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Amazon.co.jp ・本 (384ページ) / ISBN・EAN: 9784167838676
作品紹介・あらすじ
大きな活字、詳しい注解、作家評伝付き
持病と闘いながら鋭く自己を問いつめ、その孤独と絶望を中国古典に、あるいは南洋への夢に託した作家、中島敦の傑作六篇。
みんなの感想まとめ
自己を問いつめる孤独と絶望を描いた短編群は、読者に深い感銘を与えます。中島敦の作品は、彼自身の病弱な体験や南洋への憧れを背景に、文学と人間の本質について考察しています。特に「山月記」や「李陵」など、短...
感想・レビュー・書評
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スティーブンソンの『さらわれたデービッド』の訳者あとがきを読んで、サモア時代のスティーブンソンを中島敦が描いた短編があることを知り、さっそく図書館でこの本を借りてきた。
光と風と夢
という、どこかの卒業文集のようなタイトルの短編というか、中島敦のなかでは中編だった。
中島敦自身が南洋に赴いた経験があり、病弱気質で多趣味で文体研究にアツいひと、という共通点から、スティーブンソンをテーマにしようと思ったのだろうか?明治期にはスティーブンソンはかなり日本で流行っていたらしいし、中島敦の好きな作家たちがスティーブンソンの影響が強かったのだろうな。
この話は、もちろん元ネタとなる手記などがあるのだろうけど、なかなか詳細に綴られていてこれはこれで面白かった。作者(スティーブンソン)は、主人公デービッド・バルフォアをそんなに気に入ってたのか。スティーブンソンが他の作家にもいろいろ言及してるなか、ディケンズには謎に厳しくて笑った。
山月記
文系高校生が大好きなやつ。こんなに短い話だったっけ、と驚いた。ツシタラ(光と風と夢)のあとに読むとなおさら。今回、私は、中島敦を高校の山月記以来で読んだ。
弟子
面白かった。人間観察がうまい。
李陵
こんな話だったのか。中盤までずっと暗いし怖いし辛い。(タタール人の砂漠を思い出した)
司馬遷が出てようやく読みやすくなった。中国の刑は、ヨーロッパのと比べて同程度に残虐なんだけど(もちろん世界中全部残虐なんだけど)、刑の名前が漢字で目に入ると、私のイメージがさらに苛烈になってしまって辛い。
悟浄出世
こすずめのぼうけん(絵本)である。
悟浄歎異
出世に比べて、軟式な書き方で読みやすかった。なんだこれは多角BLだ。 -
2020/03/31 読み終わった。
高校一年生の時以来、山月記を読んだ。懐かしい。当時もハマった。山月記以外の作品は読んだことが無かった。
「光と風と夢」、「山月記」、「弟子」、「李陵」、「悟浄出世」、「悟浄歎異」。
弟子が刺さった。あと李陵もよい。テーマは大体同じで、美しい、清らかな人間とはなにか、という視点。きっと中島敦は子路や蘇武に憧れていたんだろうな。蘇武を見る李陵の人間らしさも、とても刺さる。 -
古本屋で入手した中国の民話集に山月記が載ってました。とても似通ってたので、どこまでが中島敦氏のオリジナルか気になってます。
ストーリーはとてもよろしい。 -
『弟子』と沙悟浄の話2篇が好きだった。
色々と思い悩んでいる時期なので沙悟浄には感情移入してしまった。悟空もしくは猪八戒のようにもっと考えすぎずに生きていけたら幸せなんだろうとは思うんだけど、考えすぎないというのもある意味才能なんだよな〜
どの作品にも共通するのは登場人物にまっすぐな人が多い。まっすぐ過ぎて大変な目に遭ったりするんだけど、それぐらい振り切って生きていけたらという憧れもある。 -
どの話も登場人物(妖怪)が本当に魅力的
子路と悟浄が特に好きだなあ -
図書館で借り。
万城目学『悟浄出立』で中島敦の本の紹介があったので読んでみようと思った次第。
「山月記」読んだ。有名な話であるが読んだのは初めて。
才能あふれる主人公の自分への過信?将来の自分の姿が想像できて日常に倦んでしまった?中年になって何も重ねられなかった自分に絶望し人を羨んで失ったものを嘆いてももう遅い。
それは私自身の姿ではないか?現実の雑事に背を向け、賢しらぶってリスクを冒さず、逃げ続けた結果醜い虎になる。自責の念にかられても、僅かにでも自分の可能性が残っていないか期待しても、徐々にその気持ちも薄れて虎になってしまうのだ。
刺さるなー… -
中島敦の小説6編と中島淳伝。
名前は知っていたが、もっと早く読んでいたら、昔の中国文化に興味を持てたかもしれない。
山月記は何かで知っていたが、改めて格調高い文体に触れれて嬉しい。
弟子は、孔子の弟子の子路の話。著者の家が儒家であったとのこと。
李陵は、漢の武帝の頃の武将と司馬遷の話。
悟浄出世は、沙悟浄の三蔵法師に会うまでの求道の遍歴。様々な思想がパロディっぽくまとめられていて驚く。
悟浄歎異は、悟空をはじめとした人物の観察。 -
山月記と弟子と悟浄出世が納まっててやばい1冊
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文章が美しい
山月記がこの短さなのも素敵
こんなに短いのに生きることの葛藤が誰にでも共感できるように書かれている
染まりきってしまえば楽なのに、染まりきることを恐れてる。飼い慣らされたくないと思うときが私にもある。
ある程度できる状態になってから人に見せたい(できなくて下手なところを見られたくない)傾向がある人は誰でも、心に虎を飼っている!ふとらせたら、私もいつか虎になってしまうかもしれない。
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万城目学が中島敦の『悟浄出世』をよんで、『悟浄出立』を書いたと述べていたので、どんな作品か気になったため読んだ。
これは悟浄が我とは何か知るために、あらゆる賢者を訪ねるストーリーなのだが、悟浄はどの賢者の言葉も納得がいかない。
私は賢者の言葉に納得するものがあったのだが、悟浄にはピンと来なかったようだ。
悟浄はあらゆる賢者の言葉を聞き、心の琴線に触れるものがあったが、最後の最後まで明確な答えは出せていない。
生きていく限り、悩みは続くのだろう。 -
【大きな活字、詳しい注解、作家評伝付き】持病と闘いながら鋭く自己を問いつめ、その孤独と絶望を中国古典に、あるいは南洋への夢に託した作家、中島敦の傑作六篇。
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中島敦大好きなのに『光と風と夢』は知りませんでした。角川文庫版の『李陵・山月記』には収録されてません。読んでみたいです。...
中島敦大好きなのに『光と風と夢』は知りませんでした。角川文庫版の『李陵・山月記』には収録されてません。読んでみたいです。スティーブンソンも気になります!
ほかの出版社には収録されていないんですね。
私もまったく知りませんでした。
芥川賞候補になっており、中島敦が活動していた...
ほかの出版社には収録されていないんですね。
私もまったく知りませんでした。
芥川賞候補になっており、中島敦が活動していたあいだでは有名な作品だろうと思いますが、少なくとも私の周囲では知名度がなさそうです。
サモアの政治内乱もいろいろありましたが、注釈だのみで読み通しました。
中島敦にしては、中国色がゼロに近いです…!