同じこと。タラレバ禁止の世界において、希望と後悔の行き先と人間の足掻きを作者は描いていると思う。

  • サミュエル•ベケット ゴドーを待ちながら ゴッド 西鉄 稲尾 山本浩二 金石 秋山 北別府 大野 セカンド平田 葉書 走れメロス 新人類 清原 東尾 スライダー 剣道 野球賭博 豚 バット 寿万

  • 子供べやのドアの向こうで、子供に向かって話し続けるという設定が面白い。著者は野球好きなのか?自分も子供の頃の記憶が蘇ってきて楽しかった。
    結論は分かっているんだけど、父親の苦悩がいろんな角度から切り出されていてなんとも言えない苦い小説。

  • 阪神の平田とか掛布、カープの山本浩二、津田、小早川、大野などわたしが子どもの頃活躍したプロ野球選手の名前が出てきてとても懐かしかったです。
    今、ソフトバンクの監督になっている秋山はバック転しながらホームに帰ってきてたことがあったとか、清原もルーキーの頃はすごく爽やかだったこととか忘れかけていたことも思い出しました。
    でも、プロ野球にあまり興味のない人はつまらないと思うかもしれません。

  •  野球を愛しながら、野球賭博がもとで失跡した父から少年のもとに一枚の葉書が届く。「野球をやってるか」。父の願いをかなえるべきか、野球を憎む母に従うべきか。少年の心はゆれる・・・・・・。(帯より)

     三世代に亘る父と子の物語。父が語るかつて文化祭で上演することになったサミュル・ベケットの戯曲「ゴドーを待ちながら」。ラスト、息子への溢れる想いが余韻として残る。

  • 期待しすぎちゃったかな・・・。
    野球が好きじゃない人は、面白くないかも。
    うーーーーん。
    熱弁をするのも、聞くのも、苦手なので、ちょっと・・・。

  • 一気読みさせられたが、終わってみたら、なんだかよくわからなかった。。

  • 2012/04/24-20:53 よくわからん、途中でどーでもよくなった

  • 田中慎弥さんの本で薄かったので試しに買ってみた。
    イジメで野球をやめそうな小学四年生の息子に向かって終始語りかける物語。
    日本シリーズの描写は面白かったが、それ以外の回想は自分には合わなかった。引き込まれることなく退屈な話だった。

  • タイトルに惹かれて手に取ったら、あれまあ時の人。
    父親が、いじめが原因野球を辞めようとする小学生の息子に自分の過去を語りかける話なんですが、小学生の息子はこんな話をされても困ると思います。
    よくわからん話でしたが、何だか読むのを止められない不思議な力があります。
    野球ネタはやたら細かい。

    ちなみに文春は今月円城さんの野球ネタの小説も文庫化しています。何故?

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著者プロフィール

小説家

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

田中慎弥の作品

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