いとしいたべもの (文春文庫)

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  • 文藝春秋 (2014年5月9日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (192ページ) / ISBN・EAN: 9784167901080

作品紹介・あらすじ

23品のおいしい記憶をお届けします

ひと口食べた瞬間、心の片隅に眠っていた記憶が目を覚ます――そんないとしい食べ物をほのぼのイラストと共に心ゆくまで召し上がれ。

みんなの感想まとめ

食べ物を通じて、心の奥に眠っていた懐かしい記憶が呼び起こされる魅力的なエッセイ集です。心温まるイラストと共に、23品のおいしい思い出が語られ、読者はその一口で思い出の世界に引き込まれます。特に、ラーメ...

感想・レビュー・書評

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  • 作・絵 森下典子さん。イラストも味があっていい感じ。
    「はじめに」のラーメンの話…泣ける…

  • この表紙、素敵すぎると思いませんか!!
    もぅ〜おいしそうなメロンパン!!
    イラストは誰が?と思っていたら、作者さま!!
    天は二物を与えるとは、まさにこのこと

    文章も素敵で
    文字デザインも小説で、使用されているものよりも、たおやかで

    「オムライスはごはんの王様」って文があって、わたしもおなじ価値観なので
    一気に作者さまのファンになりました

    食べ物系の書籍が好きな方にはおすすめ!!

  • 食べものを通して、心の片隅に眠っていた懐かしい思い出が甦る。

    とても読みやすく、また心が温かくなるイラストを見ていると、こちらも食べたくなるようなエッセイ集でした。

    食べものの思い出に、ちょっとホロリとしてしまう場面もあって、とても良かった。

  • 食べ物がたくさん出てくる小説を探していて、見つけたエッセイ。
    とても美味しそうに書かれていて、よくわかる思い出話が多く、すごく楽しい!

    表紙の絵のメロンパンはそうそう、無性に食べたくなるんだけど、期待させる割に実は中身は普通のパンで、ちょっとつまらないのよね。
    (最近のはクリーム入りになったのも納得)
    オムライス、昔ながらのを食べたくなることもありますね。
    ケチャップはやはりカゴメが一番美味しいような気もするし。そのとき安いのを色々買うけど、結局戻ったり。
    ブルドッグソースも家にあります。
    バーモントカレーは懐かしい味。今も半分はこれを使ってますよ。
    サッポロ一番みそラーメンも何度食べたことか‥久しぶりに食べたくなります。

    母が作ってくれた料理は丁寧で、愛情がこもっていましたね。
    松茸をもらって大騒ぎになったこと、うちもあります!
    今やほとんど昭和史(後半だけど)みたいな。
    気軽に読めるけど、日本の食べ物50年史ぐらいの充実したラインナップ。

    崎陽軒のシウマイ弁当はそうそう、いぜんはすごく良いバランスだなぁと思ってました。もう色々なお弁当が溢れているので、最近は特に目立たないけど、ハマっ子の著者には思い入れがあるんですね。
    鯛焼きは好きだけど、名店で買ったことはないかも‥行ってみたい!

    どういう作者かと思ったら、典奴さんだったんですね。
    イラストも上手いし、雰囲気ピッタリ。
    「いとしい」というのが本当にあふれ出ている描写に、感心しました。
    家族との食事の情景がとてもあったかくて、素敵です。
    切れているものはすぐ買いに走りたくなるので、メーカーの宣伝になりそうなぐらいですよ。

  • 読んでいて、何度「そうそう、そうなんよ。」と言ったか。
    喩えや気持ちを含めた描写が素晴らしい。
    そんな食べ物が誰でも幾つか有ると思います。
    自分は学生時代の寮生活でさんざんお世話になった素の日清焼きそばが無性に食べたくなりました。

  • 食べ物に関するエッセイは大好きです。ただ残念なのは、空腹を満たす訳ではなく、逆におなかが空いてしまうことか。

    エッセイの内容もさることながら、挿絵が写真ではなく著者本人の挿絵なので、尚更文中の食べている時や回想している時の臨場感が出ていて本当に食べたい!味の表現も多彩。出てくる食べ物も身近なものばかりで共感させられたり、面白かった。

