理系の子 高校生科学オリンピックの青春 (文春文庫 S 15-1)

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レビュー : 27
  • Amazon.co.jp ・本 (437ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167902155

作品紹介・あらすじ

成毛眞氏、堀江貴文氏絶賛、感動の科学ノンフィクション世界の理系少年少女が集まる科学のオリンピック、国際学生科学フェア。そこに参加するのはどんな子供たちなのか? 感動の一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 邦題の違和感は無視して中身重視。必要は発明の母的なものから、知りたい、作りたい、世に知らしめたい、仮説を実証したい、などをエネルギーに変え、様々なテーマに取り組んだ彼ら彼女らがとにかく熱い! 1編が概ね30頁前後でまとまっているので飽きずに読める。真剣に打ち込む人には、必ずと言っていいほど協力者が現れるものだ。お気に入りは“核にとり憑かれた少年”“ロリーナの声に耳を傾けて”かな。自分が親なら核融合炉を作ろうとしている子を止めるだろう...。周囲の素敵な大人たちにも感動。

  • 書くべきよき素材が見つかれば、その本が面白くないわけがない。
    日本でも、数学オリンピックの話はよく耳にするが、科学オリンピックはそれほどでもない、毎年、日本からも出場者&受賞者がいるにもかかわらず。
    そして、我々の生活を変えるような大発見の芽がこの大会にはある。
    この本は若き科学オタクたちがなぜその課題に興味を持ち、そして成果をだせたのかを追跡したドキュメンタリーです。
    そのエピソードの数々は、ふとした偶然のきっかけでつかみ取ったセレンディピティものものもあれば、必要に駆られて発明しなければならなかったものもあり、登場人物(家庭環境)それぞれに独自の物語があることがわかります。

    家族が信仰している宗教で不浄なものとして忌み嫌われていた病気、ハンセン病にり患した少女のとった行動力(知識は力だと考え、事実を武器に恐怖と闘う)にはやはり頭が下がりましたし、第2のビル・ゲイツと呼ばれた天才少年は牧場で暮らす自宅学習組だったこと、しかもリンカーンやアインシュタイン、フランクリン・ルーズベルトやプリンストン大学長もみなそうだったことなど意外な事実のオンパレードです。

    一読して思ったことは、子供の好奇心の芽をできるだけ潰さず育てる環境さえあれば、子供は勝手に学んでいくということです。そこにはもちろん、タイムリーな協力者や指導者、理解者という存在が必要不可欠な要素ではありますが、自分の研究が何らかの形で社会の役に立つという研究対象さえみつかれば、子供は自分で道を切り開くことができるということです。
    また、少子高齢化を迎える日本であるがゆえに、より高度な技術(科学)立国を目指すべきで、若いうちからこうしたイベントで研究の楽しさや目標を与えてあげるのも大人の役目だと感じました。内部留保ばかりを積み立てる日本企業のやるべきことがこの本には書かれています。

  • 高校生による科学オリンピック、インテル国際学生科学フェア。予選を勝ち抜いて世界から集った少年少女たちのここに辿り着くまでの軌跡を追ったノンフィクションです。
    少年たちの生い立ち、境遇は恵まれている子ばかりではないし、実験研究を行う体制サポートなど決して満足いくものばかりではありません。けれど、器具機材がなければ作ればいいし、逆境を研究の対象にすればいいじゃない。そんな彼らの理科に対する熱情や探求心は本物です。そして彼らの研究にかける想いはサポートする大人たちを引き寄せます。
    逆にいえば、彼らの研究やこれからの科学の未来を担う子どもたちを育て伸ばしていくには、科学に対する理解のある大人たちの支えや研究環境が必ず必要になるということですよね。
    そして、どの子どもたちの親も、彼らの実験や研究に対する一抹の不安を抱えながら、そこはぐっと堪え彼らが思う存分研究に没頭できる状況を作り出しています。危ない実験でも、頭ごなしにやめさせる親は出てきません。同じ親としてついつい口うるさくしてしまう私には、最大級の見習わなければいけない態度です。
    そしてそれは大学という学びの場でも言えることで、例えば大学の食堂の電子レンジを実験に使った際、爆発させてしまった少年に対し、一方的に処分するわけでもなく、彼に24時間いつでも使用出来る実験室の鍵を渡すことにした大学側の対応はさすがだなぁと感心しました。
    さらに言えばこれらは全て外国での出来事なのです。日本にも理科好きの少年少女はいるわけで、とても優秀な研究結果を残している子もいるのだから、ひとりひとりの個性や探求心を伸ばす教育が日本でも、もっともっと広がり増えてくれればいいですよね。

  • 先週の日曜日、近所のスタバで午後2時から読み始めた。
    「ゴキブリは携帯電話ほどの大きさだった。最優先扱い郵便で生きたまま、送られてきたものだ」という書き出しからはまってしまい、気付いたら、4時が過ぎていた。

    原題は「サイエンス・フェア・シーズン」。アメリカでは盛んなイベントで、簡単に言えば、中高生が科学の自由研究を出品し、その成果を競うコンテスト。本書で取り上げているのは、「インテルISEF」と呼ばれているもので、賞金額は総額で400万ドルを上回るらしい。
    中高生の自由研究といっても「核融合炉の製作」、「ハンセン病の真実に関する研究」、「馬を通じて、心を癒すホースセラピーの研究」、「蜂群崩壊症候群の研究」など、想像を絶する内容が並ぶ。

    本書は研究テーマの解説ではなく、サイエンスフェアに挑んだ少年少女たちの生い立ちから、研究テーマを選んだ背景、研究に一心不乱に挑む姿を描くノンフィクション。そこには、家族や友情の物語、あるいは企業や偏見に挑戦する彼らの果敢な物語がある

    スポーツでも芸術でも、一生懸命に挑む姿は良いものだ。本の帯に「感動と感涙の実話」とあるのは、決して大げさな宣伝文句ではない。
    ハンセン病に自らが罹病してしまったBBという少女が、根拠のない恐怖や誤解を根絶やしにするため、懸命にハンセン病の真実を求めようとする描写を読んでいたら、不覚にもスタバで泣いてしまった。

    書評サイトHONZが選ぶベスト1。文庫になったのは、ありがたい。一食抜いても、絶対おすすめの★5つ。

  • 若くて才能を開花できたということなのだが、それを助ける周りの環境が整えられているということがうらやましい。

  • 邦題、なんとかならないですかね。中身はなかなかおもしろくて、刺激を受けました。自分もがんばろうという気持ちに、少しだけ、なれました。アメリカのサイエンスフェアに日本人も参加しているんですねえ。(2020年1月8日読了)

  • とても面白かった。
    親の視点で言うと、個性を認め、個性を伸ばすスタイルの重要性に思い至る。
    何かを不思議がる気持ちを大事にし、根気よく追いかけることのなんとカッコ良いことか。

  • 小説以外でのおすすめ聞かれたら間違いなくこれ勧める。科学本ではなく子どもたちが夢を実現していく話としても秀逸だと思う。

  • カツクラより読んでみたいと手に取る。
    科学を勉強するこの全てが学校でと言うわけではないことを知った。
    キャンピングカー暮らしをする子の話。
    刑務所に収容されている子、両親のせいで酷い家庭環境の子。
    普通に学校に行っていることが珍しい位に思える。
    それでも研究の原動力は「誰かのために」「知りたい」というものなのは同じことを知る。

  • 「外国の本っておもしろい! ~子どもの作文から生まれた翻訳書ガイドブック」の「2. 科学」で紹介されていた8冊のうちの1冊。

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