武曲 (文春文庫)

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 238
感想 : 29
  • Amazon.co.jp ・本 (490ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167903213

作品紹介・あらすじ

これが二十一世紀の剣豪小説だ!無自覚な天才少年・羽田融とその「殺人刀」の血を恐れる剣道部コーチ矢田部研吾。反発と無視を乗り越えやがて二人は運命の対戦へ。

感想・レビュー・書評

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  • 『剣豪小説の新時代を切り拓いた傑作』
    初心者ながら天性の才能を感じさせる少年と、実力者ながら様々なものを抱えたコーチ。
    二人の男が主人公の物語。語り手が入れ替わりながら進んで行きます。
    剣道、兵法、仏教、馴染みのない難しい言葉が多かった。言葉に興味のある少年が主役なので尚更だろう。
    読み進めるのに時間がかかったけど面白かったです。汗臭く、男臭く、酒臭い物語!

  • 剣道の才能というか、センスというか、そういうものってやはり独特のモノのような気がする。
    仕事や家族よりも剣の道を選ぶヒトってのも、たしかにいるし。なんでそこまでと思うけど、本人もわからないんじゃないか。
    剣と父親とアルコールにとらわれる一人の男と、ラップをこよなく愛する高校生の出会いと死闘。
    長い長い回り道の果てに2人が至った境地。たぶんそれこそが多くの者が剣に惹かれる理由なんだろう。

  • 初読みの作家さん。綾野剛さんファンのわたしとしては映画化されたのをきっかけに読みました。長くて難読漢字に辟易した部分もありながら…でもでも人物描写、風景描写がすごい!細やかで、ほんとにその場にいるような、こんな人が実在してるような、そんな文章に、特に山あり谷ありでもないのに、研吾はどうなる⁈融は⁈とグイグイ引き込まれました。剣道は全くの門外漢、ど素人なので、剣道をやってたらもっともっと楽しめたのかもと思いました。そして映画はみてないけど、研吾は綾野剛さんしかいない!!!と思いました☆

  • なんだかとても入りづらい話だった。
    言葉のリズムなのか、選び方なのか、
    読むのにちょっと苦戦しました。

  • 剣道というよりも、木刀で素振りがしたくなった。武道を現代風に解説したような新しい感覚の小説

  • 藤沢周『武曲』文春文庫。

    現代の剣豪小説らしい。何とも残酷で酷いストーリーだと思う。ひょんなことから剣の道を目指すことになる天賦の才を持つ羽田融と人生の落伍者である剣道部コーチ・矢田部研吾の対決という漫画的な構図。こうした構図を描きながら結論を描かない藤沢周の狡さ。

    感動も無ければ、学ぶべきことも無い。

  • ラップ命の高校生と剣道の邂逅。それに心身を震わせるアルコール依存症患者の剣道コーチ。その二人を繋ぐ禅師にして剣道範士。

    読む前に想定していたストーリー展開はことごとく裏切られた。裏切られる快感。快感が呼ぶ興奮。凄まじい攻勢を受け、ただただ圧倒されながら読了した。

    剣道の立ち合いの描写がすごい。自分もこんな風に描写される立ち合いがしたい。

  • 真剣に剣道と向き合って己を研く矢田部研吾。それが過ぎて、研ぎすぎて薄くなった刃のようにその技は鋭く、けれど脆くもなり……いわゆる闇落ちのような状態になってしまう姿に、なぜか同情してしまいます。

    真面目だけど不器用すぎて、要領よく生きられない姿がそうさせるのかもしれません。

    対する羽田融。剣の技に没頭するあまり、矢田部親子と同じように殺人刀の道に落ちかけます。憶測ですが、表層的な格好よさに魅せられて自己満足に陥り、相手を殺し自分を活かすことだけを考えていたからなのかな、と(若人なら普通のことだとは思いますが)。

    しかし一級審査後、その印象がガラリと変わりました。「完全な捨て身の状態であることが、最も自分自身でいられる気がした」という一文から「無防備=相手を自由にさせる」と連想し、そこから融が活人剣に目覚めたように思った次第。

    それまでは悩み・混迷・惑いという要素が多く、どこか鬱屈した雰囲気が作中に漂っていたように感じられましたが、上記の一文以降は爽やかで明るい空気を感じました。年齢的に近い研吾の方により感情移入してしまいましたが、融の今後の成長も気になるところ。「武曲II」が純粋に本作の続編なら、文庫化を待たず単行本を手にとって読んでみたいくらいです。

  • 映画化って帯でみて読んだ
    そして剣道には誰が知ってるのという哲学持ってくるし、先生はアル中だし弱すぎ。
    剣道を題材にするには武士らしさがないうえに、小説としては登場人物がカッコよくないないのでのめり込めなかった。

  • 矢田部の落ちぶれた場面が長くて気が滅入ったけれど、それとは対照的な融の強烈に光り爆発する若いパワーが眩しくて、胸が熱くなった
    斬るか斬られるかの駆け引きおそろしい(わくわく)
    読後感爽やか

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著者プロフィール

1959年生まれ。93年「ゾーンを左に曲がれ」で作家デビュー。著書に『ブエノスアイレス午前零時』(芥川賞)『心中抄』『キルリアン』『波羅蜜』『武曲』『武蔵無常』『世阿弥最後の花』など。

「2022年 『たけくらべ 現代語訳・樋口一葉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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