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Amazon.co.jp ・本 (512ページ) / ISBN・EAN: 9784167838461
作品紹介・あらすじ
自殺する場所を求め寒村の温泉宿を訪れた大学生の種田静馬は、村の伝説の地で起こった少女の首切り事件に遭遇する。被害者は古から村を支配するスガル様の後継者で、九年後に起こると予言される大難事に備えるべく修行をしていた。犯人の罠により殺人犯と疑われた静馬を見事な推理で救った水干姿の十八歳の隻眼の少女の名は御陵みかげ。名探偵であった亡き母、御陵みかげの遺児で、母の名を継ぐべく、元刑事の父の手ほどきで各地で探偵としての修養を積んでいた最中だった。静馬は助手見習いとして、みかげと共に被害者の琴折屋敷へ向かうが、そこでは第二第三の殺人が待ち受けていた。三つ児の三姉妹、そして父を失いながらも難事件を解決したみかげ。だが、18年後に同じ現場で18年前を再現するような悪夢が……。絶品の超絶本格ミステリー。第64回日本推理作家協会賞、第11回本格ミステリ大賞をダブル受賞。
みんなの感想まとめ
本作は、隻眼の少女探偵・御陵みかげと大学生の種田静馬が、村で発生した殺人事件を解決する物語です。1985年と2003年の二部構成で、村に伝わる神話や世襲制が絡む緊迫した展開が魅力です。特に、御陵の推理...
感想・レビュー・書評
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麻耶雄嵩さん初読です。「隻眼の美少女探偵・御陵みかげ」VS「村を守る絶対的信仰の女神・スガル」と云いましょうか、世襲制が核を成し、横溝正史の連続猟奇殺人事件に向き合わされた感覚でした。
本作は二部構成となっており、第一部の舞台は1985年の冬、信州の無名の秘湯です。スガル様の後継者となる少女たちが、悲惨な事件に巻き込まれます。御陵みかげが、助手見習いの静馬とともに、難事件の真相に迫っていく展開です。
諸々の違和感を拭いきれず…、みかげの隻眼、巫女装束、死に地を求めた静馬の軽い言動、みかげとスガルの世襲制の謎等々。多くの犠牲を払い解決したかに思えましたが…。
第二部は18年後の2003年。再び村を訪れた静馬は、再びかつてをなぞるようなスガルの後継者連続殺人に遭遇します。まだ終息せず計画的な意図なのか、偶発的な新たな展開なのか、静馬と二代目みかげが謎に迫っていきます。
終盤は、怒涛の伏線(違和感)回収の展開で様相が一変します。本書全面カバーの惹句「ここまで恐ろしいヒロインは他に存在しない」は、そういうことだったのかと唖然とさせられました。正体の意外性と動機の恐ろしさは、解決や真相の足元をぐらつかせ、インパクトマックスでした。
一見して、終末は爽やかな印象ですが、その裏にある代償は余りにも大き過ぎた気がします。設定の見事さは認めるものの、読後感が微妙なものとなりました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
第64回日本推理作家協会賞、
第11回本格ミステリ大賞をダブル受賞
長い本だが納得。2章立てで見事にひっくり返る。
犯人わかるわけ無いです‥
麻耶雄嵩は「神様ゲーム」等読んでるので
この一筋縄ではいかない邪道(?)ミステリーに違和感は感じない
むしろ望んでいた
プロレスで言えば大仁田厚でしょうか?
こんなのも許容できるミステリーというジャンルは奥深い
腹を立てたら何も始まりません
けど500頁は長い‥
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「三つ子の魂百まで」
読後に、この言葉が頭に浮かびました。
大学生の種田静馬が訪れた栖苅村。
その村で起きた殺人事件の犯人と疑われた種田は、隻眼の少女探偵、御陵みかげの推理に助けられる。
その後、御陵は推理により犯人を見つけ出し事件は解決を迎える。
それから18年後、再び栖苅村を訪れた種田。
再び村で殺人事件が起きる。
18年前の事件は、まだ解決していなかったのか?
といったあらすじ。
日本推理作家協会賞、本格ミステリ大賞をダブル受賞した本作品。
これぞミステリー!
