西川麻子は地理が好き。 (文春文庫)

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  • 文藝春秋 (2014年11月7日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784167902216

作品紹介・あらすじ

読めば地理の楽しさを学べるユーモアミステリー



「世界一長い駅名とは」「世界初の国旗は?」などなど世界地理のトリビアで難事件を見事解決。地理マニア麻子の地理推理事件簿。

感想・レビュー・書評

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  • ミステリーの切り口が新鮮で面白い。西川麻子は教材開発会社の地理担当で、恋人の刑事の尾谷和寿が持ち込んでくる事件を、得意の世界地理の知識を駆使して鮮やかに解いたり、解決の糸口を与えたりする。殺人事件が多いが、全体的に主人公の明るい人柄を反映して、ほんわかしているし、へえっーと思う地理の知識が増えて、なかなか楽しい。6編。

  • 《「好き」を追求する大人達》
    ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
    「好き」を仕事にするって、どうやるんだろう?

    地理苦手なんだけど、なんで勉強しなきゃいけないの?

    自分のやっていることに充実感を見いだせない。なんで自分は働いているんだろう?

    こんな疑問をお持ちの、少年少女、そして社会人の紳士淑女の皆さん。
    今回は「好き」を、そして塾や学校で習ったことを応用した仕事にしている人の生活を、少し覗いてみませんか?

    今回の主人公は、地理好きが高じてテキスト出版社で中学生向けの地理テキストの編集を行う女性、西川麻子。恋人の若手警察官、尾谷和寿に頼られる彼女は、持ち前の地理の知識を使って、事件のヒントを彼に提供しています。
    ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

    国旗の話、日付変更線の話、地図記号の
    話、動物の話等かつては塾講師もしていた麻子の「講義」こと地理のトリビアは分かりやすく面白い話ばかりで、大人の私でも思わず惹き込まれてしまいました。

    また、麻子以外にも、和寿の警察の仕事にかける情熱や、各話の中で様々な人達がそれぞれの職業にかける情熱を垣間見られるのも良いところ。
    読めばきっと地理が少し楽しくなって、自分が夢中になれることを見つけたくなるんじゃないかなと思います。
    あなたが夢中になれることも、もしかしたら今学んでいることや、なんとなく取り組んでいる身近なことの中にあるかもしれません。

    【ひとりごと】
    温かくて、時に少し切ない師弟関係や愛情関係が描かれる中で、「恋人」であるはずの麻子と和寿の関係があまりにもあっさりし過ぎているのが気になりました。
    いくら仕事が好きだからといって、デート中にも仕事の話をし、恋人を情報屋のように使うものでしょうか?
    そんな人から「授業が好きだ」と言われたところで、私なら素直に喜べないなと思ってしまいます。
    これなら恋人以外の関係の方がまだしっくりくるなと思ってしまうのですが、これには何か理由があるのか…?

    面白いのですが、どこかモヤっとした読後感が残るお話でもありました。
    続編や姉妹シリーズも合わせて読めば、ふたりについて何か分かるのかも…?

  • 地理の教材編集者が持前の地理の知識を駆使して事件を解決する探偵”的”なお話し。地理の知識が刑事事件の解決に寄与するという展開は新しいといえば新しいのですが、残念なのは登場人物それぞれの能力と立ち位置の組み合わせがイマイチな感じがして、どれも中途半端な印象を抱きました。
    ・麻子:
    地理の知識はさすがというべきレベルですが、いかんせん刑事ではないため主人公であるにも関わらず事件解決への関わり方が受け身にならざるをえない
    ・尾谷:刑事という立場であれば麻子より能動的に事件解決に関与できる立場だが刑事としての能力はまだまだ
    ・中沢警部:
    物語的には麻子、尾谷につづく第3の登場人物という立場、であるにもかかわらず、その推理・洞察力には目を見張るものがあり、事件解決への影響力という点では3人の中ではもっとも大きいかも(主人公の麻子をしのぐのではないかと)

