定本 百鬼夜行 陽 (文春文庫)

  • 文藝春秋 (2015年1月5日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (624ページ) / ISBN・EAN: 9784167902735

作品紹介・あらすじ

名作『百鬼夜行 陰』続篇、待望の初文庫

京極堂シリーズを彩る男たち、女たち。彼らの過去と因縁を「妖しのもの」として物語るスピンオフ・ストーリーズ第二弾。初の文庫化。

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

物語の世界観が深く掘り下げられ、前作『陰』の続編として新たなキャラクターや過去の因縁が描かれています。スピンオフとして、シリーズのファンにとっては懐かしい面々が再登場し、彼らの背景や物語が展開されるこ...

感想・レビュー・書評

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  • 『陰』を読んだら『陽』も気になるってことで読み始める。
    早速の由良家。
    これは『陰摩羅鬼の瑕』に登場していた。
    少し前に買った『やっぱり好き!京極夏彦サーガ』さまさまですよ。
    だって私、過去作品の内容、忘れているんだもの。(『陰』のレビューにも書いたかな)
    それとネット上に「京極夏彦作品人名辞典」なるものを発見。
    これも頼りになった。

    でも、都度々々照らし合わせていると過去作品全部読み直しって展開になりそうなので、もう純粋に本作だけを普通に楽しむことにした 笑

    『陽』もやっぱり『陰』同様、じめっとした読み心地だった。
    どうもこのじめっと感が苦手だなぁ。
    それでもわりと読んだばかりの『鵼の碑』へと続く物語たちが収められていたのが良かった!
    やっぱりね、本編の内容をがっつり覚えていないと面白さは半減です。
    ってことで面白かったのは『墓の火』『蛇帯』。
    この2話は『鵼の碑』へと繋がる。
    それから榎木津目線で語られる『目競』。
    これは、榎木津礼二郎が探偵を生業にしようと思い立つまでのお話。



    • 土瓶さん
      人名辞典便利ですよね~。
      ちょこちょこメモしながら読んでたころが懐かしい。
      本の隙間に挟んだ手書きのメモがたまに出てきます(笑)
      人名辞典便利ですよね~。
      ちょこちょこメモしながら読んでたころが懐かしい。
      本の隙間に挟んだ手書きのメモがたまに出てきます(笑)
      2024/12/26
    • 傍らに珈琲を。さん
      あ、人名辞典ご存知でした?
      たまにひょっこり昔の自分って出てきますよね。
      私は以前、手帳の中から池澤夏樹さんの「スティル・ライフ」のコピーが...
      あ、人名辞典ご存知でした?
      たまにひょっこり昔の自分って出てきますよね。
      私は以前、手帳の中から池澤夏樹さんの「スティル・ライフ」のコピーが出てきました。
      昔感銘を受けて、序章部分のコピーを持ち歩いてたの。
      2024/12/26
  • 久々に二度目として読んだ。
    『鵼の碑』を読んだあとだったので、補完されて良かった。本編を読んだあとだと印象が変わっていて面白かった。
    あとは薔薇十字のおこりが垣間見えたのも嬉しい。
    スピンオフは、シリーズを読み直したくなるいい作品のタイプだと思う。

  • 本編で語られなかった物語、第2弾。
    という感じですねこれは。

    前作の方は姑獲鳥の夏から塗仏くらいまでだったけれど、今回収録されているのはその頃の人もいるしそれより後の人もいるっていう結構バラエティに富んだラインナップ。
    魍魎の匣のあの人や狂骨の夢のあの人なんかもいたりして途端に懐かしくなったなぁ、こうやってバックボーンを読んで知ってしまうとまた本編を読み返したい気持ちが強くなってしまう。
    そして江藤の話は人間の怖さが凝縮されてて読むの辛かった……そんなに長い話じゃなかったと思うのに長編読み終わったくらい疲れてしまったもの。
    彼と大鷹は自分の中で共有できる感覚がないからなのか全く感情移入出来なかった……やっぱり妖怪より人間が怖い。

    あと意外だったのが榎木津。
    私正直言って榎木津のあの能力って何やかんやで便利な能力なんだろうなとずっと思ってたんだけど、あんなにちっちゃい頃から苦労して習得していたのね……あれなら答えをくれた京極堂に一目置いてるのも納得というか。
    そして実際に彼の目にはそういう風に見えてるのか…!という発見もあったりしつつ。
    ていうか順風満帆に見えて榎木津って実は結構な苦労人だよね?
    邪魅の雫の時にも思ったけど割と不幸多めの人なのでは???