と読者をあっと言わせる展開。
予想だにしない結末に、
「えっ、マジか」
と一人呟きました。
また、解決したと思われた事件が、18年の時を経て、再び蘇る流れは、今まで読んだミステリー小説にもなかったので、新鮮でした。
犯人はなかなかのサイコパス。
常人では考えられない犯行。
「三つ子の魂百まで」
私には理解できませんでしたが、犯人には、犯人の正義があったのかもしれません。
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私には合いませんでした。
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さすが麻耶雄嵩としか言えない。
おもしろい。
随所に忍ばせる遊び心が好みすぎる。
主人公静馬が訪れた因習村の神、スガルの後継者が殺される。
隻眼の少女、御陵みかげは名探偵である母の名を継ぐ為、この事件の解決に挑む。
第64回日本推理作家協会賞
第11回本格ミステリ大賞
らしい。
殺人方法が派手で好き。
巧妙な犯行を重ねる何枚も上手の犯人に翻弄されるみかげ。
隻眼ってだけでかっこいいのに、聡明なみかげは、とにかく最後までかっこいい。
ネタバレ厳禁だし、できればあらすじも読まないでほしい一冊! -
前半は麻耶雄嵩にしてはまともだなぁなんて思ってたら、終盤の怒涛の展開にしてやられました...w
偽物の手がかりをばら撒きまくる犯人に対して、手がかりの真偽をロジックによって愚直なまでに取捨選択していくのが面白いと思った。
麻耶作品特有のなんとも言えない後味を残す結末も好き -
最後の1ページ、すべてがひっくりかえる!とはよくある煽りだが、本作は残り50ページに気を抜くな!
登場人物が多く犯人はいつまで経ってもわかりません。目眩ましがうまい。あれあれおかしいなといったところで、急に刮目せよ!となります。
どんでん返しとも違う、この視点がひっくり返る感じは珍しいです。映画のように主要なシーンが流れ込む奇妙な体験ができます。
表紙がもったいない、こんなライトな雰囲気じゃないけどミスリーディングでそれもよしか。 -
'23年7月13日、読了。麻耶雄嵩さん、今年七作目、かな…?
とても、面白かったです!お見事!ただ、ちょっと長い、かな( ⚈̥̥̥̥̥́⌢⚈̥̥̥̥̥̀)
他の人のレビューを読むと…「犯人は判った」という人もいるようで…「天才か!」と、ツッコミたくなります( ・ั﹏・ั)僕は、見事にやられました!
一々数えてませんでしたが…一体、何重の罠が?麻耶さんらしい、アクロバティックな小説でした。目が回りそう(っ˘̩╭╮˘̩)っ
良いなぁ…凄く好き♪~(´ε` )麻耶ワールド?麻耶沼?に、ドップリとハマっております -
H30.2.7 読了。
最後まで淡々としていて、感情移入できなかった。発想は面白いのに。 -
過去と現在で同じような事件が起こります。
ネタバレになるので詳細は書けませんが、設定だけなら探偵と助手(見習い)が琴折家で起こる事件を解決していく王道的な感じなのですが。普通に読んでいくと終盤ひっくりがえされます。
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2020/05/09読了
#このミス作品24冊目
名家琴折家で起こる連続殺人事件に
母娘2代にわたり御陵みかげが臨む。
残り20ページまでが完全に茶番。。
後味悪さは賛否分かれそうだが、
ドンデン返しに結構楽しめた。
あとコレ、装丁で損してるよね(汗 -
御都合主義というのが半分、ミステリーとして面白いと思うのが半分と、ビミョーでした。
長い作品だけど最後まで犯人の予測出来ず、どいつだーと叫びたくなった笑
そんな感じだから面白いとも思う…でも、あっ、そこに来るんだ…と以外性と、何でもありなんだなと…と私は思ったかな。
いや、面白いと思います!が、私は作家のクセは合わないと思いました。 -
なかなか難解でしたが面白かったです。途中何度もこの人が犯人なのかなと思いましたが、最後の展開は予想外です。何より御陵みかげのキャラが濃すぎて印象深かったです笑。これから推理小説をどんどん読みたいと思った一冊でした。
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ミステリの概念をぶっ壊しにきた作品、こんなん大好きです。
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麻耶雄嵩作品は2つ目。裏切られ感は大きくて、そういう意味では好みだったんだけど、自分的には本格色が強過ぎてちょっと…って印象だった。なのでそれ以降、積極的には手が伸びずに今に至る。で、本作もやっぱ同様の印象だな。過去が描かれる前半は、浅い人物造形とかペラペラな人間関係に辟易したけど、後半でその理由が明かされてちょっと安心。ただ、その後半も、意外過ぎる真実に到達するためには必要とはいえ、同じようなことの繰り返しで、正直冗長。クライマックスの衝撃で☆4つにしたけど、物語の内容とか人物造形とかだけだと3つかな。