    という状態で非常にアンバランスな感じで”軸”になる人物が不在なんですね。そのせいか、読み進めるなかで自分をどの登場人物に投影させる(=その登場人物の視点で物語を読む)のがやりにくいというか、投影対象が定まらないといいましょうか…。そのせいか、収録されている話しのなかで唯一事件ではない「大将の地図記号」だけはそういったアンバランスさを感じずに読むことができ、このストーリーがもっとも心に残りました。特に大将の想いと子供たちに残したものが”器”だったというオチは寿司屋の大将らしい”粋”があらわれていてよかったです。
    一方、事件を起こす犯人側の心の内面や事件を起こすに至った葛藤などは非常に人間くさい一面が描かれており、この点における構成は良いのではないかと思いまして、星は3つにしました。

  • この作家さんのミステリは何冊か読んだけど
    どれもキャラや舞台の設定がユニーク。
    今回の探偵役は教育系の出版社で
    地理の参考書を作っている編集者女子。
    事件はだいたい刑事の彼氏が持ってくる。

    全部で6話、犯人は早めに判明する倒叙形式。
    なので、麻子が解き明かすのは
    不可解な現場の謎や、犯人特定の決め手となる証拠。

    大富豪が残したメッセージとオーストリア国旗。
    犯人のアリバイとキリバスの土産物。
    テーマパークを経営する姉妹とパナマ運河。
    パズル作家と世界一長い名前の駅。
    遺産相続に関わる地図記号の秘密。
    研究者とある湖の特性。

    5番目の地図記号と遺産の隠し場所の話が
    私は一番おもしろかったです。ニヤリ。

  • 完全犯罪に果敢に挑むのは、『地理』をこよなく愛する地理ガール探偵『西川 麻子(にしかわ まこ)』。

    真っ赤に塗られた密室の殺人現場や、遺言状に隠された地図記号の謎、アフリカ タンザニアにある赤い死の湖、などなど。

    短編が6編収められており、それぞれ世界地理の知識無くては、解けない難問揃い。

    ストーリーは、あまりシリアスにならず、軽い文体でスラスラ読め、豆知識も付きます。

    最初に犯行シーンが描かれる『倒叙ミステリー』の書き方は、古畑任三郎や福家警部補などと同様、個人的には大好きです。

    なお、警察官が民間人に捜査内容を漏らすのは、ご愛嬌でしょうか?(笑)

  • いくら恋人とはいえ、主人公の麻子に捜査状況をベラベラ話してしまう刑事ってどうなんだろと思わなくもないがそこは置いておこう。

    テキスト編集者という聞き慣れない職種の麻子か、得意な地理の知識を使って難事件を解決していく。

    随所に地理の面白いうんちくが披露されているので、そこが面白い。全体の 構成としては、そのうんちくを披露する為に全ての事象が進んでいる感が強すぎ。

    しつこいぐらい言及される警部の鳩時計のくだりは正直ウザイ。ウザいくせに 最後までなんで持っているのかは明かされなかったが、続刊があるらしいのでそっちで明らかになるのかな?

    話としては地図記号の話が一番良かった。

  •  ライトミステリーの気軽さに地理のトリビアがトッピングされていて、ちょっとお得感(笑)があっていい感じ。
     主人公が地理の学習用テキストの編集者というピンポイントな職業なのも面白く、次回があるなら主人公の仕事場や同僚と事件が絡んだ話があるといいのになぁ。

  • 地理の知識で解決する推理小説の短編集で、ちょっとありえないけど、謎解きは面白い。短編なのがもったいない気もする。

  • 地理ミステリいいですね。さらっと読める1冊。

  • 地理のトリビアを用いて事件を解決していくところが新鮮でおもしろかった。
    世界地理をもっと勉強したくなった!