    次も読みます。

  • 『日日是好日』の森下典子さんによる食べ物エッセイ。
    水羊羹や栗饅頭などの和菓子から、メロンパン、カレーパン、ごはんにおこわ、焼売弁当、松茸、茄子、塩鮭、ポテトサラダ、即席麺、海苔の佃煮やソースといった調味料まで、様々なたべものにまつわる21のエッセイ。扱われているのは、かしこまった料理ではなく、日常生活とつながりの深いたべものばかり。森下さんの子供時代である昭和30年代〜40年代は、こんな日常の風景があったのかと楽しく読めた。
    文だけでも素晴らしい描写だが、著者の味わい深いイラストで、それぞれのたべものがいっそう生き生きと美味しそうに描かれていた。

  • 1つのお話しが数ページととても読みやすく
    挿絵がとても可愛い。
    色々な食べ物のお話し、エッセイ集。
    とてもお腹が空いてきます。

  • こんなに美味しそうに、幸せに食について言葉を尽くしている本は初めてです。
    いろんな比喩を使ってたべものを表しているのに”過剰”な表現にはなっていないのがすごいと思った。
    くすっと笑える思い出もすこし苦辛い感情も全部食べ物に乗せて咀嚼していきたいな。

  • 食べ物エッセイを読むのが大好きで、色々な方のものを見ましたが、森下典子さんの表現力はピカイチです!

    食べ物が生きているように感じたり
    生命力を感じさせる文章だったり

    美しい日本語で表現された、いとしいたべものたち。
    読んでいて、食べたい!と思うだけでなく、自分のいとしいたべものを思い出すきっかけにもなりました!

  • たべものにくっついている思い出。
    たべものにまつわる思い出が、匂いが、人の心を癒すことがある。高級食材ではなく、市井にありふれた、親しみのある食べ物が、大切な思い出へと変わる。

    個人的な思い出として、
    父の得意料理だったアサリの酒蒸し、母の作ったかぼちゃとミートソースのグラタン。唐揚げ。
    子供時代を思い出すと、お料理と、家族団欒がそこにはあった。ほうれん草のおひたし。ふかし芋。

    その食べ物を食べると、幸せだった頃を思い出して泣けてくる。

    よいエッセイだった。

  • 美術館のショップに置いてあり、美味しそうなメロンパンの装丁に惹かれて購入。ほくほくな気分になれるおいしい小説

  • こんなに美味しそうなエッセイだとは。
    ひとつひとつの食べ物の描写が細かく、想像力豊かで、よく見ているなぁ、本当に好きなんだなぁということがひしひしと伝わります。青森の下北半島が鮭のカマに見えるというのは笑いました。笑

    私も好きなもの(二日目以降のカレーや夜更けのどん兵衛)はもちろん、食べたことがないもの(舟和の芋羊羹や栗まろ)やそんなに好きではないもの(おはぎ)もなんだかとっても美味しそうで読んでいるとすぐにでも食べたくなってしまいます。

    そして私ももう少し丁寧に食べ物と向き合えたら、いとしい記憶が蘇って幸せな時間が増えるのかもしれないな、と思いました。

  • 初めのラーメンの話を読んで、「これは絶対面白い話だ」と思った。食べものが目の前にあるように感じられるような描写で、読んでいるとお腹が減る話がたくさん。
    味覚や嗅覚、聴覚って意識しなくても思い出と結びつくことが多い。自分は音楽が好きなので思い出と結びついている曲が何曲かある。これを読んで、どこかで整理したいなと思った。

  • ⬛︎ 食べ物には、思い出という薬味がついている

    以前、子鉄の息子の希望で「駒込方面にある、山手線内で唯一の踏切」を見に行ったことがありました。
    その帰りに、電車が見えるカフェとして有名な「カフェ ノースライト」へ立ち寄り、店内に置かれていた絵本や文庫本の中から、ケーキを食べながら手に取ったのが本書でした。

    下宿で一時期食事を共にしていた男性が夜逃げし数年後に再会した際、母が、当時よく食べていたラーメンをふるまうと、その男性が思わず泣いてしまう――
    「食べ物には、思い出という薬味がついている」という冒頭のエピソードに心をつかまれ、途中まで読んだ時点で続きが気になり、後日あらためて購入しました。

    昭和〜平成の食事にまつわる小話は、平成生まれの私にとってどこか懐かしく、でも自分が経験してきた食の価値観とは少し違う。
    うまく言えないけれど、レトロな距離感があり、それがまた面白い。
    合間に挟まれるイラストも優しく、テンポよくサクサク読めました。
    (あとがきで「イラストを描くのは初めて」と書かれていて驚き!)

