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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784167853013
作品紹介・あらすじ
『掏摸[スリ]』『何もかも憂鬱な夜に』などの作品が高い評価を受ける、中村文則の初短篇小説集。奇妙な状況におかれた人々を描く、5つの短編を収録。
みんなの感想まとめ
奇妙な状況に置かれた人々の心の葛藤を描く短編集は、不安定で湿っぽい雰囲気が漂い、読者を引き込む。登場人物たちは、自分と同じ匂いを求めて彷徨い、行き場のない苦悩を抱えている。息苦しさが漂う中、彼らの心の...
感想・レビュー・書評
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短編5話
どれも掴みどころがなく不穏な雰囲気
不安定でざわざわ、湿っぽい
自分と同じもの、自分と同じ匂いのするもの、自分にふさわしい世界を求め彷徨う
行き場のないひとたち
物語の主人公たちは心に余裕がなく、周りと馴染めず、自分の行き場を求めている
息苦しさの果ては世界の果てに繋がるような気がした
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実はブクロクに登録していない(2013年以降の本しか登録してません)本でして、新刊と間違えて購入してしまいましたσ(^_^;)
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日々生きている世界線と紙一重に存在している絶望の世界。日常に潜む非日常の恐怖。これは怖い。
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今作までの中長編は全て読んで、ドストエフスキーの影響が大きいと強く感じながら、どんどん進化してきていたが、初の短編集は、より強くカフカ、ドストエフスキー時には安部工房を連想させられた。全て実験的で暗い作品で、読みやすいとは言い難いが、読んだ直後に、また読み返したい気持ちにはなった。特に表題作「世界の果て」は5つの短編の連作になっていて、互いに微妙に関連性もあるので、読み返すときっと新しい発見があると思った。
最後に中村文則さん自身の解説になっていて、作品へのヒントや背景が書かれていてとてもありがたい。 -
この作者はどういう作家から影響を受けたのか、それとも受けていないのか。初めてなので何の情報もないまま読んでみました。
ネットの書評だったかで、中村文則さんについて「この作者の小説は、ストーリーは面白くないが純文学として成り立つという、現代では稀有な読み物だ」みたいなことが書かれているのを読んだことがあったのだけど、実際読んでみて頷いた。
支離滅裂で奇妙な夢というのは誰でも見たことがあると思うけれど、そういう夢を人に話すのは骨の折れることだし、何の補足も感情の表現もないままだと、話された相手は「何のこと話してるの?」となると思う。
この小説はまさしく、そういった感じで誰かの夢の話をされているような感覚の読み物。という印象を私は受けた。作者の複雑な頭の中、なのだろうか。
「これはもしかして、こういうことのメタファーになっているのか?」と思い当たるところはあったけれど、それが当たってるのかどうかも謎のまま。
そういうのは自分の中だけで解釈して楽しむのが正解だとは思うけど、謎解きしてほしい気持ちも多少ある。笑
中村さんの小説のこと、ピースの又吉直樹がめちゃくちゃ推してた記憶があるのだけど、読んでみて何か勝手に納得した。
短篇集じゃなく長編の小説を読んでみればまた違う印象を持つのかもしれない。
ちょっとした“おかしみ”もあっていちばん読みやすく感じたのは「ゴミ屋敷」というお話。
個人的には、安部公房やカポーティと似たところに位置する作家、という感じ。
けどそれよりさらに暗いかな。
好みはかなり分かれそうだけど、私は好きなほうです。 -
初期中村文則らしく、陰鬱などこまでも憂鬱な作品群となっております。
表題作「世界の果て」は一番重厚さを醸し出しており、それぞれの登場人物の世の中への諦観、馴染めなさ、孤独感が湧き上がってきてる。自分の感情も侵食されてるようで、読み進める辛さを感じてしまう。特に、高校生の主人公が包丁を隠し持って小学校に向かう心情描写なんて、混沌としているけど何故か同調する部分もある不思議な魅力がある。
そんな中で個人的No.1は「ゴミ屋敷」。
コミカルさを初めて表現した作品と著者あとがきで語っているけど、中村文則のこういったブラックユーモアがツボなのです。パワーワードも飛び出してくるし、市役所の事なかれ主義を揶揄してるのだろう登場人物もなんとも愛おしい。
久しぶりに中村文則ワールドを堪能しました。少しご無沙汰してる間に作品が増えてるので、適宜追っかけていこうと改めて決意です。 -
人間の内面というのは厄介なものだけど、とにかく自分の歪みのようなものを、「犬」の面倒を最後まで見ていかなければならない。
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5作からなる短編集。
私はいつも中村さんの文を上手く掴めない。書いてある言葉自体は何も難しくないのに、どうしてだろう。起承転結で作られていないからだろうか。ずっとゆらゆらともやもやとする、そんな本だった。しかし解説を読んでなるほどな、とも思った。確かにハッピーエンドの小説だらけも面白くない。時にはとことん暗く、とんでもなく重い小説に触れることも大事なのかもしれない。
表題作は割と読みやすく、一気読み。
因みにどの作品も救いやゴールはない。 -
表題作の世界の果てが好きだと思った。特に主人公が混乱し、破壊衝動を持ち、叫び、硝子やコンクリートを殴り、殺人未遂を犯す。どこにも到達できない怒りや憎しみや倦怠感に屈してしまう。その先に何があるだろう、彼はまたおそらく犯罪をするだろう。そのリアリティがたまらない
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だいぶキテる短編が5つ。イカれ指数MAX。
さながら狂気の世界に落ちている人々オールスター戦といった雰囲気。
