時の罠 (文春文庫)

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レビュー : 217
  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167901462

感想・レビュー・書評

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  • タイムカプセルで始まり、タイムカプセルで終わるという構成が面白かった。
    辻村深月さんの「タイムカプセルの八年」では、何よりも主人公の男性の造形が興味深かった。父親となっても子どもに関心のない男性の内面って、こんなふうなのか、と、とても新鮮な感じがした。考えてみれば、昭和の男性作家が描く男性はみなこんな感じだったのだが、今の時代に、女性作家によって描かれるととても新鮮で、かつ、許しがたい感じが強くなる。主人公の変化が救いだった。
    万城目学さんの「トシ&シュン」は、もう、万城目ワールド全開でとても楽しかった。
    米澤穂信さんの「下津山縁起」は、小松左京さんの作品を彷彿とさせるような、スケールの大きい話だった。
    ラストの湊かなえさんの「長井優介へ」は、相変わらずダークな展開だなあと思いながら読んでいったのだが、ラストで思わず安堵の溜息が出た。
    やっぱりラストには救いが欲しいよな、と再認識。

    どれもみな、読み応えのある作品だった。

  • 「時の~~」っていうSF短編集があったから、これもその類かと思ったら違った。
    タイムカプセルものが2編、時間を操る縁結びの氏神様が1編、ゆっくり時間が過ぎる山の話が1編。
    著者が凄い顔ぶれだから、それなりに面白かった。
    最初の比留間先生のタイムカプセルが一番かな。
    最後のタイムカプセルも中々いい。
    万城目さんはいつもの如くバカバカしい設定を真面目に描いてる。山の話だけSF。
    病院の待合室で読むのにいい長さ。

  • 時間がテーマの短編集
    個人的にはかなり好き
    ページ数も少なくて読みやすいです
    お気に入りは「下津山縁起」

  • 万城目さん、湊さんが好きで読みましたが、どの短編集も好きなテイストでした。

  • 辻村さんの本はいい。

    安心して騙される。

    そして、泣かされる。

    ショートでここまでグッと来る話はホントにすごい。

  • 今注目の四人の作家さんによるアンソロジー。辻村深月さんと湊かなえさん目当てで買ったんだけど、四作品とも面白かった!
    辻村さんはいかにもぽい感じの優しいお話。
    万城目さんは初読やけど、ゆるゆるな感じが面白い。神様って意外と大変? 笑。
    米澤さんも同じく初めましてやけど、これ面白いわ。ラストまで読んで最初から読み直すと「なるほどなー!」ってなる。
    で、湊さんがかなりいい!!湊かなえっぽくなくて(笑)ほっこりできる。
    いやー。楽しかった!アンソロジーは新しい作家さんに出会えるのもいいなぁ。米澤さんはぜひ他のも読んでみたいな。

  • 伊坂幸太郎の「死神の精度」ばりの時の罠を期待していたけど、そうでもなかった。

    でも、どれも「時」というのもののとらえ方を面白く書いていた。
    米澤さんのは縁起物として普通に面白かったなー。

  • “時”をテーマにしたアンソロジー。
    それぞれが、それぞれの持ち味を活かした作品で非常に面白かった。
    全体のバランスも良くて楽しめた。
    個人的には辻村深月「タイムカプセルの八年」がお気に入りだ。

    ・辻村深月「タイムカプセルの八年」
      タイムカプセルをめぐる「親父会」と子供達と、ダメな先生とのお話。

    ・万城目学「トシ&シュン」
      縁結びの神さまの昇進試験のお話。

    ・米澤穂信「下津山縁起」
      山の裁判のお話。

    ・湊かなえ「長井優介へ」
      3秒遅れて聞こえる長井くんと友人の、小学校時代のすれ違いのお話。

  • 辻村深月目当てで図書館で借りた本。
    長くなると書き切れないので簡潔に。
    辻村深月:コレは掛け値無しで面白い。
    このネタで1冊書いて欲しいくらい。
    万城目学:面白いんだけどなあ・・・やっぱり万城目は苦手だな。映画化してくれ(笑)
    米澤穂信:初米澤。
    最初はなんてつまらないんだろうと思って読んでいたが、後半から面白い。
    むしろ山側視点で全部書いて欲しかった。
    湊かなえ:「告白」を読んで以来、湊かなえは嫌いだったので他のものは一切読んでなかったが、なんだおもしろいじゃん。
    他の作品も読んでみようかと思った。

  • どの作品も読後感が爽やか。「トシ&シュン」は読みながら思わす吹き出してしまった。

著者プロフィール

辻村深月(つじむら みづき)
1980年山梨県生まれ。千葉大学教育学部卒業後、2004年『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。2011年『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞、2012年『鍵のない夢を見る』で第147回直木三十五賞、2017年『かがみの孤城』で「ダ・ヴィンチ ブックオブザイヤー」1位、王様のブランチBOOK大賞、啓文堂書店文芸書大賞などをそれぞれ受賞。本屋大賞ノミネート作も数多く、2018年に『かがみの孤城』で第6回ブクログ大賞、第15回本屋大賞などを受賞し、2019年6月からコミック化される。他の代表作に『子どもたちは夜と遊ぶ』『凍りのくじら』『ぼくのメジャースプーン』『スロウハイツの神様』『名前探しの放課後』『ハケンアニメ!』『朝が来る』など。新作の度に期待を大きく上回る作品を刊行し続け、幅広い読者からの熱い支持を得ている。2020年、河瀬直美監督により『朝が来る』が映画化される。

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