信長の血脈 (文春文庫 か 39-9)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 27
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  • Amazon.co.jp ・本 (386ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167902506

作品紹介・あらすじ

『信長の棺』著者、渾身の文庫オリジナル信長の守役・平手政秀自害の真の原因は? 秀頼は淀殿の不倫で生まれた子か? 島原の乱の黒幕は? スリリングな歴史ミステリー。

感想・レビュー・書評

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  • ①平手政秀の切腹、②豊臣秀頼の父親は?、③島原・天草一揆の背後にあったものは?についての短編集。
    ①では突然死した信秀から嫡男は信長とする事を聞いていたことを一命を賭して証明する政秀、②では秀頼のよく似た歌舞伎役者を調べる片桐且元、③では島原・天草一揆が発生するまでの経緯を元に描かれている歴史ミステリーである。

  • 短編集。信長の脇役達、平手政秀、伊吹山、秀頼の本当の父親、三宅藤兵衛について。
    自分の母から愛されず、孤独な信長を支えた傅役平手政秀。誰よりも信長を理解し、支えた平手政秀がいたからこその信長であった。なんかよくわかる気がします。非常に面白かったですね。

  • I thought that there would be a lot of Nobunaga in this book, but Chapter 1 ended Nobunaga's story.

  • 隆慶一郎から色気と情念を抜いたような出来栄え。
    ユーモアもない。
    推理はあれど、人間の深みがない。

  • 独特の発想の短編四題
    平手政秀の死の真相、伊吹山での植生の危機、秀頼の父とは?、天草四郎絡み?

  • 2016年16冊目です。

    取り上げられている武将は、確かに大物戦国武将の物語の数行に登場する人達です。私が知っていたのは、信長の傅役の平手政秀と豊臣家に仕えた片桐且元だけでした。三宅藤兵衛に関しては知識がありませんでした。
    それぞれの人の視点で物語を紡ぎ出したanother-stroryという感じです。相当な史実調査の上に描かれていると思いますが、想像力の高さに敬服します。

  • 作者が「置き去りがたく、捨て去りがたく思いながら、書き残した人物」たちの短編集。
    作者の思い入れが強すぎてか解説が多くて物語の盛り上がりに欠ける気もするけれど、視点が楽しくて最後までワクワクした。
    信長を幼少時代から見守る平手政秀。
    南蛮人に占拠された伊吹山の薬草園の謎。
    秀頼に関わる只ならぬ噂の真相とは?
    幕府とキリシタンの板挟みに苦渋の決断をする天草富岡城城代。
    ドラマや小説ではヒーローとしては登場しない、権力に翻弄される人々から語られる、信長、茶々。
    権力を手にした人間の醜さに弱々しくも立ち向かいながら、進む道を模索する。
    それぞれが信念を貫いている様子が心地よいのかも。

  • 「信長の棺」を書いた加藤廣の作品。
    四部作の短編集になっていて、
    平手政秀の証
    伊吹山薬草譚
    山三郎の死
    天草挽歌
    この中で個人的にこれは!!と思ったのが
    平手政秀。
    男の中の男だわ、政秀。
    史実云々どうであれこれはこれで素晴らしい
    信長の最後の変身っぷり。
    あんまり世に出ないというか、どちらかというとサブ的な?描かれ方の多い
    登場人物が主になっているので
    また普段の時代小説とは違った楽しみ方が出来ると思う。

  • 焦点を当てる人物が絶妙だった。信長に関係するそれぞれの人物が目に浮かぶような感じで、丁寧に描かれていた。

  • 興味深いエピソードが多い。

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著者プロフィール

加藤 廣(かとう ひろし)
1930年6月27日- 2018年4月7日
東京都生まれ。東京大学法学部卒業後、中小企業金融公庫(現日本政策金融公庫)に勤務し、調査部長などを歴任。山一証券経済研究所顧問、埼玉大学経済学部講師を経て経営コンサルタントとして独立し、ビジネス書執筆や講演活動を行う。
50歳頃から、人生を結晶させたものを残したいと考えるようになり、歴史関係の資料類を収集。2005年、『信長の棺』で作家デビュー。当時の小泉純一郎首相の愛読書との報道があって一気にベストセラーになり、高齢新人作家としても話題になった。のちに大阪経済大学経営学部客員教授も務めた。
『秀吉の枷』『明智左馬助の恋』を著し、『信長の棺』を含めて本能寺3部作と称される。ほか『水軍遙かなり』、『利休の闇』。その一方で『戦国武将の辞世 遺言に秘められた真実』、『意にかなう人生 心と懐を豊かにする16講』など歴史エッセイや教養書も刊行を続けていた。

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