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この作者の本は初めて読んだ。きっと、この作者はミステリがすごく好きなんだなぁと思う。他の方の感想を読んで「後期クイーン的問題」なる言葉を知った。ミステリの問題提起的な面白さがある。
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山深き寒村で、大学生の種田静馬は、少女の首切り事件に巻き込まれる。犯人と疑われた静馬を見事な推理で救ったのは、隻眼の少女探偵・御陵みかげ。静馬はみかげとともに連続殺人事件を解決するが、18年後に再び惨劇が…。日本推理作家協会賞と本格ミステリ大賞をダブル受賞した、超絶ミステリの決定版。
・レビュー
この小説は麻耶作品の中では比較的読後感がライトなものだといえると思う。
初心者向けの麻耶作品を挙げるなら多くの麻耶ファンはこの『隻眼の少女』と『螢』を挙げるようだが確かに読後の衝撃の度合いとしては入門編的内容かもしれない。
とはいえ、別段この小説が麻耶作品の特徴の公倍数から外れているわけではない、もちろん『螢』も。麻耶作品としては初心者向けかもしれないがそれはミステリ初心者向きという事にはならず、やはりミステリ初心者で麻耶作品未読ということなら初読は『螢』だろう。
この『隻眼の少女』はミステリ初心者だと全てを理解するのにやや難解さが残る。
長編はほとんど強烈なカタストロフによって強烈な印象を残す麻耶雄嵩の小説の中では、『隻眼の少女』は一見するとライトで受け入れやすい本格モノ風の進み方をする。
ミステリとして非常に読みやすく、キャラクターも狙いすぎな感もあるほどの漫画・アニメ的特徴を備えている。
ただしここには幾つかの罠が当然仕掛けてある。麻耶雄嵩の作品が普通に落ち着くなんてことはまずあり得ない。
まずは「意外な展開」だろう。正直ミステリファンからするとこの小説の面白さは「まったくそこじゃない」のだけれど、ミステリファンではない人やたまにしかミステリを読まない人からしたらこの「意外な展開」は本格風の物語の進行から一気に魅力的に惹きつけるポイントだと思う。
そして次に麻耶特有のアンチミステリ的要素。ミステリファンならおそらくこっちがメインだろう。さあ、今回のテーマはどの枠組みに「問いかける」ものなのか、楽しみにしていいと思う。この点でこの小説は絶大な価値を持っている。
物語は二部構成だ。
スガル様という現人神が崇められる村の名家で連続殺人が起こるという、本格推理的な舞台設定で、種田静馬という主人公(語り手)とで探偵の御陵みかげが、探偵と助手として事件に挑むストーリーである。
そしてその事件が解決してから18年後、非常に印象深い結末に向けて再び殺人事件が起こる。
テーマは「探偵とその推理」であり、ミステリ読みなら一度は考えることになる、「探偵」についてのある懐疑を物語の軸に据えている。この小説では読者の推理や犯人当てはほとんど意味が無いのであるが、それでも犯人を当てるつもりで本気で突き詰めていくと体感的にミステリの根幹的問題点に行き当たって面白いのかもしれない。
ブログの方に詳細は書くけれど、この小説は浅く読むか深く読むかで評価が二分しやすい。もちろん「しやすい」というだけで必ずそうなるわけではないけれど、深く読むと興味深いのだが表面的に読むとやや苦しい部分があるのは否めない。
どうせなら深く読めるよう「後期クイーン的問題」について念頭に置いて読むのがいいと思う。
本音を言ってしまえばこの小説はここまで非難されるものではないと思っている。トリックが非現実的だとか、犯人当てのトリックありきで書かれただけだとか、色々言われているがよく考えて欲しいのはそんなことくらい作者が解らないはずがないだろうということだ。
そしてその先にある真意、この小説の意図をしっかり読めば決して前述の非難点が「わざと」書かれているものだと理解できるはずなのだ。そうすれば少なくとも安易に批判的になる人は減って、批判するにしてももっと高尚な評価がされるんじゃないだろうか。
個人的には、この小説は傑作だと思っている。
探偵小説に対する非常に重要な問題提起が成されているある意味正当すぎるくらいの「本格」だと思う。
日本推理作家協会賞と本格ミステリ大賞のダブル受賞はその点が考慮されてのことだろうし、ミステリ読みじゃない人が批判するのはまだしも、ミステリ読みがかなり多く真意に辿り着いていないのが少々哀しい作品かもしれない。
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