トロピカル性転換ツアー (文春文庫 の 16-3)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 53
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  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167838973

作品紹介・あらすじ

『オカマだけどOLやってます。』の著者、性転換でタイに行くタイで〝パーッと気軽に手術〟のはずが!? 出発前から退院後までの日々をリアルかつユーモラスに綴った話題の性転換日記を文庫化。

感想・レビュー・書評

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  • 「気楽にぜひ興味本位で読んでください」と前書きにあるのが嬉しい。性認識に悩み、性転換を選択するって決断だけでもすごく重いし、誰にも相談せず手配をし、外国で手術を受けるというのも勇気のいることだから、同じことをする可能性の全くない人間が読むとしたら、やっぱり好奇心。そんな重要かつ個人的な人生の選択に好奇心なんて申し訳ないのに、認めてくれる心の広さ。本を売るためというだけで、なかなかできるものではないと思う。
    術前、術中、術後は、結構出産に似てるなあと思った。痛み、絶叫、便秘、精神不安による気分の乱高下、他人の優しさに癒され、同じ身の上の仲間と経験を語り合う。
    しかし、もちろん他のところは出産とは全く違う。イントロダクションでも書かれているが、純粋に生活する上で不自由だから手術することにしたという。なら、保険が使えてもいいように思う。選んでLGBTになる人はいないんだから。
    タイ、プーケットの気候や人々の魅力が充分に伝わり、時間に追われ、微笑む余裕もない日本の病院で手術するより良かったのではないかと思えた。
    好奇心で読んだけと、それ以上の収穫がありました。

  • 性転換手術はどのように行われてるのかという、今まで知らなかった世界を垣間見る事ができた。実体験がリアルに描かれていて、全体的なレイアウトはポップなのにとても読み応えがあった。こんなに大変な手術をして性転換をするくらい、性自認に悩む人が世の中にいるのに、そこに思いを馳せられない人がいるのは本当にかなしいことだと思う。一人ひとりを大事に思い、認め合える世の中になるといいな

  • まさに抱腹絶倒で、すこしユルいこのエッセイ。性転換手術の体験談。なかなか知ることのできない世界。
    前作『オカマだけどOLやってます。』を上回る面白さ。

  • 大変な手術で痛々しい描写も多くあったが、軽い文章で書かれているため楽しく読むことができた。

  • 性転換手術というと大げさに思われがちだが、少し大きな整形手術という程度。ところが私だけ一筋縄じゃいかなくて…。リアルでハード、そしてトロピカルなタイでの入院手術体験記。「オカマだけどOLやってます。」の後日談。

    大変そうだけど面白い・・・。
    冷静に観察しているところがすごいぞ。

  • 久保ミツロウと能町みね子のオールナイトニッポンにハマり能町さんにもハマって読み始めたエッセイ本。
    まだ彼女をよくしらなった頃テレビで拝見して、美人な方だなぁ。と思ってたがまさか元男性だったとは。
    今回は能町さんが女になるためのタイでの出来事が書かれたエッセイだったがあれを取ってあれをつけるっていう一連の流れなど普段あまり耳にできないことを知ることができた。
    文章がとても面白い。電車の中などで読む際はニヤニヤし過ぎないように注意が必要だ。

  • なかなか経験したことのないことを観光気分で書いてくれています。
    のんびりとした感じで書かれてますが、読んでる間、超痛そう、大変そうという印象が絶えずついて回りました。

    それにしても、ただ、取るだけでなく、戸籍も変えることができるんですね。

  • オカマだけどOLやってます、の作者さんがとうとうチンコをとっちゃった話。めっちゃ笑いながら、ときどき自分が手術(性転換ではなくふつうの)をした時のことを思い出して、読んだ。いや、かなり楽しい。楽しい反面、性同一性障害の人のことを考えもした。こういう風に思うんだなと。もちろんみんながみんなではないと思うけど。仕事で、性同一性障害の人たちと関わるので、参考というか、なるほどなあと、思った。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「とうとうチ●コをとっちゃった話。」
      う~ん、、、心に身体を合わせた訳ですね。能町みね子は読んでみたいと思いつつ、実は全然手付かず。。。変...
      「とうとうチ●コをとっちゃった話。」
      う~ん、、、心に身体を合わせた訳ですね。能町みね子は読んでみたいと思いつつ、実は全然手付かず。。。変身された度胸?に敬意を表して、此れから読んでみようかな。。。
      2014/07/07
  • 壮絶な性転換手術を夏休みの絵日記のようにかる〜く綴ったエッセイ。
    性別を変えるって大変なんだなぁ。

  • 能町さんが、リアルの女性を手に入れるまでを、淡々と語ろうと思われたのでしょうが、淡々とはいかない顛末になりました。それでも「たのしい」感を読者に伝えようとなさる、そこが私は好きなのです。

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著者プロフィール

北海道出身、茨城県育ち。文章やイラストの仕事のほうが多い漫画家。他称好角家。雑誌やネット媒体でコラムなどの連載多数。2006年、イラストエッセイ『オカマだけどOLやってます。』(竹書房)でデビュー。著書に『くすぶれ!モテない系』(文春文庫)、『ドリカム層とモテない系』(ブックマン社)、『逃北〜つかれた時は北へ逃げます』(文春文庫)、『「能町みね子のときめきデートスポット」略して能スポ』(講談社文庫)、『雑誌の人格 2冊目』(文化出版局)、『うっかり鉄道』(幻冬者文庫)など。『「能町みね子のときめきサッカーうどんサポーター」、略して能スポ』(講談社文庫)がサッカー本大賞2017の大賞を受賞。ラジオやテレビなどでも活躍している。

「2018年 『中野の森BAND』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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