春から夏、やがて冬 (文春文庫)

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  • 文藝春秋 (2014年6月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784167901134

作品紹介・あらすじ

ミステリーの限界を超えた“現代の神話”

スーパーの保安責任者の男と万引き犯の女。偶然の出会いは神の思し召しか、悪魔の罠か? これは“絶望”と“救済”のミステリーだ。

みんなの感想まとめ

絶望と救済をテーマにしたこの物語は、スーパーの保安担当者と万引き犯の女性の出会いを通じて展開されます。登場人物たちの複雑な背景や人間関係が描かれ、特に主人公の過去の悲劇が深く影響しています。物語は、赦...

感想・レビュー・書評

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  • まさかの展開に驚き。
    しつこい女だな〜鬱陶しいね〜図太いな〜。冬でもサンダルのしつこい女はちょっと関わりたくないよね。偽善者みたいな事言ったり、ハメたり、頼ったり…イライラしたわ。
    それにしても真実は何だったんだろう。
    哀しい気持ちになったな。
    こんなに救われない事があるのか…と虚しい気持ちになった。

    • moboyokohamaさん
      この作品ならば覚えています。
      やられた〜っていう読後感だった事。
      先入観ってあるよねーーーー、という感じでした。
      この作品ならば覚えています。
      やられた〜っていう読後感だった事。
      先入観ってあるよねーーーー、という感じでした。
      2021/08/21
    • ぴーまんさん
      是非やられにいきたいと思います!笑
      是非やられにいきたいと思います!笑
      2021/08/21
    • moboyokohamaさん
      ぜひぜひ!
      ぜひぜひ!
      2021/08/21
  • 初めての歌野晶午作品

    「春から夏、やがて冬」
    題名も意味深で、読む順番としては合ってたのか?

    登場人物ー平田誠は自分の名前平田の「平」は平凡の「平」だと自負していた、
    スーパーの保安担当、ある日万引きした末永ますみを二度としないというところで許してしまった、
    彼女は同居人から酷いDVを受けている、そこから始まっていく〜

    末永ますみの語り口がいやだった。いかにも今時かもしれないが
    「サーセンシタ」ーすみませんでした
    「アリアタッシタ」ーありがとうございました。
    主人公平田は高校2年生の娘を交通事故でなくしている、犯人は不明のまま。
    そして妻も自死 

    とかく世の中は皮肉にできている
    平田と末永ますみが合うところがまさに因縁?会うべくして?皮肉?
    物語は進んでいくー
    自分は作者の意図を汲み取っているのか?
    この結論をわかっているのか

    たぶん読者が答えを出さないといけないのだと思った。

    本文よりーフランスの聖職者

      一瞬だけ幸福になりたいのなら、復讐しなさい。永遠に幸福になりたいのなら、赦しなさい。

    イングランドの文学者

      賢者はすぐに罪を赦す、時の価値を知っているから、無駄な苦しみで時が流れていくのに耐えられないのである。

    アメリカの法律家はいった。

       赦すことで過去を変えることはできない、しかし間違いなく、未来を変えることはできる

    他にも
       赦すはよし、忘れるはなおよし

       弱いものほど相手を赦すことができない。
    赦すということは、強さの証だ。

    主人公が安穏となるためには赦すことが必要だしまた、理解する相手が必要だが
    彼には何もない、失うものもない

    他人のことは何とでも言える、当事者が「自分が」
    その立場になった時、その時しかわからない。
    春を期待しながら読んでも冬?

    ここまでの苦しみを味わったものしか〜

    読書中、ずっと苦しかった
    このところ苦しい作品ばかりにあたる。

    人は人を捌けるか?
    自分はNoだ。

    願わくば許せる人間になりたいー所詮きれいごとかもしれないが。

    一つ一つ小さなわからないことを誰かに聞きたかった。〜義妹「姪」とのからみ
      〜ダウンの羽根はどこから来る。など

  • ミステリー小説には「オチは凄いが途中が退屈」という作品がちょいちょいありますが、この本は最初から最後までとても面白かったです。
    夢中になって読みました。
    短めでサクッと読めるのもいいですね。

    ただ、帯の『葉桜の季節に〜…を超える衝撃』と言うのは言い過ぎですね。
    葉桜の方がよっぽど衝撃的でした。

    展開がかなり読めてしまったのでどんでん返しを求めて読むのはオススメしませんが、あまり期待せず読むと楽しめると思います!

