お父さん大好き (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2013年3月8日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (160ページ) / ISBN・EAN: 9784167838485

作品紹介・あらすじ

『人のセックスを笑うな』『論理と感性は相反しない』など、時代の空気感を掬い取るビビットな文体とセンスで人気の山崎ナオコーラの中短編集。年配の男性の顔や指の写真を集め、ブログに載せることは罪であろうか? おじさんを研究する二十五歳の女性の視点から、異性を個人ではなく集合体として捉える切なさを描いた「手」。NHKラジオ文芸館で紹介され異例の話題となった、血のつながらない娘と暮らす44歳のサラリーマンが主人公の、『お父さん大好き』など4作を収録。おじさんたちが可愛く思えてくる、ウィットと切なさに満ちたナオコーラ・ワールドが堪能できます(2009年刊の単行本『手』を改題)

感想・レビュー・書評

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  • 山崎ナオコーラ初めて読んだ。
    すらすら、あっさり読めたのは短編だからかな?
    視点が変わっていて面白い。
    おじさん好きって時々いるのかな。
    若い女性とおじさんのちょっぴり切ない都会の物語。
    でも、おじさん達もっと、かっこよくなろう!(自分)
    わけもなく走りたくたくなる。と、お父さん大好き。が良かった。
    ユカリちゃんの疑問の月の大きな夜と小さな夜との違いは、なんだろう?
    お父さん知っていても答えないで。

    山崎ナオコーラ、もう一冊読んでみようかな。

    • 9nanokaさん
      山崎ナオコーラ、珍しいですね。
      昔、浮世でランチ を読んだような気がします。
      おじさん?好きは一定数いると思いますよ笑!老成した人のちょ...
      山崎ナオコーラ、珍しいですね。
      昔、浮世でランチ を読んだような気がします。
      おじさん?好きは一定数いると思いますよ笑!老成した人のちょっとチャーミングな部分とか、好きな女性は好きだと思います。
      ユカリちゃんの疑問、気になっちゃいます笑。
      2014/08/19
  • ザ・人間観察のプロ!『近頃は、「女が奥」というレディファーストもどきの決まり事が日本に定着してしまっており、どこの店へ行っても、女が壁に男が通路に、ズラリと並んでいる。』など、頷ける言葉が多い。女性は固まってご飯を食べ、誰からともなくお菓子係りをすることになる。それがやがて派閥やなんかになる。会社って、社会ってめんどくさい!と思うだろうが、それは違う。他に心から好きになれるもの、例えばおじさんとか家族とかを持っていれば何事もぷっと笑えてくるのだ。実感。

  • なんとも独特で不思議なお話たち。
    淡々としてるようで、ちょっと違う。
    あと少し切ない。
    順番通りに読むよりも『手』は最後に読むのが個人的にはおすすめ。

    ☆手
    ☆笑うお姫さま
    ☆わけもなく走りたくなる
    ☆お父さん大好き

  • 普段考えていても言語化できないことが書いてあった気がする。

  • 2025.03.02

    『笑うお姫様』
    『わけもなく走りたくなる』

    2025.03.07

    『お父さん大好き』
    山崎ナオコーラ 『お父さん大好き』 “生きているだけで、 えらい” - Vv -Velvet violet-
    vv-velvetviolet.hatenablog.jp/entry/otosan...
    #純文学 #本 #読書 #小説

  • 単行本「手」を改題して文庫化
    4編の短編集
    ・手
    ・笑うお姫さま
    ・わけもなく走りたくなる
    ・お父さん大好き


    おじさんと若い娘さんが共通点か?

    山崎ナオコーラを読むのは「人のセックスを笑うな」以来2作目
    読書会で表題作の「お父さん大好き」に興味を持って読んでみた



    ・手
    実の父親を嫌いながら、おじさんと付き合い、世のおじさんの手を隠し撮りした「ハッピーおじさんコレクション」というホームページを作っている女性のお話

    配信会社で新聞のラテ欄をを作る仕事をしている寅井サワコ 25歳
    サワコの先輩社員で、転職する森
    サワコの上司の大河内 58歳

    サワコは父親を若干嫌悪しているようにも思えるけど、本質はファザコンなのか?
    父親的なものを求めるが故におじさんと付き合うが性的な領域までには発展しないのではなかろうか?
    手はその人との繋がりの象徴のように感じる

    実の父を嫌っていながらも、病院にも付きそうという態度にそこまで嫌っていないのではと思う
    所詮は中耳炎と老化によるものを、突発性難聴と大げさに騒ぎ立てる父への嘲笑や憐憫もある

