いとしいたべもの (文春文庫 も 27-1)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 201
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  • Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167901080

作品紹介・あらすじ

21品のおいしい記憶をお届けしますひと口食べた瞬間、心の片隅に眠っていた記憶が目を覚ます――そんないとしい食べ物をほのぼのイラストと共に心ゆくまで召し上がれ。

感想・レビュー・書評

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  • 作・絵 森下典子さん。イラストも味があっていい感じ。
    「はじめに」のラーメンの話…泣ける…

  • 食べ物がたくさん出てくる小説を探していて、見つけたエッセイ。
    とても美味しそうに書かれていて、よくわかる思い出話が多く、すごく楽しい!

    表紙の絵のメロンパンはそうそう、無性に食べたくなるんだけど、期待させる割に実は中身は普通のパンで、ちょっとつまらないのよね。
    (最近のはクリーム入りになったのも納得)
    オムライス、昔ながらのを食べたくなることもありますね。
    ケチャップはやはりカゴメが一番美味しいような気もするし。そのとき安いのを色々買うけど、結局戻ったり。
    ブルドッグソースも家にあります。
    バーモントカレーは懐かしい味。今も半分はこれを使ってますよ。
    サッポロ一番みそラーメンも何度食べたことか‥久しぶりに食べたくなります。

    母が作ってくれた料理は丁寧で、愛情がこもっていましたね。
    松茸をもらって大騒ぎになったこと、うちもあります!
    今やほとんど昭和史(後半だけど)みたいな。
    気軽に読めるけど、日本の食べ物50年史ぐらいの充実したラインナップ。

    崎陽軒のシウマイ弁当はそうそう、いぜんはすごく良いバランスだなぁと思ってました。もう色々なお弁当が溢れているので、最近は特に目立たないけど、ハマっ子の著者には思い入れがあるんですね。
    鯛焼きは好きだけど、名店で買ったことはないかも‥行ってみたい!

    どういう作者かと思ったら、典奴さんだったんですね。
    イラストも上手いし、雰囲気ピッタリ。
    「いとしい」というのが本当にあふれ出ている描写に、感心しました。
    家族との食事の情景がとてもあったかくて、素敵です。
    切れているものはすぐ買いに走りたくなるので、メーカーの宣伝になりそうなぐらいですよ。

  • 食べものを通して、心の片隅に眠っていた懐かしい思い出が甦る。

    とても読みやすく、また心が温かくなるイラストを見ていると、こちらも食べたくなるようなエッセイ集でした。

    食べものの思い出に、ちょっとホロリとしてしまう場面もあって、とても良かった。

  • 読んでいて、何度「そうそう、そうなんよ。」と言ったか。
    喩えや気持ちを含めた描写が素晴らしい。
    そんな食べ物が誰でも幾つか有ると思います。
    自分は学生時代の寮生活でさんざんお世話になった素の日清焼きそばが無性に食べたくなりました。

  • 『日日是好日』の森下典子さんによる食べ物エッセイ。
    水羊羹や栗饅頭などの和菓子から、メロンパン、カレーパン、ごはんにおこわ、焼売弁当、松茸、茄子、塩鮭、ポテトサラダ、即席麺、海苔の佃煮やソースといった調味料まで、様々なたべものにまつわる21のエッセイ。扱われているのは、かしこまった料理ではなく、日常生活とつながりの深いたべものばかり。森下さんの子供時代である昭和30年代〜40年代は、こんな日常の風景があったのかと楽しく読めた。
    文だけでも素晴らしい描写だが、著者の味わい深いイラストで、それぞれのたべものがいっそう生き生きと美味しそうに描かれていた。

  • 食べ物エッセイを読むのが大好きで、色々な方のものを見ましたが、森下典子さんの表現力はピカイチです!

    食べ物が生きているように感じたり
    生命力を感じさせる文章だったり

    美しい日本語で表現された、いとしいたべものたち。
    読んでいて、食べたい!と思うだけでなく、自分のいとしいたべものを思い出すきっかけにもなりました!

  • こんなに美味しそうなエッセイだとは。
    ひとつひとつの食べ物の描写が細かく、想像力豊かで、よく見ているなぁ、本当に好きなんだなぁということがひしひしと伝わります。青森の下北半島が鮭のカマに見えるというのは笑いました。笑

    私も好きなもの(二日目以降のカレーや夜更けのどん兵衛)はもちろん、食べたことがないもの(舟和の芋羊羹や栗まろ)やそんなに好きではないもの(おはぎ)もなんだかとっても美味しそうで読んでいるとすぐにでも食べたくなってしまいます。

    そして私ももう少し丁寧に食べ物と向き合えたら、いとしい記憶が蘇って幸せな時間が増えるのかもしれないな、と思いました。

  • 初めのラーメンの話を読んで、「これは絶対面白い話だ」と思った。食べものが目の前にあるように感じられるような描写で、読んでいるとお腹が減る話がたくさん。
    味覚や嗅覚、聴覚って意識しなくても思い出と結びつくことが多い。自分は音楽が好きなので思い出と結びついている曲が何曲かある。これを読んで、どこかで整理したいなと思った。

  • 作者の思い出による食べ物エッセイ。
    同じ年代の方、同じ生活圏の方なら共感できて楽しいのかも。
    そういう気持ちにはならなかったけど、エッセイの中に出てくるお母様の料理の描写があっさりとしてるんですが(ジャージャーっと炒めるとか、ドンっと盛るとか)これがおいしそうなんです。
    そしてなんだってちゃちゃっと作ってしまう。スゴイ!天才だ!
    おかーさんって偉いな。尊敬します☆彡

  • ●「元気が出る本」に「1票」!

    「大好きな食べものエッセイです。イラスト付きでどれもおいしそう。サッポロ味噌ラーメンとか、カステラとか、オムライスとか。ちょっとした家庭の『食べもの』なのが心をくすぐられます。一緒に載っている森下さんの家族のエピソードもほっこり。食べものとあたたかい雰囲気に元気がわいてきます。どの描写もよだれもの、夜中でもたまらずコンビニへ…。おうち時間のお供にぜひ!」(2020年7月/かとう さん)

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著者プロフィール

森下典子(もりした のりこ)
1956年生まれのエッセイスト。『週刊朝日』のコラム執筆を経て、1987年その体験を記した『典奴(のりやっこ)どすえ』を出版。代表作『日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ』は、大森立嗣監督・脚本、黒木華主演により2018年10月13日映画化され、樹木希林の遺作ともなり、大きな話題となった。他に、『いとしいたべもの (文春文庫)』『猫といっしょにいるだけで』などの作品がある。

森下典子の作品

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