神隠し 新・酔いどれ小籐次(一) (文春文庫 さ 63-1 新・酔いどれ小籐次 1)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167901561

作品紹介・あらすじ

書き下ろし時代小説の巨星、ついに文春文庫登場!背は低く額は禿げ上がった老侍で、なにより無類の大酒飲み。だが、ひとたび剣を抜けば来島水軍流の達人である赤目小籐次が、次々に難敵を打ち破る痛快シリーズ登場。

感想・レビュー・書評

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  • 長編時代小説「神隠し」は、
    「お麻、はらが減った」の1行で終わった。
    そりゃあ無いぜ!佐伯泰英さん
    そりゃあ無いぜ!新兵衛さんよっ

  • 「佐伯泰英」の時代小説『神隠し 新・酔いどれ小籐次(一)』を読みました。

    「浅田次郎」作品に続き、時代小説です。

    -----story-------------
    書き下ろし時代小説の巨星、ついに文春文庫登場!
    背は低く額は禿げ上がった老侍で、なにより無類の大酒飲み。
    だが、ひとたび剣を抜けば来島水軍流の達人である「赤目小籐次」が、次々に難敵を打ち破る痛快シリーズ登場。

    わけあって豊後森藩を脱藩し、研ぎ仕事で稼ぎながら長屋に暮らす「赤目小籐次」。
    ある夕、長屋の元差配「新兵衛」の姿が忽然と消えた。
    さらに数日後、「小籐次」の養子「駿太郎」らが拐しにあった。
    一連の事件は「小籐次」に恨みがある者の仕業なのか。
    「小籐次」は拐しに係わった「阿波津家」の謎に迫る。
    痛快シリーズ、文春文庫でついにスタート!
    文春文庫40周年記念書き下ろし。
    -----------------------

    進行を途絶して中断した「酔いどれ小籐次留書」シリーズを引き継いだ(書き継いだ)新シリーズ「新・酔いどれ小籐次」の第1作… 旧作とは、やや設定が異なっているらしいですが、旧作を読んでいないので、違和感なく入ることができましたね。

     ■第一章 三回忌
     ■第二章 読売売出し
     ■第三章 森藩の窮地
     ■第四章 拐し(かどわかし)
     ■第五章 研ぎと黒呪文
     ■あとがき

    法要を終えた「小籐次」が新兵衛長屋に戻ると、長屋の差配で惚けの進んでいる「新兵衛」が突然姿を消すという事件が起きる… 長屋の住民らが手分けして必死に捜索するが、まるで“神隠し”にあったように手がかりが得られない、、、

    さらに錺(かざり)職人の「桂三郎」が娘「お夕」と小籐次の養子「駿太郎」をとある屋敷に同行した際、今度は「お夕」と「駿太郎」の二人が行方不明になってしまう… 本当に神隠しなのか? それとも何者かによる拐かしなのか? 拐かしならば敵の狙いは「小籐次」なのか? 「小籐次」は少ない手がかりをもとに「お夕」と「駿太郎」を探そうとするが、そこに、森藩の借金問題に関する相談事が「小籐次」の旧主君である森藩八代目藩主「久留島通嘉(くるしまみちひろ)」から寄せられる。

    「小籐次」は、「新兵衛」の行方不明事件、「お夕」と「駿太郎」の誘拐事件、そして森藩の借金問題の三つの事案を同時に解決することになる… 上様直々の影御用を賜る家系だったがお取り潰しになった「阿波津家」残党との対決、森藩を罠に陥れた小倉藩主「小笠原忠固」・商人「豊前屋儀佐兵衛」との手に汗握る対決は面白かったですが、「新兵衛」が戻ってきたことについては解説がなく、ちょっと消化不良でしたね、、、

    痛快で気軽に読める時代モノですが… ちょっと「小籐次」の強さが際立ちすぎている感じはしましたね。



    以下、主な登場人物です。

    「赤目小籐次」
     元豊後森藩江戸下屋敷の厩番。
     主君・久留島通嘉が城中で大名四家に嘲笑されたことを知り、脱藩して四藩の大名行列を襲い、御鑓先を奪い取る(御鑓拝借事件)。
     この事件を機に、"酔いどれ小籐次"として江戸中の人気者となる。
     来島水軍流の達人にして、部類の酒好き。