    世の中、おじさんに対して厳しいものがありますよね
    自分もその区分に分類されるんでしょうけど、本人にとっては意外と苦になってないという感覚もある
    どうせ元から交わらない関係の人たちなら、最初から棲み分けた方が円満にいくものね



    ・笑うお姫さま
    王が笑わない女性を笑わそうとして国を傾けるという童話のような話

    「手」でも語られていたけど、「女は笑っていればそれでいい」という価値観に対する反逆なのかな?
    国を滅ぼしたのは愚かな王なのに、女のせいとされるのは筋違いなのではというのは納得



    ・わけもなく走りたくなる
    作者の焦燥感を表したかのような文章

    昔は狩りをしていて、狩りをしなくてもよくなった世界でも無性に走りたくなる衝動
    なんというか、湧き上がる感情を文字として刻みつける職業が作家なんだろうなぁと思う



    ・お父さん大好き
    一ヶ月前に妻が出奔し、血の繋がらない娘と暮らしているおじさんのお話

    妻は1か月前に出ていった
    大学生のユカリという娘と二人暮らし
    ユカリとは血が繋がっておらず、征夫(いくお)さんと呼ばれている
    出先でユカリに似た人を見かけて、大丈夫かメールを送る父
    二人で大きな月を見た後、背中に囁かれる「お父さん大好き」


    私と共通点が多い
    血の繋がらない娘、おじさんの年代、娘は大学生、父親を名前で呼ぶ等々
    娘との距離感はわかる
    そうか、僕はこんな関係を望んでいたのかもとも思う

  • 日活ロマンポルノ50周年を記念した3作品のうちの第1弾の原作「手」を読みたくて。

    映画の方が作品を膨らませてあって、主人公さわ子の切なさがわかりやすかった。

    父と特に確執があるわけではないけど、うまく甘えられず、おじさんと過ごし、年の近い森さんに出会い付き合うものの寂しさは埋められず、、不器用なさわ子が少しずつ意志を持ち始める感じがよい。

  • 落ち込む私に彩花先輩が送ってくださった本

  • 「お父さん大好き」は好きだ。
    「手」もナオコーラワールドで、まぁおもしろいけど理解できるかといえばできない。

  • 独特な話だけど、なんか深い。
    最後の解説が良かった。
    山崎ナオコーラの本、ほかのものも読んでみたくなった。

  • こういう感じの20代の時期がわたしにもあったなぁと思った、わたしの下半身はここまでではなかったけど。おじさんとの感じがなんとなく。他のやつはなんとも。お父さん大好き、はぞっとした。

  • 山崎ナオコーラはすごい。

    淡々とした文体であるけれど、ものすごくロック。なんていうのか、日ごろ、なんとなく「おじさん」(とか世の中?)が抱いている「女の子」への価値観、みたいなもの、を「おじさん」に対して向ける。みたいな。なんというか、復讐みたいなものを感じる。
    でもたぶん、おじさんはそれに気づいていない。哀れ。

    山崎ナオコーラは最高だ。生きるっておもしろいな。

  • ナオコーラ読むと相変わらず、切なくなる。

  • 「人セク」以来のナオコーラさん。あらすじで気になって、「手」と「お父さん大好き」のみ読了。
    人セクは嫌いじゃなかったのに、その二編は読んでも好感を持たなかった。
    特に「手」。序盤からお父さんや50代男性の大河内さんとのやりとりが出てきて、あーこれは父親との関係がうまくいってないファザコンが主人公なのだとすぐ分かる構図。あからさま過ぎて白々しいように感じた。
    七歳下の妹を間違って殺すと父親から思われていたことで、父親への信用を失った娘による中年男性への復讐の話としか思えなかった。ハッピーおじさんコレクションも、大河内さんとのやりとりも、この作中で描かれるサワコの笑いは、どう考えても嘲笑だ。
    サワコが妹を殺すなんて馬鹿げたことを考えるお父さんを笑い飛ばせなかった分、代替品のおじさんたちを笑っているだけに過ぎない。
    だがその原因の父は同じ家で暮らしていて、いつでも不満を伝えることはできる。なのにサワコは最後までそうしない。むしろ、ただの中耳炎なのに突発性難聴だと思ってビビる父親を病院まで付き添ってあげている。それで円満かと思えば、はっきりと父に「消えてくれ」と思っている。
    思っていることを、ただ父に言えばいいのに。本当に妹のことだけが好きなわけがないのに。
    文章は読みやすかったけど、私は主人公のサワコにイライラしてしまった。ともかくサワコがアラサーなのに色々拗らせていて、読んでいてツラい。

