その女アレックス (文春文庫)

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感想 : 1368
  • Amazon.co.jp ・本 (457ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167901967

作品紹介・あらすじ

あなたの予想を全て裏切る究極のサスペンス!監禁され、死を目前にした女アレックス――彼女の心に秘められた壮絶な計画とは? 英米ミステリ界を戦慄させた驚愕と慟哭の傑作!

感想・レビュー・書評

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  • アレックスに対して同情から始まったはずの自分の感情がコロコロ変わるのがどうしても面白くて
    作者様に踊らされている感に終始酔いしれました。
    同情やら怒りやら気持ち悪さやら痛さやらもどかしさやら悲しみやら
    1冊でここまで感情をフルに活用する事ってあるのでしょうか。
    読み始めて直ぐに「あ、これは多分凄い作品だ」となったのでラストをより良いものにすべく、なるべく先読みはしないよう頭をセーブしながら目の前の文章を追う事に専念していましたが
    なんのそんな心配は無用でしっかりと「ソーユーコトカ...」となれました。
    種類としてはイヤミスですね。ただこれはこの終わり方でないといけない、ハッピーエンドに中指を立ててもらいたい。

    読了後ほぇ〜と椅子の背もたれに寄りかかりふぅと一息はいて、すっげ..となりながら本を閉じたのは私だけじゃないと思います∠( ˙-˙ )/

  • どんでん返し系のお勧めにあったので、読んでみた。
    始めの辺は、おもんないから読むの止めよか悩んだけど、途中から面白くなって来た!
    話は二転三転。
    アレックス。はじめは、被害者かなと思ってたら、加害者やん!
    でも、やっぱり違うか…
    って感じ。
    でも、アレックスの境遇を考えると悲しすぎて…
    警察は、後手後手で、アレックスに振り回されてる感じやけど、コツコツと真実を追っていく。
    まぁ、何という壮絶な女性やな。でも仕方なようにも思う。
    個人的には、結構楽しめました。少し長いけど^^;

    最後にある
    「われわれにとって大事なのは、真実ではなく正義ですよ。」って言葉が心にずしりと…

  • 史上初の6冠達成、アマゾンでもベストセラー1位の話題作です。
    確かにスピーディでスリルがあり、面白いですよ。

    パリで深夜に女性が誘拐されたという目撃情報が警察に寄せられたが、誘拐されたのが誰なのかもわからず、捜査は難航します。
    捜査の指揮を執るカミーユ・ヴェルーヴェン警部には、かって妻が誘拐されて亡くなったという辛い過去があった。
    ヴェルーヴェン班の面々がなかなか個性的でバランスよく、素敵です。

    見知らぬ男に監禁された女性アレックス。
    派遣の仕事が終わったところをさらわれたため、身近な人も彼女が誘拐されたとはなかなか気づかないでいた。
    アレックスは必死で脱出を試みるが‥
    警察側と交互に描かれ、緊迫した状況に。

    その後、思いがけない展開へと、発展していきます。
    無関係にも見える事件が起きて‥
    ‥この先を書いちゃうわけにいかないよねえ‥
    アレックスとは何者なのか?と思わせるタイトル。
    確かに‥

    カミーユはなんと145センチという小柄。
    フランスでは警察官になる条件に、身長は入ってないんですかね。
    カミーユの実母が芸術家で、才能溢れてはいても普通の母親らしさはないため、息子のカミーユは愛憎半ばする感情を抱いていました。遺作をすべて売り払おうとするのです。
    過去の事件のトラウマを乗り越えられるのか?という問題も。
    カミーユが探偵役の作品は、シリーズとなって他にもあるようです。

    この作品は、何より構成が凝っていて、文章も切れ味よく、翻訳もいいですね。
    ミステリ読みなら必読。ただ事件は陰惨なので、怖い話が読めない人には無理ですけど‥
    描写は書き込むところとアッサリ通り過ぎるところと加減してあります。

    著者は2006年作家デビュー。
    小説を書くことを何年も教えていた人なので、読む人に衝撃を与える新鮮な作品を作り上げてのけたという、これはなかなか出来ないこと。
    お手本のようなヒット作ともいえますね!