    中でも一番印象に残ったのが「七歳の得意料理」という話。
    幼い頃、母と一緒に作ったポテトサラダを「大成功だね」と褒められ、後日訪ねてきたおばさんにポテトサラダのサンドイッチをふるまい、「おいしい!」と感謝される。
    その経験から自信をつけた森下さんは、料理を手伝おうと何度も母に声をかけるようになるけれど、忙しいときほど「あっち行って」と言われてしまう。

    助けてあげたかったのに。
    もう一人前として力を貸せると思っていたのに、違うんだ――
    そこで初めて、大人と子どもの差を実感する。
    受験期には「そんなことするなら勉強して」と言われ、その流れもあって、大学生以降は料理経験が乏しいまま今日に至る、という内容でした。

    親の立場になった今、とても刺さる話だと感じました。
    5歳になった息子は料理に興味を持ち始め、時々一緒にごはんを作ります。
    先日は「コロッケを作ってみたい」と言われ、火入れ以外はすべて一緒に作りました。
    料理のあと、息子は必ず
    「おれが作った料理おいしい? 助かった?」
    と聞いてきます。

    「もちろん。本当に助かったし、とってもおいしいよ。ありがとう」
    そう答えたときの息子の笑顔といったら。

    この一連のやりとりの中で育つ自己肯定感を、
    日々の余裕のなさや、親のエゴで潰してしまわないようにしたい。
    忙しい日ほど、この本のことを思い出したいです。

  • 食べものの味には、いつも、思い出という薬味がついてくる。味の記憶には、それを食べたときの情景も記憶されるのだろう。食べものの話はほっこりする。

  • 作者の思い出による食べ物エッセイ。
    同じ年代の方、同じ生活圏の方なら共感できて楽しいのかも。
    そういう気持ちにはならなかったけど、エッセイの中に出てくるお母様の料理の描写があっさりとしてるんですが(ジャージャーっと炒めるとか、ドンっと盛るとか)これがおいしそうなんです。
    そしてなんだってちゃちゃっと作ってしまう。スゴイ!天才だ!
    おかーさんって偉いな。尊敬します☆彡

  • ●「元気が出る本」に「1票」!

    「大好きな食べものエッセイです。イラスト付きでどれもおいしそう。サッポロ味噌ラーメンとか、カステラとか、オムライスとか。ちょっとした家庭の『食べもの』なのが心をくすぐられます。一緒に載っている森下さんの家族のエピソードもほっこり。食べものとあたたかい雰囲気に元気がわいてきます。どの描写もよだれもの、夜中でもたまらずコンビニへ…。おうち時間のお供にぜひ!」(2020年7月/かとう さん)

  • 作者同様、自分も食べることが大好きですが、ここまで食べものに対して愛情を持って食事はしていなかったなぁと反省。お腹を満たすためだけに食事をしていた気がします。これからは、もっと真摯に食べることと向き合って、食べものの思い出を増やしていきたいです。

  • 「あぁ〜っ!」
    幸せである。深夜、仕事机ですする〈どん兵衛〉は、なんておいしいのだろう!


    森下さんによる美味しそうなイラストに美味しそうな表現。正統派のオムライス、たい焼きの「みみ」、どん兵衛のおあげの最後の一口、カステラと牛乳…どれも身近な食べ物ばかりだから余計に想像できるし、お腹が空いてくる。

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著者プロフィール

森下典子(もりした のりこ)
1956年生まれのエッセイスト。『週刊朝日』のコラム執筆を経て、1987年その体験を記した『典奴(のりやっこ)どすえ』を出版。代表作『日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ』は、大森立嗣監督・脚本、黒木華主演により2018年10月13日映画化され、樹木希林の遺作ともなり、大きな話題となった。他に、『いとしいたべもの (文春文庫)』『猫といっしょにいるだけで』などの作品がある。

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