    なおここまで書く私も父親との関係がうまくいっていない。でもおじさん趣味には走らない。
    小〜高校生の頃は、自分より20〜30歳上のおじさんが好きだった。しかし恋愛関係にはしなかった。絶対に。それで今サワコと似た年齢で家庭を持っている。
    森さんの浮気相手だったサワコが結局どちらも失って「これが社会なのだ」なんて思っているところを見ると、もっと器用に生きろよって思ってしまう。
    この作品に出てくるおじさんたちは確かに馬鹿だ。だけどサワコ、そんなおじさんたちなんかにいつまでも時間を使っていたお前はもっと馬鹿だ。

  • おじさんと少女って面白い。しかもその少女が世間一般的じゃなくてややこしいから面白い。

  • 単行本『手』の改題、文庫化。<br />
    含まれている中短編(4編)は単行本と同じのようです。<br />
    <br />
    不思議な雰囲気を持った作品集です。<br />
    おじさん生態コレクターの若い女性を描いた『手』、民話風の『笑うお姫さま』、著者の心象風景を描いたような掌編『わけもなく走りたくなる』、そして妻の出奔と仕事の行き詰まりから自殺しそうなサラリーマンを主人公にした『お父さん大好き』。
    特に一つのテーマでまとめられた様子はなく、主人公の年齢性別もバラバラです。山崎さんの心の中にある幾つもの心象風景を描き出した感じ。<br />
    とても読みやすく、何か訴えるものもあるのですがそれをどう表現したら良いのやら。困ってしまいます。

  • 物語の流れや構成というよりも、主人公が心の中で会話の相手に突っ込む場面、その一言が妙に心に残る作家だと思う。

    4つの短編はそのどれもが「おじさん」と「少女」をテーマにしているが、中でも「手」は明らかに「おじさん」を人生の研究テーマに据えている「少女」(とも呼べない年齢の女性)が主役だ。

    女は若ければ若いほど素敵、と思っているおじさんに対し、
    女は若ければ若いほど素敵という思いがあるから、女に対して「若いね」と言うことが褒め言葉になると考えるのだ。だが女は、努力して大人になったのだから、できるだけ年相応に見られたいに決まっている。

    と心で呟くシーンは妙に納得感が高い。

    それでいて、こうも思い巡らすのだから最高だ。

    若い人は、やっぱり、えらい。いつの時代でも若さは注目を浴びる。私は年を取っていくから、年齢を重ねる楽しさも自ずと知っていくだろうが、あとから生まれてくる人たちの眩しい若さには、いつも敬意を払っていこう。二十歳前後の女の子や男の子をこれから見るときは、決して老いた自分を卑下することなく、でも、眩しさに眼を細めるのだ。

    うん、こういう思慮の表現がたまらなく好きだ。

  • 「手」のラストシーンに胸を締め付けられた。

    ナオコーラさんの作品によくある、「ただ出会って別れるだけ」の王道をいく作品かもしれない。

    恋愛を客観視すると、総じて美しく見えるが、出会いよりも別れの方が一層美しく見えるのは、本当に不思議である。

    以下、本文抜粋。

    《音楽って、何度も反復があるでしょう?記憶があるから、もう一回同じメロディが起こると、感動するんですよ。寅井さんと僕も、昨日会って今日も会ったから嬉しいでしょう?一ヶ月会わなかったら顔も忘れちゃうでしょう?でも会うと思い出す。だから、何度も会いましょう》(「手」)

    《生きているだけで、「自殺することに、反対です」というシュプレヒコールをあげていることになる》
    《朝というものは、絶対的に美しい》(「お父さん大好き」)

  • 図書館

    エッセイかと思って借りたら、短編集だった...
    阿阿阿がいっぱいのページはちょっと、
    いやかなり怖かった。
    思い出せば全部の物語が、少し怖い感じだった。

    あとがきの解説が、また読んでみたいくらいよかった。

  • 「手」は読んだことあったなあ。そして好き。

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著者プロフィール

1978年生まれ。「人のセックスを笑うな」で2004年にデビュー。著書に『カツラ美容室別室』(河出書房新社)、『論理と感性は相反しない』(講談社)、『長い終わりが始まる』(講談社)、『この世は二人組ではできあがらない』(新潮社)、『昼田とハッコウ』(講談社)などがある。

「2019年 『ベランダ園芸で考えたこと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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