64(ロクヨン) 上 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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レビュー : 345
  • Amazon.co.jp ・本 (355ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167902926

作品紹介・あらすじ

二〇一二年のミステリー二冠! 究極の警察小説登場!昭和64年に起きたD県警史上最悪の事件を巡り警務部と刑事部が全面戦争に突入。その狭間に落ちた広報官・三上は己の真を問われる。

感想・レビュー・書評

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  • わずか7日間の昭和64年に起きた誘拐事件、通称「ロクヨン」。

    未解決のまま時効が目前に迫った時、警務部と刑事部それぞれに不穏な動きが…。体は警務部、心は刑事部の三上はふたつの間で激しく揺れ、もがきながら必死に真相へ近づこうとする。

    事件後、所在不明になった刑事、引きこもりになった科捜研の青年、一度も異動のない刑事、署長になった自宅班の班長、そして警察を拒む被害者家族。14年間彼らは何を思い生きていたのか。幸田と柿沼の関係を思うと切なくなる。彼らが隠してきたものとは。それがわかった時三上はどう動く…。

    最初の150ページは全然進まなかった。娘さんの家出、不本意な人事異動で辛いのはわかるが、あのイライラにはうんざりした。娘さんの家出の原因は三上にもあると思う。平手打ちはまぁいいとして、女の子にグーパンチありえないでしょう。「補欠野郎が」などと、人を見下す三上がどうしても好きになれない。

    でも、ロクヨン事件が動き出してからはどんどん面白くなってきて、人と人の気持ち、繋がり、やはり私は人間ドラマが好きなんだと改めて思った。

    警務部対刑事部、広報室対記者もかなり熱く、警察小説・男社会が好きな人には読み応えたっぷりの作品だと思う。

  • H31.4.29 読了。

     某局で放映されたドラマロクヨンの三上役のP氏のイメージで読み進めてしまった。良いドラマだったのに。

     マスコミと広報官との関係性や刑事部と警務部との関係性、あゆみちゃんは発見されるのかなどなど下巻の展開が気になる。

  • 「64」って何だろう?……と思いつつ読み始めたら、なんとたった1週間しかなかった昭和64年(に起きた未解決事件)のことだった(゚д゚)!
     それを、平成残り1週間となったいま 読むという、偶然(゚д゚)!
     多くの日本人にとって容易に思い浮かべやすい「あの日々」を選んだ舞台設定が、うまいね( ´ ▽ ` )ノ

     刑事部と警務部のはざまに放り込まれ、陰湿・陰惨な抗争の渦にキリキリ舞いする三上の苦悩が、これでもかこれでもかと描きこまれ、読んでるこっちも辛くなる(>_<)
    「陰の季節」「動機」と続けて読んできてるから、根は決して悪いやつじゃないと分かってはいるけど、暗躍する二渡が不気味(>_<)
     調べてみたら、映画では仲村トオル、ドラマでは吉田栄作か……(._.)
     ブサイク娘は同・芳根京子、入山杏奈(AKB)……(._.)
     それが嫉妬するほどの美貌の母は夏川結衣、木村佳乃……(._.)
     で、肝心の三上が佐藤浩市(に似ると娘は不幸なのかな……?)、ピエール瀧(こりゃもう、再放送はないな(>_<))……(._.)

     お話はここからまだまだ二転三転ありそうで、目が離せない( ´ ▽ ` )ノ
     なんとか令和になる前に読了したい( ´ ▽ ` )ノ

    2019/04/24
     

  • 映画「64」の原作を読みました。

    映画は見ていないので、配役を想像しながら。。。



    県警の広報官たちと、記者クラブの対立、

    そして、警察内部の対立、

    そこに、過去の未解決誘拐事件「64」がからんで、

    複雑な展開になっていくけれど、そこがまた面白い。


    男たちの熱い戦いというか、怒涛の展開に興奮します。

    そして、感涙のラスト。。。



    仕事に行く前に読んでたので、涙で化粧は崩れ。。。

    感動の読後感に呆然とし、遅刻するところでした。。。



    まだ、今年に入ってそんなに本を読んでないけど、

    たぶん、今年の私のベスト1になりそうな気配。。。



    大好きな、佐藤浩一、三浦友和が、ピッタリの役で出てる映画も見たくなっちゃいました。。。

  • 横山秀夫先生の描写は繊細で深くて、本当に面白い。ロクヨンは以前テレビドラマで見たことがあるけれど、ぜんぜん違う深さを感じる。下巻も楽しみ!

  • 登場人物が多く、誰だっけこの人?となるがまあなんとかなるのでそのまま読み続けることをオススメします。
    後半の誘拐犯人には想像が及びましたが、まさかそういうことで。。。という驚きがありました。
    横山作品では半落ちをドラマで観て、なにこれ?全然ツマラナイ!と思っていたのでなかなか手に出来なかったのですが、ロクヨンは確かに価値のある作品だと思います。
    ただ、広報官としての主人公の仕事ぶりや娘さんの家出の話がこねくり回されておりましたが、最終的には必要だった?と思ってしまいました。
    総じては、面白い作品★4.2