    「赤目駿太郎」
     小藤次を襲った刺客・須藤平八郎の息子。
     須藤を斃した小藤次が養父となる。

    「北川りょう」
     小藤次と相思相愛の仲。
     旗本水野監物家の奥女中だったが、御歌学者の血筋で、芽柳(めやなぎ)派を主宰する。

    「勝五郎」
     新兵衛長屋に暮らす、小藤次の隣人。
     読売屋の下請け版木職人。

    「新兵衛」
     久慈屋の家作である新兵衛長屋の差配だったが、惚けが進んでいる。

    「お麻」
     新兵衛の娘。父に代わって長屋の差配を勤める。夫の桂三郎は錺(かざり)職人。

    「お夕」
     お麻、桂三郎夫婦の一人娘。駿太郎とは姉弟のように育つ。

    「久慈屋昌右衛門」
     久慈屋の大番頭。

    「おやえ」
     久慈屋の一人娘。番頭だった浩介を婿にする。

    「秀次」
     南町奉行の岡っ引き。難波橋の親分。小藤次の協力を得て事件を解決する。

    「空蔵(そらぞう)」
     読売屋の番頭。通称「ほら蔵」。

    「うづ」
     弟の角吉とともに、深川蛤町河岸で野菜を舟で商う。
     小藤次の得意先で曲物師の万作の倅・太郎吉と所帯を持った。

    「美三(よしぞう)」
     竹藪蕎麦の亭主。小藤次の得意先。

    「久留島通嘉(くるしまみちひろ)」
     豊後森藩八代目藩主。

    「高堂伍平」
     豊後森藩江戸下屋敷用人。小藤次の元上司。

    「青山忠裕(ただやす)」
     丹波篠山藩主、譜代大名で老中。
     様々な事件を通じて、小藤次と協力関係にある。

    「おしん」
     青山忠裕配下の密偵。中山新八とともに小藤次と協力し合う。

  • 読むなら正規の1巻から読むべき。小藤次さんがすごく神格化されてるんだけど、経緯を知らないのでその感覚についていけなかった。勿体無いことした。

  • 今のところ、残念ながらそれほど引き込まれない。

  • 新兵衛さん神隠し

    駿太郎、お夕が誘拐される

    小藤次の旧藩に危機

  • 2017.6.1(木)¥100(-2割引き)+税。
    2017.8.24(木)。

  • 出版社が変わって第一弾。

    あとがきを最後まで楽しみにとっておくスタイルなので、読みはじめて色々と混乱した。
    最初に誤植で御鑓拝借から3年(だったかな)になっている。
    え、それで三河屋蔦の三回忌ってどういうこと…?!となり、その後御鑓拝借から6年後だとあり、なるほどなるほど…と思っていたら駿太郎が10歳で???となった。

    国三さんも、前作では本家も分家も引き取りたがってる…という体だったけど、新しくは3年ほどしくじりのために修行させられた、となっていた。
    ふ~ん、そうきたか。
    そして怪しい異界のなんちゃらが新しい敵。
    そっちにいっちゃうのかーと思いつつも、話は安定して面白いですよ。

    ただ、この間読んだ「夏目影二郎」のほうでも、磐音のほうでも思ったのだけど、作者は主人公を巻き込まれ型にしておきたいようで、なにかのおりに主人公に「自分が望んだことではない」と言わせるのだが、これが気になって仕方がない。
    なんで人のせいにするのかな?
    一旦受けたのに、人に責められると「自分が望んだことではない」と言い出すのがちょっとね。
    引き受けてしまったのなら、腹くくったらええやん。
    人のせいかよ~と思ってしまうね、わたしは。

    親兵衛さんは、最後戻ってきて良かった。
    けど、敵とは関係ない異次元?への謎の神隠し…はっきりしなくてもやもやはするなぁ。

  • 新シリーズが始まってたの知らなかった。久々の小藤次、懐かしい。竹中さんとしか思えないけど ^_^

  • 何となく読了。登場人物の個性がいまいち。磐音シリーズのほうがまだはっきりしていた。

  • <1>神隠し 2016.12.15 読了

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著者プロフィール

佐伯 泰英(さえき やすひで)
1942年福岡県北九州市八幡西区生まれの小説家、写真家。日本大学藝術学部映画学科卒。当初は冒険小説や国際謀略小説を中心としたミステリー小説を執筆していたがヒットに恵まれず、編集者からの勧告に従って時代小説家に転身。初の書き下ろし時代小説『瑠璃の寺』がヒットし、以後作家活動は軌道に乗っていった。
代表作として、『陽炎の辻〜居眠り磐音 江戸双紙〜』のタイトルでドラマ化された『居眠り磐音 江戸双紙』シリーズ、『吉原裏同心』シリーズなど。

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