空色バトン (文春文庫 さ 61-1)

著者 :
  • 文藝春秋
3.34
  • (0)
  • (12)
  • (19)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 98
感想 : 14
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (215ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167838904

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 初めての作家さん。
    突然亡くなった母の同人誌をバトンに、関わった人物たち目線で物語が繋がれる。読み始めは何だか読みづらく感じられ、これは私にはあまり合わないかもー。と思いつつ流し読み程度に読んでしまっていたら、後半、あれ、面白いぞ!と本の魅力に気づき最終話は結構楽しめた。こんなことなら、初めからもっとちゃんと読んでおけばよかったな。と思いつつも再読はしない。笑
    でも、この作家さんの他の本はまた読んでみたいなと思う。

  • 中高生向けかと
    思って侮ってたら、意外にいけた。
    借りて読んだので、機会があればまた読みたい。
    タイトル通り、各章のつながりが素敵

  • 田舎の小都市ののんきな高3だったセイヤ。ある日突然母親が亡くなり、単身赴任中の父親・小学生の妹の3人が残された。行きがかり上セイヤが家事を担当することになり、母親の残したダンボール箱を開けてみると、どうやら母親が中学生の時に友人たちと作ったらしいマンガの冊子が出てきた。その執筆者たちは、どうやら母親の葬式の時に来た3人の叔母さんたちのうようだ。母親の昭和な少女マンガに驚きつつも、母のたどった道を自分のこれからと重ね合わせてみたりするのだった。

    セイヤの見つけたマンガ誌を軸に、セイヤの母親とその友人たちや、友人の子どもたちのオムニバスになっている。
    最後には、そのうちの一人の娘とセイヤが偶然出会って、なんとなく相手に交換を抱くところで終わる。

    あらすじだけ書くと、乙女チックなお話を想像してしまうが、昭和のバブル期の母親世代の中学生と、現代の中学生がシンクロしていて、面白かった。

  • ある日母親が急死した。地味な母親としか思っていなかったが、通夜に母の友人三人組が、中学時代に一緒に作ったという漫画同人誌を持って現れた。母にも青春時代があったことへの新鮮な驚きがあった。

    この本はその母と一緒に漫画同人誌を作った友人達の古今を描いた連作です。なかなか爽やかで懐かしくて良い本なのに、冒頭一話目の母親の死に対して、兄妹が全く悲しんでいなくて凄く違和感が有りました。不安や憐憫や怒りなどがあっても良いのではないか?それさえちゃんと描いてくれればと残念の一言です。

  • 表紙の四人の青春の話。母の死をきっかけに母が青春時代につくった文集から母のことを知る息子。当時ともに文集を作った母の友人たちが章ごとに語り手となり、全く別のしかし少し関連している話をする。

著者プロフィール

東京都生まれ。慶應義塾大学文学部人間科学専攻卒業。1995年『ジャンボジェットの飛ぶ街で』が講談社児童文学新人賞佳作となる。1996年『ぼくらのサイテーの夏』でデビュー。同作品で第30回日本児童文学者協会新人賞、第26回児童文芸新人賞を受賞。2003年『楽園のつくりかた』で第50回産経児童出版文化賞を受賞。その他の著作に『世界がぼくを笑っても』『バラ色の怪物』などがある。

「2015年 『楽園のつくりかた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

笹生陽子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×