    今回の話の中にチラチラ出てきていたまだ出会ってない人達がどうやら鵺に出てくる人達ってことなんだろうと(勝手に)思っているので一体本編の方でどういう役で登場してくれるのか今から楽しみ。

  • 「変わりないのだ。五十歩百歩だ。いいか平田。平田君。儂は悔いのない生き方をして来たつもりだよ。神懸けて世間様に恥じ入らにゃならんようなこともしておらん。でもな、悔いるつもりになれび悔いばかりだし、恥じようと思えば恥ばかりだ。そんなものだよ平田君」
    これは、結構グサリときた。
    簡単に言えば心の持ちよう、ということなんだろうけど言語化されることで改めて意識しなおすきっかけになる。悔いるにしても悔いないにしても漫然とその道を生きては人間として成長することはないのだろう。何故悔いるのか、何故悔いないのか一度立ち止まることも大切かも。

  • 『鵼の碑』を読み終わったので再読。
    百鬼夜行シリーズのスピンオフであるものの、主要キャラクターの登場は限られ(「目競」は除く)、蘊蓄も少ないので、著者の文章そのものをより味わえる。登場人物の心の裡をメインにつづられているので妖しく幻想的でありあがら、覗き見ているような後ろめたさも相まって、退廃的ですらある。
    とはいえ、シリーズを読んでいる者としてはスピンオフとして楽しめた。シリーズを読み返すと、ちゃんと繋がっている記述に出くわしたりして、その確立した世界観に慄く。実はそういうパラレルワールドがあって、京極さんは行き来できちゃってるんじゃないかと思ってしまう。

  • 『百鬼夜行 陰』の方は読んだ記憶があって、こっちはどうだったかなあと、かなり曖昧な感じで読み始める。
    すると、京極堂シリーズの最新刊に出ている登場人物がひょこひょこ顔を出している……というか、主役だった。
    えっ
    なんかこう不意打ちにあったような気がして、これはもう……シリーズを読み返さないと、なんかしっくりしない気がしてくる。
    なんてこった!
    お話としては、つかみどころがあまりにも少なくて、最初から最後まで、しっくりとはしないのだけれども、これはそういう作りになっているのだろうなあなどと思う。
    いいように煙に巻かれている気がしているが、これが持ち味の作品なのだろう。
    巻末の妖怪解説が、結構好きである。

  • 陽といっても明るいわけではなく、陰と同様の内容。一応邪魅を呼んだあとにしたが、短編ごとに判断してバラバラに読み進めた方が良いかもしれない。いくつかの短編は魍魎と狂骨のあとなら読んで問題ない。鵺に繋がりそうな話があるので、読む前に再読すると良さそうだ。最後の目競はとあるキャラクターのファンは必読。

  • 「陰」は発売当時に読んでいて、今回鵼の碑を読んだ勢いで「陽」を読んだ。分かってはいたけどやっぱり「陽」だからと言って明るい話ではなかった笑
    この短編集の中では断トツに「狂骨の夢」のスピンオフ「青鷺火」が切なくて美しくて好き。

  • 鵺の前に色々読んでおかないと!!
    と思いまして。読みました。
    次につながるあれこれありましたね!あとやっぱり私は陰摩羅鬼が切なくて…思い出してちょっとしんみりしました。

    最後の榎さんがとりあえず最高です。
    なんでしょうね。彼の魅力たるや凄まじいですよね。名前が出てきた瞬間に『ひゃっほーぅ!!!』って拳を突き上げたくなるんですよね。そのくらい大好き。そんな彼の前日譚が読めて嬉しかったです。彼にかかれば京極堂とて馬鹿である笑。
    そうなるとそりゃ関くんは…ねぇ…笑
    いや、私は大好きなんですよ関くん。えぇ。ほんとに。

    さーて次は今昔百鬼拾遺。楽しみ。

  • 「意味などない。そんなものは後から僕が作るのだ」
                     ――榎木津礼次郎

  • 文庫本化で再読。流石に何度も読んでいるので話は分かっているのではあるが、肝心の本筋の方を忘れてしまっているので、この脇役たる本作の主人公たちはどういう立ち位置だったの?って感じで読んでいるこちらが悪いのであるが、良くも悪くも百鬼夜行シリーズあっての本シリーズである。

  • 京極堂シリーズのサイドストーリー集第二弾。

    いない筈の妹の影に懊悩する由良家の管財人・平田。性欲に惑う刑事・大鷹。後ろめたさに囚われる老婆・マキ。人でなしを自認する青年・江藤。帝都を離れ亡妻を回顧する作家・宇多川。父の転落死の謎を追う薬剤師・寒川。復員し生家に向かう工作職人・寺田。雨女に責め立てられるチンピラ・赤木。蛇を異様に怖れるホテルメイド・登和子。魚の眼を欲する後の探偵・榎木津。

