いとしいたべもの (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 1003
レビュー : 93
  • Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167901080

感想・レビュー・書評

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  • 食べ物がたくさん出てくる小説を探していて、見つけたエッセイ。
    とても美味しそうに書かれていて、よくわかる思い出話が多く、すごく楽しい!

    表紙の絵のメロンパンはそうそう、無性に食べたくなるんだけど、期待させる割に実は中身は普通のパンで、ちょっとつまらないのよね。
    (最近のはクリーム入りになったのも納得)
    オムライス、昔ながらのを食べたくなることもありますね。
    ケチャップはやはりカゴメが一番美味しいような気もするし。そのとき安いのを色々買うけど、結局戻ったり。
    ブルドッグソースも家にあります。
    バーモントカレーは懐かしい味。今も半分はこれを使ってますよ。
    サッポロ一番みそラーメンも何度食べたことか‥久しぶりに食べたくなります。

    母が作ってくれた料理は丁寧で、愛情がこもっていましたね。
    松茸をもらって大騒ぎになったこと、うちもあります!
    今やほとんど昭和史(後半だけど)みたいな。
    気軽に読めるけど、日本の食べ物50年史ぐらいの充実したラインナップ。

    崎陽軒のシウマイ弁当はそうそう、いぜんはすごく良いバランスだなぁと思ってました。もう色々なお弁当が溢れているので、最近は特に目立たないけど、ハマっ子の著者には思い入れがあるんですね。
    鯛焼きは好きだけど、名店で買ったことはないかも‥行ってみたい!

    どういう作者かと思ったら、典奴さんだったんですね。
    イラストも上手いし、雰囲気ピッタリ。
    「いとしい」というのが本当にあふれ出ている描写に、感心しました。
    家族との食事の情景がとてもあったかくて、素敵です。
    切れているものはすぐ買いに走りたくなるので、メーカーの宣伝になりそうなぐらいですよ。

  • 食べ物に対するエッセイ。
    特別なモノではなく、皆が普通に食べているものも多々取り上げられている。

    例えば、「サッポロ一番みそラーメン」この本読まなかったら、私にとっては体の敵のようで、好んで食べようとは思わないものだけれど、このエッセイを読むと「なんておいしそうなんだ。今度買ってみようかな」とすら思ってしまう。

    特徴的なのは食べ物にまつわる過去の記憶。
    筆者の想い出の語りの秀逸さ。

    子どもの頃の話が多く、ノスタルジックな雰囲気も醸し出される。筆者が子供のころの小さな社会、その中での人と人との感情の交差、細やかなやりとりの中心に、食べ物がある。食べ物がタイムカプセルの役割をしているよう。

    普段なんとも思っていないようなもの(たとえばメロンパン)も、この筆者の想い出と共に見直してみると、中々趣深く見えてくる。
    また「たねや 本生水羊羹」のように、まあまあ高級品で、食べてみたいなーというものもあり。

    筆者の身近なものを分け隔てなく、フラットに、そしてさりげなく、おいしそうに紹介している。

    筆者の絵がまた、素晴らしく味があり、そして上手い。
    本文との相乗効果で、より、おいしそうに見える。

  • 何度も読みたいなあ〜と思った。森下さんととても食べ物に馳せる生きものとしての自分がガチャっと合ってるんだなあ、、こんな表現の才能は皆無だけど。
    ひとつひとつの素敵で愛おしい食べ物が、ひとつひとつの大切な出来事思い出とともに綴られている。幸せになるほんのり喉の奥があま〜くなるような幸せ。
    あたしも子供には、ごはんですよ
    とか日本の古き良きを必ず食べさせて
    でもいいものもオシャレなものも
    食べさせて育てたい。

  • 著者の食べ物・食べる事に対する深い愛情が感じられる美味くてお腹のすく一冊。自分にも食べ物に対する思い出はいっぱいあるけど、森下さんのように食べる事をこんなにも大切にはできてなかった。彼女の様に味わいに加えて、形態や香りや色やその他もろもろ、細部に至まで楽しんで食事をすれば、より一層楽しめ、また味わい深いものになり、その一瞬を思い出として脳裏に刻む事が出来るのかもしれない。もっと感覚を研ぎ澄ませて食事に挑んでみたいと思った。

    食べ物の描写は、美味しそうなことはもちろん、それはそれは恍惚としてくるもので、うっとりしてしまう。挿絵も美味しそうでかわいくて手描きならでは温かみがあって、作品の〝食べたい度〟を上げる事に貢献している。お母さんの作ってくれた懐かしい味から調味料、お菓子、高級食材、はたまたカップ麺まで、いろいろな物がピックアップされていて、自分の好きな物や共通点を見つけて楽しめる。共感できる部分も皆さん多いんじゃないだろうか。くさや=バンデラスは納得だし、水羊羹にエロスを感じる人はいっぱいいるはず!

    ちなみに私の家でもおはぎや料理に、「半殺し」「皆殺し」使います。

    あーお腹すいた!!!

  • 食べ物にまつわる思い出あれこれ。
    私にとっても懐かしい好きな食べ物が紹介されていたりして、とても楽しかった。

  • ドラマ「きのう、なに食べた」にハマっている。
    その流れで、食べ物についての読み物をしたくなった。
    普段使いの、身近なメニューの話を聞きたくなった。
    20くらいの食べ物のエピソードが、それにまつわる想い出と一緒に書かれている。どれもいい!
    食いしん坊な作者と、たぶん同じくらい食いしん坊な家族たちの姿が浮かび上がる。
    私のいとしいたべものの話も誰かに話したくなった。

  • エッセイを読んで美味しい、イラストを見て美味しい。
    自分の思い出とも重なって。
    食いしん坊の心をくすぐる一冊でした。

  • 食べたことのあるものもないものも、どれもこれも食してみたくなる魅力に満ちたエッセイと絵。
    筆者のように「くさや」や「鮭の皮」に恍惚となるとは思えないけれどw

  • 森下さんのエッセイ、気取らず心に暖かさが広がる。

  • まりかに何年か前にオススメされたのをふと思い出して読了。涎が垂れてきて、食事1つ1つへの感謝がふつふつと沸いてくる本。

著者プロフィール

森下典子(もりした のりこ)
1956年生まれのエッセイスト。『週刊朝日』のコラム執筆を経て、1987年その体験を記した『典奴(のりやっこ)どすえ』を出版。代表作『日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ』は、大森立嗣監督・脚本、黒木華主演により2018年10月13日映画化され、樹木希林の遺作ともなり、大きな話題となった。他に、『いとしいたべもの (文春文庫)』『猫といっしょにいるだけで』などの作品がある。

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