ブーメラン 欧州から恐慌が返ってくる (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2014年9月2日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784167901950

作品紹介・あらすじ

『マネーボール』『世紀の空売り』に続く痛快金融ノンフィクション



サブプライム危機で大儲けした男たちが次に狙うのは「国家の破綻」。アイスランド、アイルランド、ギリシャ、ドイツ、そして日本。

みんなの感想まとめ

金融危機の背景に潜む国々の事情を深く掘り下げた本書は、アイスランド、ギリシャ、アイルランド、ドイツの国家財政の破綻を通じて、世界の金融システムがどのように繋がっているのかを浮き彫りにします。読者は、各...

感想・レビュー・書評

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  • アイスランド、ギリシャ、アイルランドと国家財政が破たんした各国の事情の次になんでドイツと思いきや、破たん国家の背景でドイツの銀行が。う~ん。こんな風に世界はつながっているのかぁ。 目からうろこでした。
    序章の欧州危機を見通していた男の話はもっと知りたい。 しかもそれがテキサスに、、
    世の中知らないこと多いと改めて考えさせられた。

  • 翻訳は2014年63歳という若さで亡くなった東江一紀、解説は藤沢数希という「かずき」コンビなので、読まないわけにはいきません。作者は映画にもなった「マネー・ボール」をはじめ、金融の知識と経験を活かした話題作を量産するマイケル・ルイス。

  • リーマンショック後における欧州での金融危機について記した本。
    アイスランド、ギリシア、アイルランド、ドイツの状況が描かれています。
    個人的にはもう少し掘り下げて書いた方が良かったのではないかと感じました。どの国も掘り下げれば種々の話しがあるはずで、本書の記述は淡白な感じがしました。
    後日談的にアメリカ・カリフォルニア州のことが記載されていますが、この話はこれとして一つのノンフィクションとして成立するので、掘り下げた方が良かったのではないかと思いました。

  • 次の教皇への危惧を語っているだけに見える。

  • 「マネーボール」のマイケル・ルイスがマネー繋がりで、こんな地点まで到達していたとは!ただ、相変わらず固定概念に囚われている文化に対する、軽やかな辛辣さは相変わらずですが。ギリシャ、アイスランド、アイルランドの明日なき暴走、ドイツの偏執狂的なストイシズム、そしてアメリカの脳が壊れたような消費欲の連関。本書では名前が挙がるだけで、取材対象には入らなかったスーパー赤字国家、日本についてもし一章割かれていたらどんな感じか?怖いもの見たさで、読みたい!

  • マイケル・ルイスらしい皮肉を含んだギャグもありつつ、アイスランドとギリシャの話は面白く読めた。

  • 【『マネーボール』『世紀の空売り』に続く痛快金融ノンフィクション】サブプライム危機で大儲けした男たちが次に狙うのは「国家の破綻」。アイスランド、アイルランド、ギリシャ、ドイツ、そして日本。

  • アイスランド、アイルランド、ギリシャ、ドイツ、そして日本…。筆者がこれらの国々を回って目にしたものは、巨額のマネーをめぐる人間の『悲喜こもごも』。それはやはり自分にとっての大事なテーマだと思いました。




    この本は自身が金融業界出身の筆者が書いた世界経済に関するノンフィクションです。やはり筆者の真骨頂はこういう話に尽きると思います。

    ここでは筆者自身がアイスランド、アイルランド、ギリシャ、ドイツ、そして日本を自らの足で回り、現地の人に話を聞き、考察を重ねるもので、
    『見たこともない巨額の金が押し寄せたとき、その金が引き潮のように消えてしまったとき、人間はどう狂うのか、国はどう変わるのか』
    主にヨーロッパの金融危機とその後の人々が描かれておりますが、やはりカネにまつわる
    『悲喜こもごも』
    はわれわれの身近なことになっており、遠いところで起こっていることが瞬く間に全世界を駆け巡っていくということはもはやいうまででもないことでしょう。

    アイスランドでは今まで魚を捕っていた漁師達が金融業に転職し、あたかも国中をあげてひとつの『ヘッジファンド』の様相を呈し、潮が引くようにマネーが去っていくとそこにはペンペン草も生えず、ただただ巨額に膨れ上がったデリバティブの損失を目の当たりにするしかない様子や、目の前に展開される修羅場にひたすら耐え続けるアイルランドの人々。

    ギリシャでは公務員の給料が民間の三倍であることを皮切りに、数々の手厚い保護を受け、さらには国全体が抱える借金を正確に把握できない状態にしてユーロ経済に参加し、あとからあとから出てくる国の負債に心身をすり減らす人々。

    ドイツ。僕はこれが一番印象に残っているのですが、ドイツ人の国民性で(あくまでここに書いてあることです)
    「糞と泥と肥やしとケツ」
    に関することがやたらと多いことから始まって、自国では国民に投機的な経済をさせない一方で、他国にはどう考えても焦げ付きそうな話に平気で金を貸す。

    その論理は表向きには
    『潔癖と秩序に取り憑かれながら、汚物と混沌を愛でる人間が、面倒なことに巻き込まれないはずがない』
    という言葉に集約されていて、ここは何度も爆笑しながら読みました。

    終盤のアーノルド・シュワルツネッガーと筆者の『朝の自転車』の場面は彼のパーソナリティーが透けて見えるところもあって面白かったです。最後に自分たちの中にも『ギリシャ』が存在しているのではないかと思いつつ。筆者の言うように恐慌がブーメランのように帰ってこないことを祈りつつ、ここで筆をおこうかと思います。

    ※追記
    本書は2014年9月2日、文藝春秋より『ブーメラン 欧州から恐慌が返ってくる (文春文庫 ル 5-2)』として文庫化されました。

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