内向的にのめり込む思念が閾値を超えてしまったとき、人はあっちの世界にいってしまう。
読者にはそのタイミングが明確に認識できない。いつの間にかあっちの世界に連れていかれたような感覚。
中村文則の描写はそこが巧みなので、完全にクレイジーな人物でもまったく共感できないわけじゃないように思えてしまうのである。 -
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中村文則さん初めての短編集。
暗い夢の中を手探りで進むような読書体験。
「ゴミ屋敷」、とても好き。
世界の果て、というよりは世界の終わり、といいたくなるような陰鬱な暗さ。
だけどそれは終わりではない。果てだけれど、続く。どれだけ暗くても、続いていかなければならない。
崖のふちに靴が並んでいる情景。
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明るさは時に人を疎外する事もある
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うーーん!なんか、今まで彼の長編?(短編ではないやつ)をいくつも読んできたので短編ゆえの短さに詰められた文章があざと過ぎない!?と思っちゃった…
個人的に、中村文則の書く物語は、長編でぎゅぎゅっと鬱々させられたあとに消化しきれない思いを抱えながら僅かな解放感や救いの光をみつける、みたいな読み方をしたいのかもしれない -
著者初の短編集。暗く、抽象的な5編。暗く、抽象的なんだけど、むしろ気分は楽になる。著者本人も解説している通りそういう人が読めば良い類の小説。
まともでないことのまともさを確認することでやっと保てるまともさが世の中にはけっこうある、ということですね。 -
“明るさは時に人を疎外することもある”
正直はじめの4作は
読み進めるのがちょっとしんどかった。
でも、あとがきのこの一言で
すごく大事な部分を納得した気がする。
5作の短編の「まともでない」主人公達はみんな
明るさに疎外されてしまった人々なんだろうな。
普通の人と同じように世界に迎合できない人達が
孤独とかままならなさに苦しんで、
それでもやっぱりこだわりを、
たどり着きたい場所を諦められなくて
もがく思考の中に、
なにかきらめくもの、真実の断片みたいなものが
あるのかもしれない。
靴の並んだ巨大な崖の裂け目は
そういう人たちにとって一種救いに見えるのかも。
鮮やかに不気味で美しいその風景が
写真みたいに浮かんだので、
私の中にも似たような
思考が住み着いているのかもしれないな。
不安な違和感というか
謎がたくさん残る作品だったけど、
全然スッキリ回収されずに
違和感のまま読み手の中にわだかまり続けるのも
「らしい」のかもしれない。
これらに対する答えを
「はいどうぞ」としてくれないのが
中村文則さんの作品なのかも。
そしてその答えは
他の本だったり、自分の人生のふとした経験や
考え事の中にあるのかも。
この感想、「かも」ばっかりですね。
一読しただけでは、何度も読んでももしかしたら、
全容の掴めない深い崖みたいな作品だった、
の、かも、しれない。 -
部屋に戻ると、見知らぬ犬が死んでいた―。「僕」は大きな犬の死体を自転車のカゴに詰め込み、犬を捨てる場所を求めて夜の街をさまよい歩く(「世界の果て」)。奇妙な状況におかれた、どこか「まともでない」人たち。彼らは自分自身の歪みと、どのように付き合っていくのか。ほの暗いユーモアも交えた、著者初の短篇集。
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内容があまりに暗すぎて、途中でしんどくなる。 短編なので、憂鬱が次から次へと襲ってきて読み進める気力が萎える。 嫌いな作家ではないが、こうも続くと....。
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どこにもたどり着けない短編集。
「月の下の子供」作者は「土の中の子ども」に呼応するものとして書いたと言うけれど、こちらの方がまだ読みやすい。途中、家の謎に迫ろうとするところが面白いけれど、それが主題ではないので、相変わらず暗い。
「ゴミ屋敷」奇想天外。初めて彼の小説で笑った。弟のジャンピングXXXの説明の所や、マサルの登場が、不気味なコメディー。
「戦争日和」意味がわからない。
「夜のざわめき」もしかしたら自分自身のことを書いてるのか?と思ったら、「当時の僕の不安定さがとても現れていて単行本化の時に読み返して不安になりらこの文庫化でまた読み返し、また不安になってしまった」と書いている。「喉が渇き、自動販売機で飲み物を買おうとして邪魔されて、また自動販売機を見つけるまでの時間をエピソードを織り交ぜて幻想的に書いた」ものらしい。
「世界の果て」この短編集の中では一番面白い。連作になっていて5つのエピソードからなり、時々交差しているのが面白い。でも、まともな人間は誰一人出てこない。
この文庫版には作者の後書きがあって、私はそこが1番好き。これがなかったら、ものすごく救いようのない絶望感だけが残るけれど、最後に作者が私たちを救ってくれる。
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これは無理‼読後の疲労感がハンパないです。多忙な時期に手にしてしまったのもあったのですが、気を抜くと神経がどこかにもっていかれる感覚がある作品です。
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中村氏の短編集。
ブラックユーモアと言っていいのか…そんな話ばかり集めた短編集。
これが中村氏の一面であったとしても私は苦手だな。。全然笑えないし逆に怖いし気持ち悪い。笑
似たような「A」も読みきれなかった。
これも途中から流し読み。ごめんなさい。
明るいだけの話が好きな訳ではないけど、中村氏の作品は、ユーモア無しの暗い暗いお話が好きなのです。
中村氏に限ったことじゃなく、私は連作短編または長編が好きだなと気付かされた作品でもありました。今さらだけど。
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