    「陽」のタイトルとは裏腹に、鬱屈を抱える者たちの独白には気が滅入りますが、出口を見出せない閉塞から生じる怪異に浸れます。

  • 結構前に本編を読んでるので、誰のことか全然分からんかった…

  • 2025/5/22読了。

  • 「百鬼夜行シリーズ」の短篇集。本作では作品ごとにシリーズ本篇(長篇)の登場人物1名にスポットライトをあてて、おもに「事件」前後のアナザー・ストーリーが展開してゆく。わたしはシリーズを刊行順にすべて読んでいる(作品内にも関聯人物が登場する『鵼の碑』など、本作以降の刊行作品は未読)ため、それなりに楽しむことはできたが、いうなれば本作は独立した作品というよりはシリーズのファン・ブックに近く、読んでいない人からしたら評価不能と思われる。あと、だいぶシリーズ本篇を読んでから時間が経ってしまっている作品があるため、読んでいてもピンとこないものもあった。「多田マキ」なんて、調べるまでどの作品の登場人物なのか思い出せなかった。個人的に好きだったのは「目競」で、榎木津礼二郎が探偵社を開業する前夜のできごとが登場するため、シリーズのファンにとっても必読であろう。

  • 百鬼夜行、陰と同じくこちらも脇役が物語の主軸となる短編集。
    百鬼夜行シリーズをより深く読むことが出来るし、同時にキャラクターの深いところに迫れる一冊。時間はかかりましたが、さすが京極さんです。楽しかった。

  • 痛風の痛みも忘れる面白さ。ぴえん越えてぱおんだぜ

  • 百鬼夜行シリーズ最新作に不足していたエピソードが補完されている。
    由良奉賛会の平田さんの直面する古書の売り買い、よく分かります。価値を見出す人にとっては高価な本も、興味がない人にとってはただのゴミ。処分したい、ひたすら邪魔なもの。どんなに説明しても分かってはもらえないし、処理が面倒で置いていってしまう。
    日光に注目しておられるよし。寒川さんは病の方はどうだったのだろう?気にしていないし、婚約者の名前も1ミリも出てこんな。登和子さんのお話も知れて良かった。
    瞠目したのは探偵の語る物語があったこと。スピンオフはあまり読んでないし、どっかにはあったのかも知れないけれど、私は初めて榎木津の内面描写を読んだので眠気が覚醒した。他人が視る世界が視えたらどんなだろうって考えることあるけど実際に視えたら辛いだろうな。個人的にはこれが一番好き。

    薄気味悪く誇張されていても身に覚えがある感覚ばかり。どんな鬱屈も一人の中にあるもので、どれを自分の中心に据え、何に縋り付くのかで人格が出来てゆく。それが社会性とあまりに乖離すると、狂うという状態になる。あるいはそう評される。当人のなかでは一貫性がある。
    本当は狂いへ墜ちる際をいつでも歩いているのかもしれない。

  • 魍魎の匣、狂骨の夢、絡新婦の理、陰摩羅鬼の瑕、邪魅の雫、鵺の碑を彩る人々の心に、闇が、棲む

    という帯の説明通り。

    鵺の碑に出てくる人の話は2つ。

    この本を先に読んでたら
    誰の話?ってなってたと思う。

    最後の榎木津の話は興味深い。

    人の記憶が見える。そんな榎木津の子供の頃から探偵を始めるまでの話。

  • 新刊に続く?短編も入ってるということで、『鵼の碑』を読む前に読んでおきたくて読んでみた。
    榎木津のサイドストーリーは、彼の以外の一面が見えて好きだった。
    最近読んだ長編だからだと思うけど、『邪魅の雫』の3人は印象に残った。江藤は怖かった。大鷹はなんかイライラした。赤木はなんか辛かった。

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著者プロフィール

京極 夏彦(きょうごく・なつひこ):一九六三年北海道生まれ。九四年『姑獲鳥の夏』でデビュー。同作を含む〈百鬼夜行〉シリーズで人気を博す。九六年『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞(長編部門)を受賞。その後も泉鏡花文学賞、山本周五郎賞、直木三十五賞、柴田錬三郎賞、吉川英治文学賞を受賞。〈巷説百物語〉シリーズ、〈豆腐小僧〉シリーズなど著書多数。

「2025年 『東海道綺譚 時代小説傑作選』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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