  • D県警広報室トップ広報官の三上義信
    これは、2度目の広報室勤務
    前回は刑事3年目で広報室勤務を命ぜられ1年で刑事部に戻された。
    怯えが精勤を支えたと言っていい。
    以来、20年以上刑事としてのキャリアを積んできた。
    それが、晴天の霹靂の広報官就任だ。
    2年で刑事部に戻る
    幾つもの感情をその一言に封じ込めて広報官の任に就いた。

    三上の娘あゆみは父親に似ている顔を嫌い心を病み家出
    広報室の改革……記者クラブとの関係が改善されつつあった。
    あゆみの家出が事情を一変させた。
    キャリアに言われるがままの記者対策で

    広報室と記者クラブと加害者の匿名問題で対立する中
    警察庁長官による時効の迫った重要未解決事件「ロクヨン」
    視察が1週間後に決定した。

    ロクヨンとはD県警刑事部にとって掘り返されたくない迷宮入り直前の
    昭和64年に起きた雨宮翔子ちゃん誘拐殺人事件
    ロクヨンを巡り刑事部と警務部が全面戦争に突入
    三上は長官訪問を被害者にお願いするが、断られる。
    長官の遺族訪問を実現すべく、父親を説得する為に
    改めて「ロクヨン」の捜査関係者から話を聞きまわる。
    犯人から脅迫電話を録音する「自宅班」の内2人が事件直後警察を辞めていた。
    『幸田メモ』の存在
    歴代の刑事部長が代々隠匿していた秘密がある事を知る。
    長官訪問の意味……。

    長官視察の前日に「ロクヨン」の手口を全くコピーした新たな誘拐事件が発生
    このタイミングで誘拐
    これは、狂言誘拐なのか?
    被害者の一家は実在するのか?
    これは、本当に偶然の産物なのか?

    前半は、広報室と記者クラブの対立
    警察内部……刑事部と警務部の軋轢
    高圧的なキャリアと叩き上げ刑事の哀しさ
    暗く重い心情描写の連続……    それも、伏線

    後半は、14年前の事件を全くコピーした誘拐事件が発生
    これは、実際に起こっているのか?
    作られた誘拐事件なのか?
    ページを捲る手が止まらず一気に読めました。

    横山さんの人物描写や深い心理描写素晴らしいです。

    横山さんの警察小説は名作です。
    深く考えさせられ重い内容の本です。
    とても、読み応えがありました。
    その後のD県警・三上警視・あゆみちゃん……知りたくなりました。

  • 文体が合わないのか、読み進めるスピードが遅い。
    次の展開が気になるあまり、斜め読みしてしまい、戻ってしまって、さらに遅く。
    早く下巻に読み進めたいのに。

  • 元刑事で一人娘が失踪中のD県警広報官・三上義信。
    記者クラブと匿名問題で揉める中、昭和64年に起きたD県警史上最悪の翔子ちゃん誘拐殺人事件への警察庁長官視察が決定する。

    だが被害者遺族からは拒絶され、刑事部からは猛反発をくらう。

    組織と個人の相克を息詰まる緊張感で描き、ミステリ界を席巻した著者の渾身作。

    **************************************

    みんなみんな、面白いって言うし、ネットの口コミも点数高いし、上下巻あるから読む気なかったけど、読んでみた。

    広報官と記者とのやりとり。
    何読まされてんるやろ、とはじめは思ったけど、どんどん引き込まれていった。

    加害者を匿名で発表する広報官と実名を言えと迫る記者。

    現実にも、内々でもみ消されてるものもあるんかな、なんて思いながら読んでた。

    新たな進展とかも出てきて、一体何の話なんかなと思うところもあるけど、それだけ下巻が楽しみになった。

    淡々とした内容でも、ずっと読み続けられる本ってすごい。

  • 何とか平成のうちに読むことができた。
    これぞ横山秀夫節の真骨頂、警察を舞台にした男の嫉妬満載の人間ドラマを濃密に絡めつつ、誘拐事件を主軸に据えた骨太のストーリーが展開される。
    キャリアvsノンキャリアの構図から引き起こされる軋轢や警察とマスコミの険悪な関係の描写、クライマックスで明かされる大きな"仕掛け"等は、例によってちょっと大仰にデフォルメされ過ぎの感があるが、リーダービリティ、引力は抜群で、長さを感じさせずグイグイ最後まで読み切れる。
    女性の描き方がいかにも前時代的なステレオタイプで、さすがに今これでは引っ掛かる。

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著者プロフィール

横山 秀夫(よこやま ひでお)
1957年東京都生まれ。国際商科大学(現・東京国際大学)卒業。1979年に上毛新聞に記者として勤務。『ルパンの消息』でサントリーミステリー大賞佳作を受賞したのをきっかけに退社。以後フリーランスライターとして活動。1998年「陰の季節」で第5回松本清張賞を受賞し小説家デビュー。2000年『動機』で第53回日本推理作家協会賞(短編部門)受賞。2002年『半落ち』が「このミステリーがすごい!」1位となり、第128回直木賞候補作となるが、そこで起きた様々な論議から、直木賞決別宣言を出すに至る。『半落ち』は2004年に映画化されて高い評価を得ている。その後、2004年『クライマーズ・ハイ』で第1回本屋大賞第2位、映画化されヒット。2013年刊行の『64(ロクヨン)』で第10回本屋大賞第2位、「このミステリーがすごい!」「週刊文春ミステリーベスト10」各1位を勝ち取り、大ヒットとなった。

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