時をかけるゆとり (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
4.13
  • (225)
  • (252)
  • (113)
  • (16)
  • (1)
本棚登録 : 2321
レビュー : 262
  • Amazon.co.jp ・本 (271ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167902537

作品紹介・あらすじ

戦後最年少直木賞作家の初エッセイ集

時をかけるゆとりは朝井リョウさんが書かれたエッセイ集です。
著者が上京してきての毎日を綴ったり、バイトや夏休みの思い出、就活、社会人生活について書かれています。ゆとり世代がゆとり世代を見た切なさの中にもおかしさがあるエッセイです。小説にはない魅力のある一冊です。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • さすが、朝井リョウ最強です。テレビでの発言も凄く独特で面白いのが、この本の中でも炸裂してますね。
    作者紹介を自分でするところから、やられました。

    とにかく笑いました。読書しながら笑うってなかなかありません。家でしか読めませんね(笑)
    とてもハードで楽しそうな大学生活や面白可笑しい就活談、本当に直木賞作家とは思えません。
    いやいやいや素晴らしい作家さんなのでこれからの作品も楽しみ。
    今年発売したエッセイも早く読まなきゃ。

  • 面白かった。
    若くして作家デビューをしたのを見て、この人は年齢は近いが、文章を書く才能があり自分とは別の世界の人だと思っていた。しかし、このエッセイを読んでいると、いわゆる普通の大学生活を送っているような学生であることがわかる。バイトをしたり、学生でないとできない無茶をしてみたり。そういう親近感が沸くと同時に、同じような学生生活を送りながらも、小説家デビューをし、普通に就活をして就職をし、直木賞まで受賞しているのである。やはりこの人は年齢は近いけれども文章を書く才能があり自分とは違う世界の人であることを実感する。

  • お腹が弱くて心配性の上ZIに悩む朝井さん、評判通りしっかり笑わせて貰いました。
    ワイングラス片手にバスローブ姿で125㎞歩く朝井さんの姿見たかったな。
    麻布十番のデザイナーズおマックや執事喫茶には私も行ってみたい(芥川さんに「お嬢様」と呼ばれてみたい)。

    そして朝井さんのお母さんには一番笑った。
    ほんとどうして「母親」という生き物は子供の想定外のことをやらかすのか…。と言っていると、実は私も娘達から陰で「うちのお母さんってどうしてこんなことするんだろう?」と囁かれているかも知れない!?

    今まで「ゆとり」世代ってあまりいい印象を持っていなかったけれど見直した。
    なかなかやるじゃないか!
    朝井さん、静岡県を舞台にした純愛物語を楽しみにしてます。

  • 直木賞受賞前に発刊された『学生時代にやらなくてもいい20のこと』のエッセイに、その後社会人になっての社会人編三編が追加収録されて文庫になったというので、図書館に予約して読んでみた。
    「直木賞を受賞しスかしたエッセイを書く」
    「直木賞で浮かれていたら尻が爆発する」
    「若手システムエンジニアになりすます」

    追加された三編では、またまた美容師とのおもろいやり取りがあって、この人は一生、美容師との面白話から切っては切れない運命にあるのだろうと推察する。

    前に読んだものも、読み返したらまた笑えた。
    朝井君はエッセイも面白いのを書けるよな。
    息抜き代わりに、なにかの雑誌に連載でもしたらどうでしょう?

  • ゆとり世代として手に取らずにはいられないタイトルだった本作。

    初めて読む朝井リョウさんの文章は、ゆとり世代版さくらももこといった感じで、おもしろびっくり仰天エピソードを、何倍にもおもしろくさせるものだった。随所に散りばめられた素晴らしい言い回しに何度も吹き出させられる。

    これはぜひ現役大学生に読んでほしい。社会人になってからは、本書に出てくるような、きらきらしていて馬鹿馬鹿しい経験はなかなかできないと思うから。

    そして就職活動に疲れた就活生にも。著者自身のためにならない就活経験は、読んでいてなんだか清々しいし、鬱々とした気持ちも晴れると思う。

    面白馬鹿話なエッセイだな〜wwwと油断していると、直木賞受賞を受賞した際に書かれた「スカしたエッセイ」に、まさかまさかの泣かされてしまう。作家朝井リョウの本領を見せつけられると共に、思わず忘れていた夢を思い出させられた。

  • 朝井リョウさんのエッセイ集。
    小説かと思い、間違って購入(笑)

    今まで読んだエッセイの中では、1番笑える作品だった。
    読むと必然的にニヤニヤしてしまうので、電車で読むのはオススメしません(*´∇`*)

    感性が若い作家さんなので、笑いも含めて共感できる部分がすごく多い。
    楽に読めるので、落ち込んだときなんかに良いかも。

  • 『学生時代にやらなくてもいい20のこと』が、文庫化されるに伴い改題されたものがこちら。単行本の時に書かれたエッセイに加えて、直木賞受賞時のエッセイを含む3本が加わっています。
    この「時をかけるゆとり」というタイトル、ものすごくいいですよね!表題と中身もぴったり!ページを開くと朝井リョウさんの楽しい年表も見れます。