  • 非常勤看護師のアレックス。食事を終えた帰り道、突然、ある男から誘拐される。そして木箱の中に閉じ込められ、監禁と拷問がはじまる。ついに極限状態のアレックス。救助は絶望的。この時点でまだ物語の半分にも満たない。これがいつまで続くのか、ページをめくる読者も拷問にちかい心情へ追いやられる。しかし、ここからまさかの展開へ。グロい表現は耐えがたい面もあるが、かなり読み手の感情を揺さぶるトリッキーな小説だった。日本語訳も非常に読みやすい。【印象的な言葉】“手放し難きを手放せば、得難きを得る”

  • なんとも生々しく、後味の悪い事件。
    主人公の刑事の、母親のエピソードが間に挟まれ、後半、事件の暗い事実が明らかになるにつれて、主人公の母親のエピソードが暖かくなるのが対照的で、印象深かった。

    被害者であり容疑者でもあったアレックスの感情があまり詳しくは描かれず、最後に一気に過去を明らかにすることで、彼女の真の感情を読者に想像させるストーリー展開が、刑事達と同じ視点に立つことができ、面白かった。

  • この著者初読。凄惨な描写が多く躊躇したが、主人公達のキャラクターとやりとりが楽しくて一気読み。

  • その情報を出さず進めるなら何でもありだよね。というのが正直な感想。

    読者の感情をひっくり返してゆく展開ではあるが、無理やりすぎてちょっと......
    あくまでエンタメ作品として。内容は決して笑えるものではない。

    伏線回収というよりも、ミクロの視点からマクロへ拡大していくこと、読者に新たな情報を与えてゆき、印象を上書きしてゆくことで、全体像が見えてくる。

    アレックスの主観で物事が進む場面では、肝心な部分が最後まで不自然に隠されている感は否めない。明らかに主観で物語を進めながら、読者に対して、主人公のソレを隠すのは、さすがに無茶ではないか。序盤のアレックスと後半のアレックスでは、同じ人物として描けていない。後付け情報が多すぎる。何でもありになっては白けてしまう。

    兄への復習は、早い段階で毛髪についての伏線もあり、他殺に見せかけた自殺ということで納得。

    読了。

  • 本著は、カミーユ警部シリーズの2作目です。1作目「悲しみのイレーヌ」、2作目「その女アレックス」、3作目「傷だらけのカミーユ」という順番です。

    できれば、1作目から順番に読んでいったほうが楽しめると思います。

    本著は、タイトルにあるアレックスという女性が誘拐されるところから始まり、いきなり読者に緊張感を与えます。加えて、主人公アレックス視点と警部カミーユ視点が短い章で交互に繰り返され、始めからぐいぐいとストーリーに引き込まれます。

    さらに、すぐさま予想もつかない展開が起こり、先が気になり一気に読み進めさせる構成に、唸ってしまった。

    しかし、欲を言えば謎を解き明かしていく過程にもうひとひねり加えてくれたら、最高だった。もう少し酔わせて欲しかった。

    また、最後は「こんなのアリ?!」という展開になりますが、内容が陰鬱だった分、読後感は爽快な気分にさせてくれ、自分としては納得の最後でした。

    私は本著を最初に手にしてしまったため、完成度を求めてしまったがために評価は4点とさせていたあだきましたが、1作目を読んだら、また変わってくるのかもしれません。1作目と3作目を早く読みたいと今はワクワクしています。

  • 2020.10.14 再読
    誘拐された女は何者なのか。本当の加害者そして被害者とは。スピード感のある展開。最後の結末がすごく好き。裁かれない罪だとしても、罪は償われるべきだと思う。

  • 翻訳された小説を読むのは初めてだったので最初の数ページは違和感があったけれど、序盤から怒涛の展開だったため、すぐに気にならなくなった。しかも、その後はどんでん返しに次ぐどんでん返しで、読むのを止められない。

    フランス文学だからなのか著者の特徴なのか、服・絵画・食の描写が多くて、それも好みだった。特に外食の風景をイメージするとフランスに行きたくなる。

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