  • 久しぶりの歌野作品。

    最初から最後まで暗い世界の中で物語は展開していて鬱々としているのになぜか頁を繰る手がとまらない。

    果たしてますみは平田の心を救えたのか?という疑問は残したままだけど、個人的見解てはさらなる苦痛を与えてしまったのではないかと思う。きっと精一杯考えた末の行動だったのだろうけど。誰も幸せになれなかった途轍もなく悲しい人生を送って人たちのはなし。

  • スーパーの保安責任者である主人公は万引き犯の女性を捕まえた。しかし、女性が交通事故で死んだ娘と同じ年の生まれだと知り、赦してしまう。娘と重ねてその女性に手を焼いているうちに段々と情が移ってしまう。ある日、女性の携帯を見た主人公は娘を轢いたのはその女性だと知り、殺害してしまう。しかし、それは女性が主人公の怨みを晴らすための嘘だった。

    最初から最後までずっと惹き込まれる文章だった。しかし、結末で全てが明かされる訳ではなく、若干の読者の思案が要求される。

  • さすが歌野晶午さん。
    一筋縄ではいかない展開に、後半ドキドキが止まりませんでした。
    暗くて重いですが、読みやすくてどんどん引き込まれます。
    ミステリーとも少し違うような印象で、深い余韻が残るような色々考えさせられる作品でした。
    やはり人の気持ちというのは、他人にはわからないし伝わらないものなのかなぁ…だから難しいんだよなぁ…と思いました。

  • こんなミステリーもあるんだと知った。

    ずっと切ないけど、
    先が気になって読み進めさせる
    ストーリー。

    歌野晶午さんの物語は好きですね。

  • ミステリ小説では必至とも言える「死」の扱いが今まで読んだ作品とは一風変わっていた気がする。一つの「死」が取り巻くどうしようもない現実がリアルで、異様に重くのしかかってきた。彼らはどうするのが正解だったのか、、やるせない後味だけれど内容は二転三転、面白かった。

  • トミーさんのレビューを見て読みました。
    歌野晶午さんのお名前はよく見かけます。
    初めて読んだ私。
    とても面白かったです。

    余談ですが、5年前の春のレビューを最後に
    トミーさんのお姿は見かけません。
    お元気でしょうか。

    トミーさんがのこしていた所
    そのまま引用させてください。

    〈本文よりーフランスの聖職者

      一瞬だけ幸福になりたいのなら、復讐しなさい。永遠に幸福になりたいのなら、赦しなさい。

    イングランドの文学者

      賢者はすぐに罪を赦す、時の価値を知っているから、無駄な苦しみで時が流れていくのに耐えられないのである。

    アメリカの法律家はいった。

       赦すことで過去を変えることはできない、しかし間違いなく、未来を変えることはできる

    他にも
       赦すはよし、忘れるはなおよし

       弱いものほど相手を赦すことができない。
    赦すということは、強さの証だ〉



    さて、ここからはめちゃネタバレ。

    解説で榎本正樹さんが
    〈彼女の計画は、平田によって殺されることで完遂されるものである〉
    と言っています。

    私は全くそうは思いませんでした。
    彼女は殺されることなど
    全く想像しなかったと。

    これから他のかたのレビューを見てみます。
    とても単純なストーリーに思ったけど
    もしかしたら解釈がいろいろなのかもしれない。

  • おもしろかったけれど終わり方は消化不良でした。
    物語は、スーパーの保安責任者・平田が万引きをした末永真澄を捕まえたところから始まる。平田が末永を警察に突き出さなかった理由は、亡くした娘と同じ歳だったから。末永はDVに遭いながらも男から離れられず、親切にしてくれる平田を頼るようになる。平田も末永を放っておけず、過剰なまでに世話を焼くようになる。
    ところが…、

    …の後はネタバレになるので記しませんが、「ところが」に至るまではおもしろかったです。平田のひねくれたようで相手を想っている頭の良さそうな喋り方、末永の無教養で依存症が伝わってくるような口調や動作。妻が病んでいく様子も被害者遺族の悲しみがリアルだったし、医者の蘊蓄もおもしろい。ミステリーというよりヒューマンドラマとして読んでいました。

    だけど、結局はどうだったの? な終わり方になってしまっているのが、消化不良でした。結末の真相を、あーだこうだと考察する楽しみもミステリーにはあります。が、もっと人間の悪意と闇をこれでもかと見せつけられて欺瞞が交錯しハラハラドキドキする種類の物語こそ考察の醍醐味があるけれど、この作品については平田の意図を直接的にしっかり書いて感動させてもらいたかったかなぁ…。ここまで平田の内面、苦しみや葛藤に読者をつきあわせてくれたのだから、最後まで見放さないでほしかったです。
    でも最後までページをめくって読めたので☆3つです。

  • (再読)

    ますみがしたことがいいことだったのかどうかわからないけれど、平田さんは娘の敵討ちができて、少なくとも1つの心残りは解消できたのではなかろうか

    読み終わったあとになんとも言えない感情になる作品

  • これは面白い
    天性のホームランバッター歌野晶午
    三振もするがこれはホームラン

    スーパーの万引犯の処遇を決める責任者と万引したダメ女の話しなんだけどなんか読みやすいなと思ってた所からの後半怒涛の展開
    完全にこっちが緩い球投げてたとこに打ち込まれたわ