    さて、帯には「圧倒的に無意味な読書体験」なんて書いてありますが、本書を読めば朝井さんの人柄が伝わる、ファンには嬉しい1冊となっております。

    小4から毎日日記を書き続けているという習慣のたまものか、物書きとしての才覚か、現実を俯瞰しているかのような客観的な視点が常にあって、非常に興味深く感じました。

    全体的にこのエッセイはコミカルで、随分と笑わせてもらいました。朝井さんのキャラクターがまたよくて。
    特に笑ってお気に入りなのは、美容師の章。小説なら登場人物をどうとでも書けるでしょうが、エッセイで自分自身をここまでコミカルに書けるのは、もはや才能ですね。

    内容としてはゆとり学生の笑いあり涙ありのリア充な生活であって、特別なことが書かれてるわけではないのだけどやっぱり面白い。朝井さんの文章も読みやすくて大好きです。
    ところでゆとり世代の人と遊びに行くといつも思うのですが、今の子って自撮りがすごく多いですよねw
    めっちゃ写真を撮る気がする。本書を読んで、ああやっぱり朝井さんもゆとり世代なのだなあとしみじみ。

    コミカルで楽しい1冊でしたが、ちょっぴりしんみりした気持ちにさせる直木賞受賞時のエッセイもまた読み応えがあって最高でした。単行本は既読、という人にもぜひ読んで欲しいですね。

  • こんなに本を読んで笑ったのは初めてだった。

    そして、何よりも嬉しかったのは、朝井リョウくんのサイン本をゲットしたことです!
    彼の作品は読んだことがないが、このエッセイを読んでとても興味を持った。

    物事に対しての感じ方、とらえ方が、あ~…ゆとりって感じだなぁなんて思った。
    でも私はそういうゆとりらしい考え方は嫌いではない。

    どこか社会に対して冷めた感じの価値観。
    真面目に熱く!ガンバロウ!というギラギラした社会は終わったような気がする。

    でもその冷めた視点が私は結構好きだ。
    ゆとり、悟り…それは求めない生き方だと思う。


  • カッコつけていないエッセイ集

    朝井リョウさん自身の大学生活が中心のエッセイ集。

    自らを常に、自虐的に書かれているのが、とても面白かった。

    1「私は花粉症にあこがれていた。何それ⁉︎ なんかト・ク・ベ・ツ☆と思っていた朝井少年は、顔を花のすぐ近くに寄せ花粉を吸いこむ等の努力を人知れず積み重ねていた。」

    幼少期の頃の、バカバカしい考えや憧れ。
    それなのに、妙に共感してしまう。
    自らの幼少期を俯瞰で見て、バカにしているような書き方が、読者を共感させている1つだと思う。

    2「綿矢りささん、金原ひとみさんの芥川賞同時受賞。
    作家って、同じように生きてるんだ。あの場所に行きたい。あの人たちの横に立ちたい。悔しいとも、羨ましいとも違う、必ず辿り着かなければ、という使命にも似た感情が、思春期の私の体をいっぱいに満たした。」

    これは、自分自身にも、経験があった。
    なんとなく夢に思っていたモノが、現実に、目の前に現れた時、自分の夢が、一瞬でリアルなモノになる。
    その瞬間に感じる、使命にも似た感情は、夢の世界とリアルの世界の落差によって生じる感情で、リアルの世界で生きている大人には味わえない若者特有の感情だと思う。

    3「あがり、なんてどこにもない。どんなマスに止まることになろうと、私はルーレットを回し続けなければならない。」

    突然高校を辞めて、芸能界を目指した、女の子。
    一年後、その子のブログにアクセスすると、ブログは削除されていた。
    自分には、高校を辞めた彼女の人生は、あがりのように見えていたけれど、人生はどんなマスに止まることになろうと、終わらない。
    黙々とルーレットを回し続けるしかないのだと思う。

    学生時代の葛藤やさまざまな出来事、全てを観察者のように書いている朝井さんの視点は、とても素晴らしいと思うと同時に、もし、朝井さんと同級生だとしたら、とても恐ろしいとも思った。

  • 面白いよ

全262件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

朝井 リョウ(あさい りょう)
1989年、岐阜県生まれの小説家。本名は佐々井遼。早稲田大学文化構想学部卒業。
大学在学中の2009年、『桐島、部活やめるってよ』で第22回小説すばる新人賞を受賞しデビュー、後年映画化された。
大学では堀江敏幸のゼミに所属し、卒論で『星やどりの声』を執筆。2013年『何者』で第148回直木賞を受賞。直木賞史上初の平成生まれの受賞者であり、男性受賞者としては最年少。『世界地図の下書き』で、第29回坪田譲治文学賞受賞。
その他代表作に『少女は卒業しない』、映画化された『何者』がある。

時をかけるゆとり (文春文庫)のその他の作品

時をかけるゆとり (文春文庫) Kindle版 時をかけるゆとり (文春文庫) 朝井リョウ

朝井リョウの作品

時をかけるゆとり (文春文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする