はぐれ猿は熱帯雨林の夢を見るか (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2014年7月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784167901349

作品紹介・あらすじ

科学の発展の先にあるものを描く、現代の黙示録!



レアメタル入りのウナギ、蘇生した縄文時代の寄生虫、高性能サル型ロボット…。科学技術に翻弄される人類の幸福はどこにあるのか!?

感想・レビュー・書評

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  • 最後のエデンが本当に好きで映像化を強く希望する

  • 篠田節子の短編は初めて。良かったけど、じわじわ締め付けてくるような怖さは長編のほうがいかされるかな。

  • 科学技術をテーマに書かれたスケールの大きいフィクション。レアメタル入りのうなぎ、どこまでも追いかけてくる猿型ロボット、など。もしかしたら、ありうる話かもしれないと思いながら読む。もしかしたら男性向きの小説かも。

  •  4つの短編それぞれのテーマが面白い、希少資源を体内にため込むウナギ、掘り返された土中から蘇る寄生虫、人工知能を搭載したロボット、現代社会と隔絶された村など・・・いまの時代を風刺したお話しになっているし、突然の出来事に翻弄される人々が面白可笑しく描かれていた。

  • SF。中短編集。バイオ。
    初めて読む作家さん。
    バイオSFのイメージが強い「深海のEEL」が良い。
    歴史&バイオホラー的な「豚と人骨」もなかなか。
    ただ、表題作と「エデン」は好みではない。
    全体的に社会派というか、リアルな社会の構図を描いていて、上手いけど苦手な作風だと感じた。

  • ユーモアと皮肉をほどよく効かせた現代と地続きの近未来を描いたSF短編集。著者の引き出しの多さには脱帽。イチ推しは「豚と人骨」。

  • スルーしてたのが申し訳ない
    上質な短編集としてどれ読んでも面白い
    特にエデンは最高.どこかのレビューで見たけど,長編映画を見たような.

  • 題名にあるとおり、猿や豚などの動物がモチーフになった短編集。
    ミステリーの部類にはいるのかな。
    どの話も怖いです、そして気味が悪い・・・
    こんな構想をどこで思いつくのか、かなり専門的に踏み込んだ部分もあり、作者の幅の広さを感じます。
    今まで篠田さんのは何冊か読んでいますが、こういうたぐいの話は初めてです。

  • 2014 10/20

  • SF短編集。商売人のたくましさににやりとさせられる「深海のEEL」と「豚と人骨」は長いものが苦手な人は要注意。理系男子って奴は、な表題作。「エデン」は深遠なテーマの中編。いずれおとらぬ傑作ぞろい。

  • 4作とも不思議な小説だったが、現代社会の様子や問題をデフォルメした感じで、きみ悪くも共感する場面が多々あった。
    ただ、こういう想像を絶するような話は結構読んでいて疲れると気がついた。

    しかしその中で「はぐれ…」は藍子と金森さんとの恋がうまくいきそうな結末でこの非日常的な話の中でほっこりした気分にもなれてよかった。

  • 近未来SF小説って感じでしょうか?
    うなぎと猿の話は面白く読めましたが、
    最終話はいまいちピンときませんでした。
    題名からして元になる小説がありそうな感じでしたが、
    よくわかりませんでした…

  • 【科学の発展の先にあるものを描く、現代の黙示録!】レアメタル入りのウナギ、蘇生した縄文時代の寄生虫、高性能サル型ロボット…。科学技術に翻弄される人類の幸福はどこにあるのか!?

  • 現代文明にどっぷり浸かった我々が遭遇する
    自然の驚異。
    それに対する人間のしたたかさも、また楽しかった。

  • 篠田節子といえば、重厚な長編の『聖域』を心から楽しく、また感動して読んだ。
    そんな印象があったので、この変わったタイトルの短編集を手にしたとき、さて、どんなものだろう、と、まずはわくわく感から入った。
    あらたまったフルコースをいただいたレストランで、ふとカジュアルなランチコースを見つけたような。あ、ちょっと試してみようかなあ、というような。

    タイトルがまず、そそられる。これはSF好きなら必ずぴんとくる、SFの古典的名作で、映画『ブレードランナー』の原作ともなった、『アンドロイドは電子羊の夢を見るか?』から発想を得たのは間違いないであろう。あ、このひと、結構、SF好きなのかな?とおもってしまう。付け焼き刃でSF書いてみよう、ではないな、と。

    もちろん篠田節子、である。そんなはずはない。しかしてこの作品群を読み進めると、その思いは確信へと変わり、またそれを超えて感動と驚きに変わる。

    あまり詳細をつまびらかにするとネタバレになるので避けるが、レアメタルのパラジウムを体内に大量に保有していたウナギによる食中毒騒ぎから一転、資源ビジネスと特許、国境問題へと発展する第一作、『深海のEEL』。巨大ウナギの描写がすさまじいが、それ以上に人間の欲望と計算の交錯が面白く、また、食品加工問題はまさにタイムリー。すごい作品だった。

    最後の一作も、メインのストーリーラインは、あたかも垣根涼介ばりの、異文化と日本人の血の問題かと思いきや、一転してエネルギー問題に姿をかえる、鮮やかすぎる出来栄え。

    圧倒的な筆致で描かれる1話1話に、きちんとした現代科学への問題意識をベースとした事実の裏打ちがなされており、説得力がある。また、巻末の解説にもあったが、とにかくすべての作品群において、作者の意気込みというか、強烈な熱が放たれている。
    読んでみてください、というのではない。丁寧に織りなされてはいるものの、作品そのものが誇らしげに頭をあげて、さあ、読むがいい、と、胸を張っているような強さなのだ。


    この作品群には、たしかに、作者の熱がある。そして熱は、流れをうみ、流れこそが人を巻き込み、人を動かすのだと思う。


    篠田節子が、時代とガチンコで書き上げた科学小説。面白くないはずなはかったが、正直、それ以上だった。

    本当に本当に、面白すぎた。

  • 4篇収録のSF中短篇集。各作品のタイトルが有名作品の捩りになっているんだね。どの作品も密度が濃く、現代社会の抱える問題点にしっかりと根ざしているあたりに、この作者らしさを感じる。それにしても守備範囲が広いなあ。お気に入りは「エデン」かな。

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著者プロフィール

篠田節子 (しのだ・せつこ)
1955年東京都生まれ。90年『絹の変容』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。97年『ゴサインタン‐神の座‐』で山本周五郎賞、『女たちのジハード』で直木賞、2009年『仮想儀礼』で柴田錬三郎賞、11年『スターバト・マーテル』で芸術選奨文部科学大臣賞、15年『インドクリスタル』で中央公論文芸賞、19年『鏡の背面』で吉川英治文学賞を受賞。ほかの著書に『夏の災厄』『弥勒』『田舎のポルシェ』『失われた岬』、エッセイ『介護のうしろから「がん」が来た!』など多数。20年紫綬褒章受章。

「2022年 『セカンドチャンス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

篠田節子の作品

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