    表紙が「葉桜の〜」に似てたから、あああれ系かな?みたいなノリで読んで、途中ああ違うのかなからの後半ウホっと興奮したよ
    自分の死生観や家族の有り難さも考えさせられる筆力、奥深い作品でした

    歌野晶午ファンは是非手に取ってもらいたい作品


    °今回のタメになった言葉°
    「桜餅に使われる葉は伊豆に多くあるオオシマザクラのものです、ソメイヨシノの葉は硬くて毛が多いので食用に適しません」

  • 無理矢理な偶然だな…と思ったら、もう一捻りあったのね。
    まあ、バカかと思っていた登場人物が急に賢くなるのは違和感を感じたが… (^^;

  • 流石の歌野ミステリー!
    どんでん返しからのどんでん返しで引き込まれる作品だった。
    それはそうと、いつかは終わる命。そして、それが不意にきてしまうかもしれない。
    生きられている事に感謝して、自分の人生をしっかり歩んでいこう。
    そう思えた作品でもあった。

  • 歌野晶午さんは本格ミステリの印象があったのですが、本作は直木賞候補としてノミネートされただけあって、ミステリの枠をこえた作品に仕上がっていると感じた。
    印象的なタイトル、ミステリとしての先の展開が気になり、また読みやすい文章ということもあってあっという間に読了。
    欠落を抱えた主人公平田とますみ。本作に“救い”はあったのか?切なさが残った一作でした。

  • 受け取り方によって、ハッピーエンドにもバッドエンドにもとれる。それが著者のやりたかったことのようだ。
    ますみは殺されることまで望んでいたのか、そしてますみは本当の犯人ではなかったと平田が知ってしまったら...
    切ない。

  • 後半につれてテンポが上がっていき、裏切りの連続だった。最初の方は展開がゆっくりで状況を丁寧に説明してくれる文章だった。
     主人公の平田誠は、娘を轢き逃げで亡くし、妻に自殺で先立たれた独り身の男性。スーパーの万引き取締り係をやっている際、万引き犯で末永ますみの取り調べを行うが、娘と同じ歳ということでそのまま逃す。しかし、末永が後日も接触し、彼女がDVを受けているなど身の上事情を話したり、お金を借りたりする仲になっていく。平田が轢き逃げ事件で苦しんでいると知った末永は、平田の救いになると考え轢き逃げ犯を装うが、信じてしまった平田が末永を殺してしまうという物語。

  • なんつー不条理で救いのない終わり方やあ
    後半から解説までで二度三度どんでん返しあり
    どんでん返しの度にこれまでの違和感を回収しつつもまだ微妙に違和感を残し、解説でやっと私は理解できた。
    末永ますみは馬鹿で不幸。もっと幸せになってくれても良かった
    病院の先生が最後に探偵役となるが、この人は静かで穏やかで明るいかんじでよかったなあ
    主人公の平田誠は、最初から最後まで悲しみの代名詞みたいなひと。
    この人の苦しみは大きすぎて想像できん

    季節の表現が良かった。
    ---
    紫陽花が咲き、傘の花も満開になった。
    梅雨が明け、兇悪な太陽が大地を焦がした。
    土用が過ぎ、乾いた風が肌の熱を冷ました。
    彼岸、衣替え、木枯らしと、季節は本のページをめくるようにゆき過ぎる。
    ---
    きれいな表現だなあ
    全体的にこういう表現がある。たしか風が吹いて髪がふわっとなる様子とか、わかりやすいのにきれいな表現をしていた。

  • すごくすごく切ない話。何がどうだったらよかったのか。何をどうしたらよかったのか。

    娘の不幸な交通事故死。それを巡って、みんなそれぞれ苦しんで、悲しんだ。

    最後、きっとひっくり返る何かがあるとは思ったけど、どうなんだろう。自責の念は、消えたかもだけど、失ったものも大きい。ツラいなぁ。
    DVの部分も、ざわざわした。

  • グイグイ読ませるが、最後はスッキリと「救われた」という結論にはならない。
    深い、難しい。読者の解釈にもよるところがあると思う。それが作者のねらいであろうし、まんまと読み手がそうなってる。さすが歌野さん。

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著者プロフィール

1988年『長い家の殺人』でデビュー。2004年『葉桜の季節に君を想うということ』で第57回推理作家協会賞、第4回本格ミステリ大賞をダブル受賞。2010年『密室殺人ゲーム2.0』で第10回本格ミステリ大賞をふたたび受賞。

「2022年 『首切り島の一夜』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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