- Amazon.co.jp ・本 (367ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167902407
感想・レビュー・書評
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中山七里は面白い。
帯にはどんでん返しと書かれていたけど、そうなんだぁと思っただけだったかな。というか、そうした必要性があまりなかったような。
理路整然と犯罪を捉えて推理していくのは気持ちいい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
新米刑事が女子大生に事件の相談をして,女子大生のおばあちゃんが安楽椅子探偵する連作短編集。
ユーモアミステリっぽいがおばあちゃんの発言に深みがある。
このオチはどうにかならなかったのだろうか・・・。 -
多面的だと思っていた正義は、
本当はもっと単純で良いのかもしれない。
葛城の正義がどんなに幼稚だとしても、
その正義を支持したいしそこに寄り添いたいと思う。
きっと近くにいる人を救うことが正義であり、
正義が発揮されるときには救われる方も能動的に手を伸ばす必要はある。
正義には双方向の心の機微が必要に感じた。 -
表紙やタイトルを見た感じでは、何となくほのぼのとしたユーモアミステリをイメージする。少し頼りない若い刑事と、純情な女子大生という組み合わせもそうだし、その捜査の話を聞いて謎をとく安楽椅子探偵が女子大生のおばあちゃんというのも、実になんというか、狙いすましたようなパターンと感じる。
読んでみると少し驚く。確かに、ある種のほのぼのした感じはある。刑事と大学生の恋模様も、なかなかくすぐったくてよい(案外急展開でそれには驚いた)。しかし、この連作短編の眼目は、実は硬骨なおばあちゃんの口から語られるさまざまな言葉ほかならないと思う。そしてそれは、突き詰めて言えば、「正義とはかくあるべきだ」という、きわめて実直な提言だと思う。
本格ミステリとしてもまずまずのレベルと思う。ありがちなトリックながらうまく使いまわしている、という感じだろうか。 -
自宅に居ながら難解な事件を推理。
でも、そのおばあちゃんは少し訳ありで。
警察官と女の子の恋愛事情も楽しいミステリ。 -
今回はいつもの中山七里作品と違うどんでん返しが用意されていた。そのどんでん返しは涙も誘う仕上げになっている。
中山さんの数々の作品に登場する人物が何人も出てきて、それもまた楽しませてくれた。また、今回の作品では人生の教訓ともいえるものをたくさん提示してくれている。
またまた中山七里ファンになってしまった作品といえる。 -
さすが、中山七里の一言。タイトルを読むと静おばあちゃんが主人公かと思いきやさにあらず。いろんなミステリーが鏤められていて、飽きずに完読。あとがきにシリーズものがあるとのこと。そちらも読まねば。
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久々に気持ちの良い騙され方をしました
全体的に読みやすいのと、主人公をはじめ
気持ちの良い人物が多いですね -
ひょうひょうとして刑事と言うより旅行会社の添乗員みたいな主人公、落ち着いてるけど鋭い女子大生の円、それにいつも冷静な静おばあちゃん。
ほっこりする3人のキャラに相反して結構難解な事件。最後のどんでん返し、今回はちょっと?でしたが、面白かった。