  • 浜村渚シリーズ同様、登場人物の気持ちの起伏はわかりづらい
    でも、地理についてよく知っていることからマニアックなことまでが織り交ぜられて出てくるので、「今度は地理の本を読もう!」と読書の意欲を沸き立たせてくれた。

  • 「国語、数学、理科、誘拐」での麻子は思い出せなかったけれど、さくさく読めた。知識がなくても楽しめた。一話一話の長さも途中で飽きたり集中が削がれたりしない丁度良さだった。食べ物も美味しそう。

  • 教育系出版社に勤める西川麻子が地理の知識を駆使して謎を紐解く連作短編。『国語、算数、理科、誘拐』のスピンオフにして作者の本職たる社会科をフィールドにしたミステリです。被害者が犯人の行動を正確すぎるほど予期していたりご都合主義な部分が拭えず厳密性に拘るならつつける要素は余りあるほどなれど、ダイイングメッセージからアリバイトリック、ホワイダニットまで地理と絡ませた着想とバカミスじみたアイディアは嫌いじゃありません。暗号ものの「大将の地図記号」が収録作ではベストでしょう。

  • 図書館で見つけて。
    軽い気持ちで読めるライトミステリ~。地理のトリビアがちょこちょこ入ってくるのが面白い。

  • 多少は地理に興味持つきっかけになるかな。と思って読み始めた。何も考えないでサクサク読みたいときにはいいかもしれない。私好みではなかったが、地理や世界に関する蘊蓄は面白いと思った。

  • 地理や雑学が好きな人の為のミステリー。地理に関わることをこれでもかと入れ込んで、無理やりにでもミステリーに繋げていく。読物としては面白いけれど、地理に興味がない人は面白いのだろうか…。軽い気持ちで読めるけれど、地理の知識は相当コアなものが出ていて、地理好きには良い読物でした。

  • 地理の知識によって、事件が解決するというなかなか新発想な本だと思いました。例えば、キリバスはハワイより1日早い時間を過ごすているんだーとか思ったり、イギリスに世界一長い駅名があるんだーなどと思いました。

  • あっさりと読める作品っていう感じ。へーっていう豆知識がいっぱい。高校で地理を選ばなかっただけに新鮮でした。よく地理と絡めた事件を思いつくなーって思いました。

  • 大ざっぱに言うと、「浜村渚」シリーズの地理版でしょうか。「国語算数理科誘拐」という、学習塾を舞台にした誘拐事件の物語がこれより前に出ているのですが、その作品に登場する西川麻子が探偵となり、世界地理の知識で事件を解決します。でも浜村渚シリーズとは違い、いたって普通の世界の話です。
    「…誘拐」で塾の講師だった西川麻子は地理の教材を作っています。恋人は刑事。地理の知識が必要な事件ばかりが起こり、捜査に行き詰まった恋人に助け舟を出すと、成り行きで地理の講義をネット経由で行う展開に。個人的には数学よりもわかりやすく、かつ安心して読めました。シリーズ展開への期待が膨らみます。ちなみに「国語算数理科誘拐」、私は先に読みましたが、読んでいなくてもあまり関係ない気がします。

  • 地理のトリビア…というか授業ではあまり取り上げられない地図記号や国旗のなりたちや意味を用いたミステリ。

    渚ノートみたいなフィクション設定じゃないので、家族でもない民間人に捜査内容を教えるのかとか、わさびいれに使われてる陶器に2000万の価値がそのまま残るのかとか鳩時計は結局何とか、気になる点は多いけど、地理の豆知識が増えたみたいでちょっと面白かった。
    さらっと読むのにちょうどいいかな。

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著者プロフィール

1980年千葉県生まれ。2009年『浜村渚の計算ノート』で第三回講談社birth小説部門を受賞しデビュー。「ブタカン」「西川麻子」「猫河原家の人びと」などシリーズ多数。2019年刊行の『むかしむかしあるところに、死体がありました。』が各ミステリーランキングや書店年間ランキングにランクインし、本屋大賞にもノミネートされた。

「2023年 『あかがみんは脱出できない(1)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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