氷山の南 (文春文庫)

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  • 文藝春秋 (2014年9月2日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (608ページ) / ISBN・EAN: 9784167901851

作品紹介・あらすじ

新しい海洋冒険小説の誕生!



アイヌの血を引くジンは、南極海に向かう大型船に密航する。仕事を得て、氷山曳航計画を担うこの船に乗船し続ける彼を待つものは…。

みんなの感想まとめ

南極海に向かう大型船に密航した少年の冒険と成長を描いた物語は、さまざまな国籍のスタッフとの出会いを通じて、彼自身の表現力や成長を促します。アイヌの血を引くジンは、流氷に魅せられ、留学経験を活かして新た...

感想・レビュー・書評

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  • アイヌの血を引くジン
    北海道からニュージーランドに留学
    かつて一人で見に行った流氷に魅せられて
    南極海の氷を利用するために
    大きな氷山を曳航する船に密航
    あらゆる国籍のスタッフ達
    留学で培われたことを実行に移し
    自らをキチンと表現するジン
    仕事を得ていつのまにか
    重要人物となっていく

    翻訳の小説を読んでいるような文章
    それはみんなが英語で会話しているせいか
    きっと作者の頭の中では英語なんだろうな

    アボリジニのトミー、アイシストのアダム
    哲学的であり、さまざまな思想があり
    ジンは考え、ジムとともに成長していく

    自分が宇宙!

  • 育休明けでペースが落ちてしまったが、池澤小説7作品目。まさにこれから花開かんとする青年(いや少年?)のなんと清々しいことよ!甚だ単純な感想ではあるが、悩める四十男にとっては生きる励みとなった。ジンよ、頑張れ。僕も頑張るよ!

  • 面白かった。氷山を曳航する船に密航した少年の冒険と成長の物語。
    池澤氏の文体が短く簡潔で心地良い。
    さまざまな人に出会って、いろんな人の話を聞いて、行く先々でさまざまな体験をする様子は、まるでRPGのよう。
    それぞれのエピソードがつながっているわけではないので、次はどうなる?といったハラハラドキドキはないが、それが却って少年の日々の成長を間近で見ているように感じる。
    いろんな人がいて、いろんな意見があって、世界はできている。
    2017/04

  • 今の時代に密航? しかも氷山を運ぶ計画? と、冒頭から引き込まれる。
    新聞記者としてインタビューし、計画の詳細や人柄が明らかになっていく。
    パン作りを頑張る姿はほほえましい。
    科学的なアプローチ、宇宙とは、宗教や哲学、民族など、様々な問題を盛り込む。
    冒険小説であり、少年の成長物語。

  • 150302

  • アイヌの血をひく子が主人公で、アボリジニの画家がでてきたり、
    ギリシア人船長の名前がやたらと長かったり、それぞれの人物のキャラクターがとてもよい。
    池澤夏樹全開。
    「アイシスト」が印象的。
    断食する大人になる儀式での一体感や
    アイシストの聖堂でアボリジニの子が深い瞑想にはいるのは
    私の憧れの部分

  • 海洋冒険小説!主人公はプロジェクトの目撃者となり世界各国のそして各学問のスペシャリストと交流をはかる。解説にもあるように、日本人作家が日本語で書いてる小説にもかかわらず、海外小説の翻訳のような、日本語を喋ってるように思えない独特のリズムが面白い。自分はどこへ向かうべきか、決めるのは自分だけれど、きっかけはどこに転がっているかわからない。冒険、も自分次第。そんな冒険小説。たくさん散りばめられたエピソードが秀逸。

  • どのように生きるべきか?どのように自然と共生すべきか?
    というちょっと難しいことを考えさせる小説でありながら、
    冒険小説やミステリーのようなワクワク感もある、読んでて楽しい本です。
    すごく価値のある本だと思う。
    読めて良かった。

  • 【新しい海洋冒険小説の誕生!】アイヌの血を引くジンは、南極海に向かう大型船に密航する。仕事を得て、氷山曳航計画を担うこの船に乗船し続ける彼を待つものは…。

  • 南極の氷山を曳航して、水資源として利用しようとする計画を担う船にこっそり乗り込むジン。様々な国籍の乗組員や港で知り合ったジムと交流する中で色々な経験を積む彼は少しずつ人として出来上がっていく感じがする。

  • 解説にもあったけれど、多国籍な人たちが一つの船で協力したり、主人公と関わったりするのがとても清々しい冒険小説だった。

  • 池澤夏樹の視点が基本的に大好きなせいか、とても楽しく読めた。テーマも大きく、ちりばめられたエピソードも楽しい。風力発電のお話とともに大好きな本になりました。

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著者プロフィール

(いけざわ・なつき)
作家。1945年、北海道帯広市に生まれる。小学校から後は東京育ち。30代の3年をギリシャで、40~50代の10年を沖縄で、60代の5年をフランスで過ごす。ギリシャ時代より、詩と翻訳を起点に執筆活動に入る。1984年、『夏の朝の成層圏』で長篇小説デビュー。1987年発表の『スティル・ライフ』で第98回芥川賞を受賞。その後の作品に『母なる自然のおっぱい』(読売文学賞)、『マシアス・ギリの失脚』(谷崎潤一郎賞)、『楽しい終末』(伊藤整文学賞)、『静かな大地』(親鸞賞)、『花を運ぶ妹』(毎日出版文化賞)など。その他、自伝『一九四五年に生まれて――池澤夏樹 語る自伝』(聞き手・文 尾崎真理子)、編著に『池澤夏樹=個人編集 世界文学全集』(全30巻)、『池澤夏樹=個人編集日本文学全集』(全30巻)などがある。

「2026年 『遙かな都』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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